あまり会話はありませんが
「俺は先輩がたみたいなノリには絶対に染まりませんから!」
俺は心に誓った言葉を口に出して宣言した
ガチャ
タイミングよくドアが開いた
「先輩たち買ってきましたよ」
「いくらなんでもこの量は買いすぎではないかの?」
「・・・適量」
入ってきたのはこれまでの先輩たちとは少し違った雰囲気の3人だ
「おーいいところに帰ってきたな」
「ちょうど今新入部員が増えたところだ」
「ちょっと先輩がた 俺はまだ」
「この後輩がここの店長の甥で北原伊織だ」
「先輩俺の話を」
「おいおい何を言っているんだ お前はもう俺たちと杯を交わしただろ?」
「あれを杯を交わしたと呼んだらダメでしょ!」
「とりあえず俺たちの自己紹介もしてもいいか?」
そう言ってきたのは180cm強の巨漢で精悍な顔立ちを持つ不良少年のような男だ
「俺は坂本雄二 昨日からここに入ることになった よろしく」
「では次はワシじゃな」
次は隣に立っている女性のようだ
「ワシは木下秀吉 高校の時は演劇部に所属しておった ワシも昨日から入ることになっての よろしくじゃ」
女性なのに秀吉って凄いギャップだ
しかも喋り方が少し爺言葉だがそれ以上に可愛いので気にならない
「あとワシはれっきとした男じゃ」
「へ?」
この子は何を言っているんだ?
こんな可愛いのに男なはずないだろ?
「仕方ないか」
「北原よ 少しこっちに来てもらっても良いかの?」
俺は言われるがまま木下さんに近づいた
「ていっ」
ぺたっ
「・・・・・・・・・へぇ?」
なんと木下さんが俺の手を取り、自分の胸へと導いていた。
なになになに!?何が起きてるの!?どういう状況!?
「・・・・・・・・・・・・っ!!(パシャパシャパシャ)」
そしてその横でこの光景をプロが持っているようなカメラを構えて撮影する奴が1人
一体何が起きてるの?
「どうじゃ 北原よ。これでワシが男じゃとわかったかの?」
「き、木下さん・・・」
「うん?」
「大学生なんだし、せめてブラくらいはつけた方が・・・」
「お主ワシの話を微塵も聞いておらんな!?」
俺は顔を真っ赤にして木下さんの胸元から手を離す
「この反応初めて明久と話した時を思い出すの」
「あーそういや秀吉 あの時も同じやり方してたな」
「・・・同じ反応」
「ムッツリーニよ お主も同じ事をしておるぞ?」
「・・・あの時の俺は未熟だった」
「あの時でも充分だっただろ!?」
俺は今の状況が整理出来ていなかった
「えっと本当に男なの?」
「だからそう言っておるだろ」
「その割には先輩達が驚いてるみたいだけど?」
「先輩達には昨日説明したじゃろ!」
「いや、あれはてっきり冗談かと」
「だから歓迎会でもあまり飲ませれなかったんだ」
「それでワシはソフトドリンクだったのかの!?」
「「「そういうことだ」」」
「ぐっ」
木下さんは悔しそうだがどこか心当たりがあるような顔をしていた
「・・・そろそろいいか?」
そう言ってきたのは先程物凄いカメラを持っていた少年だ
パッと見はとても物静かそうなのにさっきの動きは達人級だろう
「・・・土屋康太。趣味は!盗さ――何もない」
?
「・・・特技は、盗ちょ――特にない」
そういっている土屋のポケットからは、レコーダーが見え隠れしている
ツッコミどころが多すぎる
そしてなぜに誰も突っ込まない
「えっと趣味は盗撮、特技は盗聴でいいのかな?」
「・・・・・・(ブンブンブンブンブンブン)」
凄い勢いで否定している
でもこれ以上は追求擦るのは野暮だと思い聞くのをやめた
「では新入生4人が集まったということでもう一度乾杯をしようか」
「そうだな」
そう言って俺達4人の前にお酒が用意された
「だから俺」
「"杯を乾す"と書いて!」
「"乾杯"と読む!」
「「「「うぉぉおおおお!!!」」」」
ー千紗サイドー
トットッ
バイト帰りに夜道を歩いているとふと今朝お姉ちゃんが言っていたことを思い出す
『今日から伊織君も住むからよろしくね』
伊織の大学が決まった時から言われていた
「今日からは伊織がいるんだっけ」
色恋沙汰に疎い自分でも今は18歳だ
「いくらイトコだからって年の近い男と一緒に暮らすなんて・・・・・・」
流石にダメな気がする
「・・・・・・」
タッタッタッタッ
1人の男性がランニングをしているみたいだ
暗くてよく見えなかったがあまり見ない顔な気がする
「もしかして最近引っ越してした人かも」
昨日から伊豆大のダイビングサークルにも新入部員が3人入った
昨日からアパートに引越しのトラックがあったからその人だったりして
「・・・・・・十年ぶりか・・・」
そんな事を思いながら歩いているとグランブルーに着いた
ドアも開けていないのに外までバカ騒ぎが聞こえてくる
流石に伊織はあの先輩たちみたいに頭の悪い人ではないことを祈りながらドアを開けた
ー伊織サイドー
「だっしゃあーっナンボのもんじゃい!」
ガチャ
俺は先輩達と早飲みの勝負をしていた
「ヒューッ!やるじゃねえか伊織!」
「三人抜きたぁ 恐れ入ったぜ!」
俺はまず最初に木下さん、次に土屋、3人目に坂本を負かした
木下さんと土屋はまだ大丈夫だったが坂本はやはりかなり飲みなれているが何とか勝ちをもぎ取る
「早く負けて俺のご立派様をお披露目したいです!」
「よく言うぜ!どうせ爪楊枝だろ」
「・・・・・・」
「負かして確認してやろうじゃねえか!」
「いいでしょう!何人かかってこようとも俺のパンツは――」
そう言って振り返ったら
「あ 千紗ちゃんおかえりなさい」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ただいま」
先程までいなかった美少女が居た
「・・・・・・」
やばい
「・・・・・・(ギロり)」
「よ よう 久しぶりだな千紗 俺のコト覚えているか?これから同じ学校の仲間になるわけだし仲良く――」
そう言いながら千紗の肩に手を置いた瞬間
パシッ
払いのけられた
「・・・・・・」
千紗は少し考えてから
「お姉ちゃん これもう捨てないとダメみたい」
そう言って着ていた上着を奈々華さんに渡した
「汚れてないよ!?お前が思うほど俺はまだ汚れてないんだよ!?」
俺は必死に訴える
「・・・・・・伊織がこんな頭悪い人間になっているとは思わなかった」
ゴミを見るような目で見てくる
「違うんだ!俺のこの姿は本意ではない!」
「じゃ さようなら ゴミク・・・虫けら」
「話を!話を聞いてくれ!」
千紗は部屋の奥に入っていってしまった
「うああああ・・・なんでこんな事に・・・・・・・・・」
俺は辛さに涙が出てくる
「そうか伊織は 千紗ちゃんとも知り合いなんだよな 奈々華さんともイトコなわけだし」
「贅沢者だな 親元を離れて 海の見える部屋に引っ越し 同じ家には美人のイトコ 最高のシチュエーションじゃないか」
この人は何を言っているんだ
「たった今汚物のように扱われたばかりですけどね」
だが俺にはまだ光が
「でもいいんです 同じ家に奈々華さんがいるんですから それだけで俺は満足です」
「ああ それは諦めろ 彼女は絶対にお前にはなびかない」
時田先輩・・・この人はなんて失礼なんだ
「む・・・どういう意味ですか?」
「いやな・・・」
どうにも歯切れが悪い
「奈々華さんは隠してるつもりだろうし 実際 当事者にだけはバレちゃいないんだが――」
時田先輩が奈々華さんを見たので俺も奈々華さんを見ると
「・・・・・・」
奈々華さんが千紗の着ていた上着に顔を埋めて
ぶはああああ
めっちゃ幸せそうな顔をしていた
もしかして奈々華さん
「あの人 重度のシスコンなんだ」
「この十年であの人に何があったんだ!!?」
衝撃的事実に俺は頭を抱えた
「あんまりだ・・・今日会った人の中で数少ない癒しが・・・」
続きます
本作に出して欲しいキャラ※やってみたかったのでやってみます
-
久保くん
-
玉野さん
-
根本くん
-
清水さん
-
鉄人又は高橋先生かババ長