ある日のこと。ホテルオハラに鞠莉ちゃんが記者会見に呼び出され、その付き添いで私も呼び出された。本当はダイヤさんが付き添いで呼び出される予定だったけど本人が断った結果リーダーの私に回ってきた。
「この帽子なんでかぶらないといけないの〜?恥ずかしいよ〜!」
なぜか私は派手でアメリカンなシルクハットをかぶらされて、スカーフも派手でアメリカンなタイプに取り替えられていた。
「そ〜う?マリーは別にいいと思うけど」
鞠莉ちゃんもスカーフが私のと同じ模様のアメリカン仕様になっていた。
そうこうしているうちに記者会見の時間がやってきた。しかもこのままの服装で。司会進行はまさかの私だった。
「只今より、小原鞠莉の記者会見を始めます。ご質問のある方は、挙手をお願いします」
たくさんの記者たちが手を挙げる。
「じゃあそこの方」
最初に当てられたのはEBSの記者。
「EBSの高橋です。先日、あなたは他の高校生に先駆けて渡辺首相と会談しましたがどのような印象を持たれたのかお聞かせいただけないでしょうか?」
「えー、渡辺首相は経済界で成功したという経歴を持つ、これまでにない全く新しいタイプの首相だ思いマース。まあ少々個性的な面もありましたが…」
またみんなが手を挙げる。
次に当てられた「はずの」人はテレビサンシャインの記者。
「テレビサンシャインの木下です。小原さんほど個性的な人はいないと一部の人は言っていますがこれについてどう思われますか?」
「そこの女性の方」
「まだ質問の途中ですが」
「あなたは指名していません。どうぞ」
「小原さん!」
「おたくのテレヴィジョンステーションはAqoursがラブライブ!の予選で敗退するとかでたらめな情報ばかり流している」
「どこがでたらめですか!?」
「あなたの質問は受け付けません。はい、どうぞ」
次に当てられたのはテレビインターアーバンの記者。北海道のナメクジこと山部仲喜さんっぽい人だった。
「テレビインターアーバンの山部です。渡辺首相はアンチアイドルファーストをスローガンに掲げ、スクールアイドルを取り潰そうとしていますが、これは政治家と高校生の間にどのような影響が生まれるのでしょうか」
やっぱり山部仲喜さんかも…。あとで声をかけてみよう。
「えー、いかなるスクールアイドルもね、他人との関係なしでは成立しません。そのことは今後も訴えていきたいと思いマース。ただマリーたちにとってはこのアイドルグループが最優先、Aqoursファーストデース!」
「それはどういう意味ですか?」
さっきの記者が口を挟んでくる。
「だからあなたの質問は受け付けないと言っているでしょう?おたくのテレヴィジョンステーションは嘘つきだ!」
「小原さん、攻撃するなら質問するチャンスをください!」
「はい、じゃあそこの方」
「小原さん、質問のチャンスを…」
「Quiet! Quiet! I hate you! I hate you!」
「小原さん!」
「はい、どうぞ」
次に当てられたのは伊豆箱根新聞の記者。
「伊豆箱根新聞の水島です。渡辺首相は直ちに全国の国公立・私立の高校の教師たちにスクールアイドルを取り潰させるように言っています。これについて意見をお願いします」
「えー、スクールアイドルと言いながらアイドルとは無関係そうな企業が特定の高校の生徒を招待してアイドルを結成するというニュータイプのアイドルもあるので実質不可能だと思いマース」
「それは例えば…」
またさっきの記者だ。
「あなたねえ、さっきから黙ってて下サーイ!じゃないとこの会場から閉め出しマース!」
「やっぱり浦の星女学院の理事長だからっていい気になってるんだ!」
記者たちは口々にこう言う。
「果南ちゃんファースト!」
「果南ちゃんファースト!」
「果南ちゃんファースト!」
ついに鞠莉ちゃんがみんなを黙らせる!
「Shut up!!」
しばらくしてまた記者たちは騒ぎ出す。
「いつも黙らせ方が安易だぞ!」
「果南ちゃんファースト!」
「果南ちゃんファースト!」
「果南ちゃんファースト!」
ついに私の出番が来た。みんなを黙らせないと。
「いい加減にー………しろーーーーーー!!」
しばらくして鞠莉ちゃんは言う。
「We will make Aqours strong again! We will make Aqours great again!」
そして会場の端に私と立ってこう言った。
「これからもAqoursを応援してね〜!チャオ〜!」
私たちは退場。すると…
ダイヤさんが仁王立ちして待っていた。
「何なんですのあの記者会見は一体!?」
「ダイヤ!どうやって見てたの!?」
「テレビインターアーバンは中部高速鉄道のことで私はそこに青山由美さんという知り合いがいるんです。その人からちょうど生中継を見せていただきました。
さて、あなたがテレビサンシャインの記者に言いがかりをつけて質問させないようにしたことで私は機嫌が悪いんです。テレビサンシャインはでたらめな情報を流していません。とにかくテレビサンシャインの木下記者に2人で後で個人的に謝るように。これはAqoursの人気が大きく下がる危機ですので早めに解決してください」
私たちは木下記者に誤り、すぐに許してもらった。その後、ダイヤさんが声をかけた。
「あと山部記者は山部仲喜さんだと伺いました。ぜひご挨拶をするように」
もちろん私たちは彼に挨拶をしてなぜかプレゼントをもらってきた。
後日、そのプレゼントを開けてみると
「すご〜い!何これ!」
宣治ラーメン、仲喜カレー、心音美白ラーメン、宣治火鍋ラーメンがセットで入っていた。ぜひ宣治火鍋ラーメンは世界初の完食者を目指さないと(*1)!
記者会見を書くのは相当難しかった…。
※ここで出た渡辺首相はそのせいで与党からも総スカンを食らい、総辞職したようです。