春から大学生(一年遅れ)   作:めっとーるきんぐ

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浪人してまで大学に行く意味があったか。

 

そう聞かれても正解はわからない。

本人が行きたければ意味はある、なんていう発想はあるが、果たして浪人してでも大学行きたいという意思を持つ人がこの日本に何人いるだろう。そもそも大学に勉強するために行ってる人すらほとんどいないのに。そういう気持ちの面では意味はないのかもしれないが、現実的に行った方が得みたいな話をしたときに、正解は出せないだろう。

 

だけど、俺は浪人して大学進学するしかなかった。

 

俺は高3の冬、センター試験の3日ほど前の日に、また事故った。

 

ボールを追いかけて公園を飛び出した少女を守ろうとした。

体が勝手に動いていた。

次の瞬間には大型トラックに吹き飛ばされた。

 

 

俺は生き残ったが意識はしばらく戻らなかった。

 

半年後、俺は目が覚めた。完全に終わったと思った人生がいきなり続き出して、理解が追いつかなかった。半年経つうちに見事に高校生活は終わっており、なおかつ浪人生活が始まっていた。

 

起きた時、目の前には髪が伸び、少し成長した小町がいた。別人みたいで、誰かわからなかった。泣く妹を見て誰かわからないなんて兄失格である。ショックだった。

 

次に来たのは一色だった。受験期が同じになってしまったのを散々笑われた。告白もされたが、半年間意識がなかった俺は、断った。

 

すでに大学生になってた同級生は、後日みんなで押しかけてきた。材木座がうざくて、戸塚が可愛くて、由比ヶ浜と雪ノ下はいつも通りで。

 

川崎は妹を連れてお見舞いに来たし、なんなら葉山たちも来た。三浦や葉山が来た時は仰天した。ていうかそこ結局くっついたんですね。リア充死ね。

 

驚くことに、雪ノ下さんも来てくれた。笑顔で弄られて怖かった。ていうか暇かよ。社会人なのに昼に来たぞあの人。しかも平日。

 

俺は昏睡しているうちにすっかり貧弱になってしまっていた。

 

リハビリをしながら大学受験の勉強をすることにした。幸い受験直前までの記憶は保持しており、なおかつ半年くらい余裕があったので最難関私立に合格した。

 

合格を伝えに行った時の平塚先生の涙と、駆けつけてくれた由比ヶ浜の笑顔は思い出深い。雪ノ下が泣き出した時は噴き出してしまったが。

 

他にも色々な人から色々な反応を貰ったが、まあ今度語るとして。

 

今の俺は、俺の高校生活はこれでよかったのかもしれない。そんな風に思える。間違いだらけの黒歴史ばかりだけれども。

 

だからこれからは、俺の大学生活の話だ。

 

 

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