続・二人の魔女   作:ADONIS+

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32.楽園

 幻想郷、それは妖怪たちの楽園である。東方Projectの主人公である博麗霊夢の二つ名が『楽園の素敵な巫女』というのも霊夢が妖怪たちの楽園である幻想郷を維持する要の一つであるからだ。

 

 その幻想郷は妖怪などの外の世界(地球)で忘れられた存在が生きていける場所である。また幻想郷では地球と違って信仰に恵まれている為、原作でも神霊が神社ごと幻想郷に移動している。

 

 さて、日本政府との交渉を終わらせて扶桑国に分社を建てる作業が終わった為、手が空いたエリーゼたちは早速幻想郷に来ていた。

 

 幻想郷は日本にあるものの結界により位相の異なる場所に存在しているが、結界の起点である博麗神社で結界を解析してしまえば入り込むことなど簡単にできる。とはいえ分社建立の時間を考えて余裕をもってきたもののやはり一年近く時間がかかり、原作(東方紅魔郷)開始の直前になってしまった。

 

 

 

 さて、幻想郷といえば原作の事件となる異変と霊夢たちによる異変解決であるが、その手段は弾幕ごっこである。

 

 この弾幕ごっこは「人間でも神様と同等の強さを発揮できる」決闘。妖怪の争いが幻想郷の平和を壊さないよう作られた。スペルカードという契約書に則って行われる。

 

 実のところ、主人公の博麗霊夢は人間の巫女としてはかなり強力な霊力を持っているがそれでも強力な神と戦って勝てるような規格外な力はない。それでは何故彼女が異変を解決できるのかというと弾幕ごっこは異変を解決する側が有利になっているからだ。

 

 ぶっちゃけると異変というのは、妖怪が恐れを得るための自己PRという一面もあるので異変を起こすのはいいが、いつまでたっても異変が終わらないのはそれはそれで困る。その為、適度に異変を起こして博麗の巫女に異変を解決させて終わらせるという仕組みになっているのだ。

 

 とはいえ、この弾幕ごっこは殺傷力を抑えているとはいえ、『魔法少女リリカルなのは』の非殺傷設定などという便利なものはないので当たり所が悪かったら死にます。そういった意味ではえらく中途半端な方法だ。

 

 勿論、エリーゼであれば、弾幕に非殺傷設定を追加して改良することもできるが、弾幕ごっこそのものを改良するとなると自分一人ではなく弾幕ごっこに参加するだろう人間と妖怪すべてに普及させる必要がある為、そんな面倒な事を一々やるつもりはない。

 

 この弾幕ごっこでは原作がシューティングゲームだけに、まるで花火のように威力ではなく弾幕を美しくばら撒く試行錯誤などがあり、その辺りは興味深かった。これまでは実用性ばかり重視して、そんな試行錯誤などしたことはなかったからある意味新鮮だ(というか非効率的なことを避けていた)。

 

 

 

 そんなわけで幻想郷の弾幕ごっこを鑑賞したり、自分で参加するなどして幻想郷ライフを楽しむことにした。

 

 最もこの世界の知識は粗方収集していただけに紅魔館の図書館を含めても幻想郷でめぼしい知識を得ることができなかったのは残念な事であった。まあ、私たちほどになると新たに有益な知識を得るのは難しいからそれも当然でしょう。

 

 幻想郷は明治初期に結界で隔離されているから文明レベルもそれから進歩していない為、生活レベルは扶桑国と大して変わらない。といってもポンプすらないから水汲みとかは面倒ですけど。

 

 しかし、生活向上の為に文明レベルを向上させるようなことをしたら幻想郷の意義そのものが失いかねないため本末転倒だ。まあ、他の仲間ならともかく私たちはこれまでの活動から文明レベルが低い地域で生活することになれているから問題にはなりません。

 

 ちなみに博麗の巫女は原作通り巫女装束を魔改造しすぎていてサブカルチャーでよく登場する巫女服の領域すら突破していました。あれじゃとても巫女に見えないよね。扶桑国の巫女さんはきちんとして巫女装束なのに霊夢はひどすぎです。

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