月に寄りそう乙女の作法2~二人の小倉朝日~   作:ヘソカン

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更新が遅れて申し訳ありませんでした!
漸く完成しました。遂につり乙のキャラ達が大集合です!

烏瑠様、秋ウサギ様、えりのる様、メスガキだいすきの会様、誤字報告ありがとうございました!


十二月下旬(遊星side)11

side遊星

 

『おかえりなさいませ、奥様、旦那様』

 

 扉が開くと共に出迎える為に整列していた先輩の皆さんが、一斉に長い間桜屋敷を留守にしていた主である、ルナ様と桜小路遊星様に向かってお辞儀をした。

 その光景を僕は、瑞穂さん、ユーシェさん、北斗さん、サーシャさんと一緒に少し離れた位置から見ている。

 とても心が温かくなる光景だった。八十島さんと2人だけで桜屋敷を過ごしていた頃を知っているから、尚更にそう感じてしまう。

 

「朝日、嬉しそうね?」

 

「はい。やっぱり、このお屋敷には主人である、ルナ様と桜小路遊星様が居てくれた方が嬉しい気持ちになりますから」

 

「ルナはともかく……遊星さんに対して様付けは……」

 

「ユルシュール様。其処は朝日の複雑な乙女心と言うものよ」

 

 乙女心なんてありません。

 

「だが、少なからず私も朝日の気持ちは理解出来るよ。9月に此方の屋敷に瑞穂様と泊まったが、その時に確かに寂しさのようなものを感じたからね」

 

「ええ、私も……こっちの『朝日』に出迎えて貰えたけど寂しかったわね」

 

「こっちの『朝日』!? ま、まさか瑞穂!? 会ったんですの!? こっちの『朝日』に!?」

 

 はい、僕も会いました。

 ……会った瞬間に女装から逃れられない運命を悟ってしまって、メリルさんがいるのに泣いてしまった。

 今も思い出すだけで涙が零れそうです。

 僕の男としての精神が泣き叫んでいる間に、先輩方に出迎えて貰った事に驚いていたルナ様が口を開いた。

 

「皆……」

 

 言葉もないという様子で、ルナ様は1人1人出迎えてくれた先輩方の顔を見回している。

 チラッと八千代さんに目を向けて見る。複雑そうな表情をしているけど、何処となく八千代さんは嬉しそうにしている。

 もしかしたら八千代さんはルナ様と桜小路遊星様を喜ばせようと、先輩方をパートとして雇ったのかも知れない。才華様の件とかで思うところはあっても、やっぱり八千代さんにとってルナ様は誰よりも大切な人だから。

 

「……長らく留守にして済まなかった。だが、私も夫もこうしてこの桜屋敷に戻って来た。皆、桜屋敷を出たのにこうして再び集まって私達を出迎えてくれた事を心から感謝する」

 

「あ、ありがとう……皆」

 

 ルナ様と桜小路遊星様は本当に嬉しそうだ。

 桜小路遊星様なんて目に涙が浮かんでいる。きっと僕も同じ立場だったら泣いていたと思う。

 世界は違っても戻って来た。あの幸せな日々を実感した桜屋敷での光景が。

 胸の奥でそれを実感しながら、とても温かい気持ちで一杯になった。同時に……僕の中で此方の桜屋敷に対する未練のようなものが薄れていくのを感じた。

 最初に此方の桜屋敷を八十島さんに案内して貰った時、僕が感じたのは寂しさだった。直前まであの賑やかで温かい桜屋敷で過ごしていたから、尚更にそう感じたのかも知れない。

 だから身勝手な考えだとしても、少しでも桜屋敷から寂しさを無くしたかった。でも、今の僕の前に広がっている温かな光景を目に出来た。

 先輩方も皆嬉しそうにしている。家庭が出来たり、事情があって離れたとしても、やっぱり皆にとっても桜屋敷の日々が幸せなものだったことが分かる。

 本当に今日この場に来れて、この光景を目に出来た事が何よりも嬉しかった。

 

「おかえりなさいませ、奥様、旦那様」

 

 ………。

 

「や、八千代」

 

「や、八千代さん……そ、その……」

 

 表面上は穏やかそうに声を掛けた八千代さんに、ルナ様と桜小路遊星様は僅かに後ろに下がった。ついでに先輩方も僅かに下がっている。

 皆、八千代さんが発している怒気に気付いているみたいだ。とても怖い。

 

「うわぁー……覚悟はしていたけど、八千代さん、本気で怒ってるよね」

 

「湊!?」

 

 何時の間にか僕らの方に湊と七愛さんがいた。

 

「久しぶり、朝日! いや、元気そうで本当に良かったよ。もうルナから話を聞いた時は、足元が崩れるような衝撃を感じたんだからね」

 

「し、心配をかけてごめんね。もう大丈夫だから」

 

 本当に心配してくれていたのが、湊の様子から分かった。

 変わらない湊の優しさを感じて申し訳なさと共に嬉しさを感じてしまう。

 

「何湊様に心配をかけてんだよ、オカマ野郎。って言うかお前色々分かってまだ女装を続けるつもりなのか? やっぱ桜小路遊星ともども完全に手遅れじゃん。良いかもうこれ以上湊様を心配させんなよ。心配させたらパリの夜道の時のようには済ませねえからな!」

 

 変わらない七愛さんが……怖い。 

 

「ご安心して下さい。今は責めたりしませんから。ええ、今は。フフッ、フィリア・クリスマス・コレクションが終わったら覚悟しておいて下さいね、奥様、旦那様」

 

「……ああ、分かった」

 

「か、覚悟しておきます」

 

 一先ず八千代さんの怒りは爆発しなかったみたいだ。

 でも……それが良い事の訳じゃない。寧ろ後がとっても怖い。

 

「いや、朝日!? 本当に大丈夫!? 何だかどんどん顔が真っ青になってるよ!?」

 

「湊……朝日のトラウマに触れない方が良いですわよ」

 

「流石に、これは頑張って克服するのは難しそうだから」

 

「……ああ、なるほどね……確かにこればかりはソッとしておくしかないよね」

 

 心配してくれている湊には申し訳ないけど、今回ばかりは無理。このトラウマだけは一生克服出来ないと思う。

 

「それと奥様、旦那様。お客様達が既にご到着して彼方で待って下さっています」

 

 八千代さんが僕らに顔を向けた。遅れてルナ様と桜小路遊星様も僕らに顔を向ける。

 桜小路遊星様は制服姿の僕に一瞬だけ複雑そうにされたけど、すぐにユーシェさん、瑞穂さん、北斗さん、そしてサーシャさんの姿を見て嬉しそうに微笑んだ。

 今の時代だとそれぞれ仕事もあるから皆集まる事なんてないに違いない。しかもこの桜屋敷に集まれる機会なんてないに等しい筈だ。

 複雑な気持ちは少なからずあるけど、彼が喜ぶ気持ちは僕にも分かる。

 ……一瞬、僕に向けた複雑な視線の意味も分かっています。ごめんなさい、桜小路遊星様。

 おっと、何時までも考え事をしている訳にはいかない。メイド服で出迎えるという約束が無理になった以上、せめてご挨拶だけはしないと。ゆっくりと僕は足を踏み出す。

 ルナ様は待っている。先に僕の方が来ていたけど、この屋敷の主人はルナ様と桜小路遊星様だ。ちゃんと()()を持ってご挨拶しないと。

 

「お先に皆さんと失礼しています、()()()()()()()()()

 

 ビキッと言う音が聞こえて来そうなぐらい空気が硬質化した。

 あ、あれ? 前にもこんな事があったような。

 

「あ、朝日……た、頼むから、わ、私に対してその他人行儀な呼び方は……」

 

「オホホホッ! 此れですわ! この瞬間を待っていましたわ!」

 

 引き攣った顔をされているルナ様に、ユーシェさんが上機嫌に声を掛けた。

 

「何の用だユーシェ。私は今朝日と大事な話をだな」

 

「ルナ。朝日の対応は間違っていませんわよ。第一他家の御令嬢の立場にある朝日が、ルナの名前を様付けで呼ぶ事の方が問題でしてよ。様付けで呼べるとしたら、今の呼び方以外にありませんもの」

 

「ええい! だったら朝日! 私の事を夫と同じように呼び捨てに……」

 

「無理です」

 

 敬愛するルナ様を呼び捨てで呼ぶなんて、恐れ多くてそれだけはどうやっても無理だ。

 

「第一、ルナの方が朝日に呼び捨てで呼ばれるのに耐えられますの?」

 

「っ……無理だ。夫ならばまだしも、朝日に呼び捨てで呼ばれるのは耐えられない……寧ろ弄りたくなってしまう」

 

「ル、ルナぁ……」

 

 弄られるのは僕も嫌です。と言うよりも、その弄りの内容が僕の想像している内容と違ってそうで怖いです、ルナ様。

 

 

 

 

「さて、改めて皆久しぶりだな」

 

 何時までもホールで話している訳には行かないので、僕らは応接室の方に移動した。

 因みに僕の位置はユーシェさんと瑞穂さん、そして湊と同じ位置で座っている。ルナ様は不満そうにされているけど、桜小路遊星様がその隣に座って宥めてくれたおかげで今は落ち着いているみたいだ。

 

「旧交を温めたい気持ちはあるが、それよりも先ずは確認しておきたい事がある。湊は私と夫と一緒にいたから事情に関しては分かっている。ユーシェと瑞穂はどうだ?」

 

「ええ、既にルナと遊星さん、そして湊が戻ってくる前に朝日から大体の事情は聞いていますわ」

 

「私も教えて貰ったわ、ルナ」

 

「そうか……では、朝日」

 

「はい」

 

 遂にこの時が来た。事情はあったとしても、僕はアメリカに居た時にお世話になったルナ様や桜小路遊星様に嘘をついた。

 10月に会った時に桜小路遊星様は何も言わなかったけど、こうしてルナ様ともお会いした以上叱られる覚悟は出来ている。

 真っ直ぐにルナ様を見つめていると、ルナ様と桜小路遊星様は揃って僕に向かって頭を……えっ?

 

「息子と娘が君に大変迷惑を掛けた。娘に至っては君の心の傷にまで触れるばかりか傷を更に深くしかけた事、大変申し訳なく思っている。すまない」

 

「僕からも改めて。才華とアトレの事で君に迷惑をかけてごめん!」

 

 えええええええっーーーーー!!!!

 な、何でルナ様と桜小路遊星様が僕に頭を下げて……。

 

「まあ、今回ばかりは本当に朝日に感謝するしかありませんわね」

 

「そうね。私も朝日がいてくれて本当に良かったと思う」

 

「うん。本当にそうだよ。失敗していたら、会社の存続だって危なかったんだからさ」

 

 困惑する僕と違ってユーシェさん、瑞穂さん、湊はルナ様と桜小路遊星様の様子に納得しているみたいだ。何で? 僕はお2人に嘘をついていたのに?

 

「困惑しているようだが、朝日。私も夫も君が真実を隠していた事を責めるつもりはない。寧ろ君が真実を話さなかった事にも納得している。もしも2月に君と会った時に話を聞かされていたら、今年は不安に満ちた日々を過ごす事になっていただろう……そのぐらい息子と娘の行動は目に余る」

 

「そんな才華とアトレを助けてくれていた君には、僕とルナも本当に感謝してるんだよ」

 

「か、感謝なんてそんな……結局私に出来たのは最悪の事態を引き起こさない事だけです……それに今はそんな才華さんに手を貸す事も……」

 

「待て……今の言葉……つまり、また何か起きているのか? その……才華の事で」

 

「……はい……その実は……今、才華さんは失敗すればデザイナーとしての未来を諦めるかどうかの瀬戸際に立たされています」

 

 驚いて目を見開くルナ様と桜小路遊星様、そして他の皆に僕は才華さんが置かれている現状を説明した。

 聞き終えたルナ様は口元を引き攣らせ、桜小路遊星様は頭を抱えている。他の皆は言葉もないという様子だ。

 

「選りにも選って現在のフィリア学院の総学院長に、才華の嘘が知られているだと」

 

「しかもその嘘が、本当は偽りだとバレた場合、才華君が女装をして通っていた事を話さなければなりませんわね」

 

「そっちの方が問題よね?」

 

「いや、大問題だよ! 何でそんな状況になってるの!?」

 

 巡り巡った結果としか言えないよ、湊。

 因みに僕が才華さんに手を貸せない事情も説明してある。才華さんが大蔵家の親類とラフォーレさんに知られてしまった以上、僕はどうあってもこの件に意見を出す事が出来ない。

 

「にしても、ラフォーレの奴も本当に変わったみたいね」

 

「そう言えば、サーシャ。現総学院長の事は君も知っているようだね」

 

「ええ、まあねえ。前に朝日に話したけど、昔から馬鹿な事をやっている奴でね。やっちーが嫌っているのも分かるし。私だって本当に嫌いよ。衣遠の事も嫌っている私だけど、アイツと比較したら天使と思えるぐらいだしね……ただ朝日の話を聞く限り、ほんのちょっぴりぐらいはまともになったのかもね。かなりの弱みを握られているのに、桜小路の若君を手元に未だに置こうとしていないようだからね」

 

「……サーシャ。話し合いで解決出来る相手だと君は思うか?」

 

「ルナ様には悪いけれど、難しいでしょうね。アイツ。本当に馬鹿な事に何十年も無駄な時間を使っていますから……可能性があるとすれば、アイツが馬鹿な考えを持つ前の気持ちを思い出せばあるいは」

 

「つまり、才華しだいと言う事か」

 

 難しい顔でルナ様は呟いた。

 

「ルナ様。才華さんもそのつもりでいると思います」

 

「えっ? そうなの?」

 

「はい。この件に関しては才華さんにも既に説明して、自分の手で何とかしようと頑張っています。実際一時的に時間的な猶予を得る事が出来たのは才華さんが頑張ってラフォーレさんと交渉したからです」

 

「君の話では、才華は『桜小路才華が製作した衣装をフィリア・クリスマス・コレクションまでに見せる』と言う約束を交わしたそうだな。相手の忙しさを考えれば、衣装を見せるのはフィリア・クリスマス・コレクションが終わった後になる。そう総学院長に思わせて、実はフィリア・クリスマス・コレクションで行なわれるショーに出た衣装こそが製作した衣装だと総学院長に話す……自分の正体と共に」

 

「はい。才華さんはそのつもりでいるみたいです」

 

「……賭けである事には変わりないが、確かにこれ以外に才華自身のデザイナーとしての未来を勝ち取る方法はないか」

 

「だ、大丈夫かな、ルナ?」

 

「夫。此処は朝日の言うように才華本人に任せるしかない。今回の件の発端は才華本人が考えて行なった事だ。私達が口を出せる状況ではない……不安に思うのは仕方ないが、此処は息子を信じよう」

 

「……うん。分かった。才華を信じるよ」

 

「ですが、遊星さん、そしてルナ。私達は審査に手を抜くつもりはありませんわよ」

 

「構わない。寧ろ他の参加者よりも厳しい視線で審査をユーシェ、瑞穂、そして湊には頼むつもりでいた……私も会場には行き、この目で才華の衣装を見るつもりだからな。ユーシェ達の審査が通っても、私の目に適わなければ相応の事をするつもりでいる」

 

 ルナ様の声からは厳しさしか感じられなかった。

 実の息子だからと甘い考えはないみたいだ。才華さんは審査員であるユーシェさん達だけじゃなくて、観客として来る、ルナ様にも審査されるみたいだ。頑張って下さい、才華さん。

 

「さて、息子の件に関しては今は此処までにしておこう……ところで、朝日」

 

「何でしょうか、ルナ様?」

 

「いや、夫から聞いた話だが、君が元気になった要因には君の世界の私達の手紙のおかげだと聞いたんだが」

 

「その通りです……恥ずかしい話ですけど、彼方のルナ様達からの手紙は、本当はずっと前から届いていたんです。ただそれに私が気付く事が出来なくて」

 

 本当に申し訳ありません、彼方のルナ様! 皆!

 でも、皆の気持ちは本当に嬉しくて、手紙は大切に保管してあります!

 

「流石に別世界からの手紙に気付けと言うのは無理ですわよね」

 

「私はこっちにお見舞いに来た時に朝日に見せて貰ったけど、せめて外側の茶封筒に『朝日へ』って書いてあればね」

 

「ねえ、朝日。今度その手紙を持って来てよ。そっちの私達からの激励も書かれてたんでしょう?」

 

「うん。次に来た時に持って来るよ」

 

 見せるぐらいなら問題はないよね。

 

「しかし、朝日の世界の私め……自分が朝日のメイド服姿をもう見られないからって、私まで巻き込む事はないだろうが」

 

「いや、ルナ。普通だからね。それが」

 

「夫。君は勘違いをしている。世界は変わっても私だぞ。機会があれば必ず朝日にメイド服を持って着るよう迫る筈だ」

 

「うっ……そうじゃない事を願うよ」

 

 何だかルナ様と桜小路遊星様は不穏な話をしているような気がする。それにしても来るの遅いなあ、りそな。

 ……いや、これはある意味チャンスだ。お父様の時はりそなと一緒に報告したけど……やっぱり桜小路遊星様には僕だけで報告したい。その為に……。

 

「湊」

 

「ん? なに朝日?」

 

「ちょっと桜小路遊星様と2人だけで話がしたいんだ」

 

「えっ? ゆうちょと2人だけで? ……分かったよ。お姉さんに任せておきなさい」

 

 事情が分からなくても手を貸してくれる湊に本当に感謝。……後で事情を説明する時に大変だけど。

 

「よおし! 難しい話は一先ず終わりにして、こうして懐かしい皆が勢ぞろいしたんだから色々と話そうぜ!」

 

「あっ! それ良いわね!?」

 

「ああ、悪くはありませんわね……まだ、ルナが落ち込む瞬間を目にしておりませんし」

 

「聞き捨てならない事を言ったな、ユーシェ。一体私がこれ以上何を落ち込むと言うのだ? 息子と娘の件に関してはもう耐性がついているぞ」

 

「オホホホッ! さあ、一体何でしょうね?」

 

 湊に釣られて女性陣が話を始めた。アイコンタクトで湊が合図を送ってくれている。

 僅かに頷いて、少しだけルナ様と距離を取った桜小路遊星様に近づく。そのまま小声で……。

 

「少し2人だけで話がしたいんです」

 

「……うん、良いよ」

 

 僕と桜小路遊星様は揃って部屋を出た。きっとルナ様は気付いているだろうけど、止めようとはしなかった。ありがとうございます、お優しいルナ様。

 

「話す場所は僕が決めて良いかな?」

 

「はい」

 

「じゃあ、ついて来て」

 

 先を行く桜小路遊星様の後をついていく。

 でも、何となく案内される場所は分かっていた。この桜屋敷で僕らにとって一番思い出のある部屋。

 『小倉朝日』が過ごした部屋に行く。其処で僕は大切な報告を前を歩く桜小路遊星様にする事を誓った。




次回は遂に桜小路遊星への重大報告。
果たして彼はあの報告に耐えられるか?
次回をお待ち下さい。

因みにまだルナ様は朝日が愛称でユルシュールを呼ぶ事を知りません。
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