この世界で本拠地を確保した私とエリーゼは、早速ミサカシスターズのアイテムや位階魔法を解析することにした。
ユグドラシルのアイテムは異世界にきたことで、ただの電子データに過ぎなかったものが現実化したので私たちの『理解』で解析可能になった。そうしたアイテムに関しては世界級アイテムを筆頭に数多くのアイテムが見るだけで解析できた。
しかし、ユグドラシルの位階魔法はこの世界でやたら使いにくいという問題があった。これは本来なら八欲王が世界級アイテム『五行相克』を使用することでこの世界の魔法システムを改竄し位階魔法を適応させたのだが、私たちはそれをつぶしてしまっているからである。
このままでは位階魔法の習得に支障が来すので、私たちが八欲王のかわりに五行相克を使用して、この世界の法則を変更して位階魔法を適応させた。
ちなみにこれによって位階魔法を自由に使えるようになった八欲王が強化されたが、逆に竜王たちは始原の魔法が超位魔法に組み込まれしまった為に厳しい制限がかけられようになり、後の八欲王と竜王たちの戦いに大きな影響を与える事になるのであった。
次にユグドラシルの魔法を十全に使いこなすべく、私たちもプレイヤーを超える力を手に入れることにした。具体的には宇宙のタマゴを使用してユグドラシルを模倣した世界を制作したのだ。
便宜上その世界には『ユグドラシル・バランスブレイカー』と名付けておいたが、その名の通りユグドラシルをベースとしながらもバランス崩壊を前提にした世界である。これまで宇宙のタマゴはシミュレーションにしか使っていなかったが、この世界ならば位階魔法の習得に使用可能だ。
そもそもユグドラシルは極めて自由度の高いゲームであるが、バランスを保つためにレベル100という制限があった。やりこんだプレイヤーほどもう少しのレベルアップを求めるものであるが、それでも運営はそれを頑なに拒み続けてきた経緯があった。
しかし、この世界ではそんなバランスを取る必要などまったくないので、この世界ではレベル限界突破アイテムを実装させることで限界をレベル3000まで伸ばすことができるようにした。これなら合計200もの職業レベルや種族レベルを全て15にすることができる。
またワールドディザスターなどの強力な職業を簡単に取れるように弄っているので、有益な職業にもなれるという、とんでもない魔改造ぶりだった
正直、レベル3000はやりすぎかとも思ったが、ユグドラシルは職業だけでも2000を超えている為、それらの中から有益な職業をできるだけ取ろうとすれば決して多すぎではない。まあ、普通のプレイヤーからすれば「バランス崩壊にもほどがあるぞ」と抗議されそうであるが、それはそれである。
しかし、一々レベル3000まで上げるのは面倒なので、レベル100にした後は『ドラゴンクエスト』のメタルキングのような膨大な経験値を得られるモンスターを実装させて、それを狩ることで効率的なレベリングを行うことにした。
取得した職業レベルとしては、当然ながら魔法職を中心であったが、一応戦士職としてファイターとモンクを取り、その他の鍛冶師や料理人といった役に立ちそうな職業も取っておいた。
かくして、私たちは多くの魔法職を取ることでユグドラシルに存在する魔法をすべて習得したわけであるが、この世界にはそれ以外にもオリジナルの位階魔法や位階魔法を元にした生活魔法もある。とはいえ、その辺りは自力で開発するなり、この世界の人間たちが開発したものを習得するなりすればいいだろう。
ちなみにこのユグドラシル・バランスブレイカーは私とアイシャだけでなく、私たちのパワーレベリングに付き合ってもらった関係で、ミサカシスターズのプレイヤーたちまでレベル3000の強者になってしまったのは余談である。
あとがき
エリーゼたちだけでなくミサカシスターズのプレイヤーも大幅に強化してしまいました。正直レベル100でも神扱いされる『オーバーロード』でレベル3000となるとどれほどの物でしょう。まあ、他のプレイヤーですらそこいらの雑兵扱いで無双できる強さなのでモモンガたちは顔面蒼白でしょう。