スーパーロボット大戦N   作:黒百合蜂

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アメリカルート突入!
どんな作品が出るのか…楽しみに読んで下さい!!


アメリカルート
第七話B 集結! シャッフル同盟


~???~

暗闇の中で、2人の男が話している。

 

???1「そんじゃ、今回の任務はアレか?」

 

???2「ああ。その細胞を使い、奴らを倒す……とは言っても、これで全滅とはいかないだろうな」

 

???1「んで、油断した所を俺がブチ殺すって訳かよ。いいじゃねえか!」

 

???2「そうだ。では行ってこい、ジョット。だがあくまでも最優先は『イールソウル』と『ジゼラ・ジェノ』の確保だ」

 

ジョット「おうよ、行ってくるぜ!!」

 

そして、ジョットは勢いよく飛び出していった。

 

???2(そろそろ我々『エレミタ』も本格的に始動するか……あの実験体も頃合いだからな……)

 

闇の中で、ククク……ともう1人の男が笑った……。

 

~ギアナ空港~

下関からのフライトを経て、辰也達はギアナへと着いた。

 

ドモン「着いたぞ」

 

辰也「ここは……ギアナ空港? 何でこんな所に?」

 

この場所に来た事に疑問がある辰也。今回の任務先は北アメリカに位置しているのに、何故南アメリカの方へ行っているのか不思議だった。

 

ドモン「辰也、ビルドベースで言ったはずだ。お前を鍛え上げるとな」

 

辰也「そういえばそうでしたね」

 

レイン「ここはドモンが自分を鍛え上げた場所があるのよ。だから、修行にはうってつけだと思ったの」

 

辰也「例のギアナ高地ですね……!」

 

すんなりと納得する辰也。自分も強くなれるのだと思うと、自然に表情も変化する。

 

シロー「顔つきが変わったな。ま、一緒に頑張ろうぜ!」

 

辰也「はい!!」

 

由木「話してる所悪いけど、もう行くみたいよ」

 

アレンビー「それじゃあ行こっか!」

 

辰也達は空港を出て行った。

 

~ギアナ高地~

ほの暗い森の中、そこで2つの影……サイ・サイシーと張五飛がぶつかり合っていた。

 

サイ・サイシー「はっ!」

 

五飛「てやっ!」

 

サイ・サイシー「そらよっ!」

 

五飛「遅いっ!」

 

サイ・サイシー「まだまだぁ!!」

 

五飛「くっ!!」

 

お互いに殴る蹴る受けるの繰り返しだが、それに乱れがなく、まるで一種の芸術品のようだった。

 

五飛「……腕を上げたな、サイ・サイシー」

 

サイ・サイシー「五飛こそ、なかなかやるじゃねえか。お互い鈍ってねえって事だな」

 

五飛「そうだな」

 

チボデー「おいおい、次は俺だぜ? 張五飛さんよぉ」

 

五飛「ああ、では行くぞ!」

 

サイ・サイシーに続きチボデーとの戦いを始める五飛。その様子を、トロワ・バートンとジョルジュ・ド・サンド、アルゴ・ガルスキーが見ていた。

 

ジョルジュ「あちらもまだやるつもりですね」

 

トロワ「ああ」

 

ジョルジュ「では、私も始めさせて頂きます!」

 

トロワ「来い、ジョルジュ」

 

お互いにレイピアとナイフを構え、ぶつかり合った。トロワの投げるナイフをジョルジュがレイピアで払う。

 

ジョルジュ「その程度ですか、トロワ・バートン!!」

 

トロワ「甘いな」

 

そう言うとジョルジュの眼前から、トロワの姿が消えた。

 

ジョルジュ「どこだ……どこに消えた……?」

 

キョロキョロと辺りを見回す。がさり、と茂みから音がし、バッとそこを向くジョルジュ。

 

ジョルジュ「そこかっ!!」

 

瞬時にレイピアの先をそこに向けようとするも、一瞬静止し、自らの背後にそれを向けた。

 

トロワ「……当たりだ」

 

背後には、ジョルジュの首もとにナイフを突き立てているトロワが立っていた。自らの首もとには、レイピアが今にも突き刺さろうとしている。

 

トロワ「茂みで音を立て注意を引きつけ、その隙に仕掛けたが……バレていたようだな」

 

ジョルジュ「ガンダムファイターたる者、気配を察知しなければ……という物ですね」

 

トロワ「フッ……」

 

お互い懐に、レイピアとナイフをしまった。

 

アルゴ(こいつのスピードとしなやかさ……対応出来れば俺のパワーも活かせるだろう)

アルゴ「次は俺だ」

 

トロワ「いいだろう」

 

こちらでも、アルゴとトロワの戦いに持ち込まれた。

 

~~~

レイン「……で、ドモンがデビルガンダムを倒したのよ」

 

辰也「くうぅっ……いつ聞いてもスゲー話ですね!!」

 

ギアナ高地を歩きながら、レインが今までの話をする。それを辰也は興奮しながら聞いていた。

 

ドモン「やはり、今聞いても恥ずかしいな……」

 

鉄也「石破ラブラブ天驚拳だろ? いやはや、俺も間近で見た時はふざけているのかと思ったよ」

 

シロー「でも、アレは本気だったんだよなぁ……だからこそ、カッコ良くて痺れるんだよ」

 

ドモン「……」

 

遂にドモンが黙ってしまう。心なしか顔が赤い。

 

ジゼラ「……私も、自分の事について知りたいなぁ……」

 

アレンビー「どういう事?」

 

ジゼラ「あっ……まあ皆さんはもう分かっていると思いますけど、私にはあの時から記憶がなくって……だから、その前にはどんな事をしていたのかを知りたいんです。少し……いえ、とても怖いですけどね」

 

由木「怖い?」

 

ジゼラ「はい……少しでも失われた記憶が戻ったら嬉しいですけど、それでぶわっと何かが溢れて……自分が壊れてしまいそうで……言ってる事、よく分かんないかも知れませんが……」

 

鉄也「……そうだな。人ってのは時として、その何か……感情を押さえ切れなくなっちまう……俺もそれで、取り返しのつかねえ事をしちまったからな」

 

シロー「鉄也さん……」

 

昔にあった出来事……甲児とのわだかまりと、それにより父親代わりの大切な人を失った事を思い出す鉄也。今はそれほどでもないが、その後悔はやはり胸に残っている。

 

ドモン「だが心配するな。お前には信頼出来る仲間がいる」

 

辰也「いざとなったら俺が……いや、俺達が守るさ。ですよね、皆さん?」

 

ジゼラ「……」

 

その言葉を聞いて、嬉しさで胸がいっぱいになるジゼラ。口元には安堵の笑みを浮かべている。

 

ドモン「……止まれ。どうやらもう、話をしている暇はなさそうだ」

 

レイン「ドモン……?」

 

ドモンの見ている先には深い闇……まるで何かが出てきそうな雰囲気が漂っていた……。

 

~~~

がさり、と茂みから音がする。

トロワが立てた音とは違う、不気味な響き。

 

ジョルジュ「!」

 

振り向いた時にはもう遅かった。目と鼻の先には───

 

 

 

 

 

───かつて倒したはずのゾンビ兵がいたのだから。

 

トロワ「避けろ、ジョルジュ!」

 

すんでの所でトロワがナイフを命中させる。がたり、と倒れるゾンビ兵。

 

ジョルジュ「助かりましたよ、トロワ」

 

トロワ「ああ。しかし、何故こいつらが……」

 

アルゴ「デビルガンダムは俺達で全滅させたはずだ……それが今になって復活するとは……」

 

すると、向こうから五飛達が来た。

 

五飛「大丈夫か、お前達!」

 

サイ・サイシー「あいつらが復活してきやがった!」

 

チボデー「どうなってるか分かんねえよ! だが、こうなりゃアレしかねえ!!」

 

アルゴ「そうだな……!」

 

ジョルジュ「では……行きますか!!」

 

そう言うと、天に向かって叫んだ。

 

サイ・サイシー「出ろぉぉぉぉぉっ!!!!」

 

チボデー「ガンダァァァムッ!!!!!!」

 

その瞬間、地面からドラゴンガンダム、ガンダムマックスター、ガンダムローズ、ボルトガンダムが出現した。

 

ジョルジュ「では、行きますよ!!」

 

アルゴ「おお!!」

 

 

 

第七話 集結! シャッフル同盟

 

 

 

~~~

4人がガンダムに搭乗する。周りを見渡すと、大勢のデスアーミーに囲まれていた。

 

ジョルジュ「既に囲まれていたようですね……」

 

チボデー「だがよ、うかうかしてるとやられちまうぞ!」

 

アルゴ「ならば方法はひとつだ……!」

 

サイ・サイシー「こいつら全員ぶっ倒して、この窮地を切り抜けてやるぜ!!」

 

そう言うと、戦闘を開始した。

 

~戦闘開始~

サイ・サイシー(初戦闘時)

サイ・サイシー「何でDG細胞が今更になって使われてんだ!!」

サイ・サイシー「俺達の修行の邪魔をしたんだから、どっちみち倒すけどな!!」

 

 

ジョルジュ(初戦闘時)

ジョルジュ「DG細胞の技術……今現在悪用する人間がいてもおかしくありませんが……」

ジョルジュ「今になって蘇って来た事を後悔させてあげますよ!!」

 

 

チボデー(初戦闘時)

チボデー「ったく……今更になって蘇ってくんじゃねえよ!!」

チボデー「こっちだってあの時から強くなってんだ、てめえらなんぞに遅れは取んねえよ!!」

 

 

アルゴ(初戦闘時)

アルゴ「DG細胞の技術……使う人間がいるとしたら、どこかの軍隊か……」

アルゴ「だが、どうという事はない! 蘇ったのなら、粉砕してやるぞ!!」

 

 

~~~

サイ・サイシー「ハイハイハイハイィッ!!」

 

チボデー「バァァーニングパンチだ!!」

 

ジョルジュ「この剣が見切られますか!!」

 

アルゴ「食らえぇぇぇぃ!!」

 

それぞれの攻撃で、デスアーミー達を撃退していく。

だが、DG細胞の再生&増殖機能が働き復活してしまった。

 

チボデー「なんてしぶとい野郎共だ……!」

 

ジョルジュ「ええ……しかし、弱音を吐いている暇はありません!」

 

アルゴ「ああ……復活出来なくなるまで叩き潰せばいいだけだ!」

 

サイ・サイシー「こうなりゃとことんやるぞ!」

 

???「なら、俺達にもやらせてもらう」

 

不意に何者かの声がした。

その瞬間、どこからか銃弾が飛び、デスアーミー達を撃退していく。

 

ジョルジュ「この銃弾は……」

 

銃弾の方向からは、ガンダムヘビーアームズ改とアルトロンガンダムが姿を現した。

 

トロワ「待たせたな」

 

五飛「俺達も戦うぞ!」

 

サイ・サイシー「トロワ! 五飛!」

 

ジョルジュ「心強い味方が来ましたか!」

 

アルゴ「よし、では行くぞ!」

 

チボデー「反撃のゴングは、もう鳴ってんだよ!」

 

そして、戦闘を再開した。

 

~戦闘再開~

トロワ(初戦闘時)

トロワ「マリーメイア軍は壊滅し、世界は平和になっていた……だが、今も地球を脅かす者達はいるという訳か……」

トロワ「いいだろう、俺達が相手になってやる」

 

 

五飛(初戦闘時)

五飛「戦争は完全に終わった訳ではない……現に行き場を失った兵士や争いを生み出す軍隊が、宇宙にはごまんといる……」

五飛「ならば、俺がその思いを受け止めてやる! 恨みを持つ者共よ、来い!!」

 

 

~~~

トロワ「排除する」

 

五飛「力のない者がウロウロするなぁっ!!」

 

ヘビーアームズとアルトロンの攻撃で、デスアーミーを撃退する。

 

ジョルジュ「何とか片付きましたね……」

 

サイ・サイシー「ありがとな、トロワに五飛!」

 

トロワ「大した事ではない」

 

五飛「それじゃあ、戻るとするか」

 

チボデー「ああ! 修行の続きだ!」

 

こうして、コックピットから降りようとした。

 

アルゴ「! 危ない!!」

 

……が、アルゴが何かに気づき、仲間の盾となるように防御する。

 

???「流石はシャッフル同盟……俺の攻撃を防ぐなんて、大した奴じゃねえか!」

 

土埃の舞う中から現れたのは───

 

 

 

 

 

───謎の黄色い機体だった。

 

アルゴ「……何者だ、お前は」

 

ジョット「俺はジョット・ライ! 『エレミタ』だ!!」

 

五飛「エレミタだと!?」

 

ジョルジュ「世界を裏で操っている組織……噂程度には聞いていましたが、まさか実在していたとは……!」

 

トロワ「マリーメイア軍を裏で支援していた奴らか……!」

 

ジョット「ちなみに覚えておく必要はねえぜ、どうせてめえらは俺にブッ殺されんだからな!!」

 

チボデー「何だと!?」

 

サイ・サイシー「聞き捨てなんねえな、その言葉は!!」

 

ジョルジュ「! 気をつけて下さい! 敵は彼1人ではありません!!」

 

ジョルジュの言葉と共に、周りから紫色の機体とデスアーミーが現れた。

 

五飛「数が多いが……やれん事はない!!」

 

トロワ「それに、援軍も来たからな」

 

すると、イールソウル、ゴッドガンダム、シャイニングガンダム、ノーベルガンダム、グレートマジンガー、イチナナ式、ウィングルが現れた。

 

ドモン「嫌な予感がして来てみれば……」

 

由木「JUDAを襲ったエレミタの機体ね」

 

アレンビー「デスアーミーも……やっぱり、あのゾンビ兵達は気のせいじゃなかったんだ!!」

 

サイ・サイシー「ドモンのアニキ!」

 

トロワ「鉄也もいるな」

 

ドモン「サイ・サイシー、そして他のメンバーもいるのか……!」

 

鉄也「トロワに五飛……マリーメイア戦役では苦労したぜ」

 

五飛「俺は俺の正義に従ったまでだ」

 

鉄也「フッ、そうだな……だが今は、思い出に浸ってる場合じゃねえぜ!」

 

辰也「本当は感動でいっぱいだけど、まずはあいつらを倒す! それからです!!」

 

辰也達が、紫色の機体の方へ向く。

 

ジョット「……会いたかったぜ……イールソウル!!」

 

ドモン「エレミタの人間か……やはりイールソウルについて知っているみたいだな」

 

ジョット「そりゃあそうだ。だってアレは元々俺達のモンだからなぁ……だろ? ジゼラ・ジェノさんよぉ!!」

 

ジゼラ「え……?」

 

それを聞いて、ジゼラがショックを受ける。

 

ジョット「お前がエレミタから逃げ出したあん時……すぐ捕まえられると思ったが、かすったとはいえ傷をつけられちまった……ったく、手こずらせやがって……」

 

辰也「そうか……イールソウルだけじゃなく、ジゼラまでエレミタ側だったなんてな……」

 

思い返せばそうだ。最初にエレミタと戦った後に兵士が言っていた「成功例」という言葉。そしてラインバレルが暴走した時も、イールソウルにビーム兵器があったのを「思い出した」とジゼラが言っていた事も。

 

辰也(そうだったよな……思い当たる事、結構あんじゃねえかよ)

 

色々な事を思い出し、考える辰也。

 

鉄也(薄々は感じていた……ジゼラはあちら側……エレミタの人間ではないかとな……)

 

ドモン(だが、俺達がそう考えている事は敵も分かっているはずだ……なら、その上での奴らの狙いは!)

 

その横で、ジゼラは混乱していた。

 

ジゼラ(私が……エレミタの……? でも、何も思い出せ……う゛っ!!)

 

辰也「ジゼラ!?」

 

ジゼラが頭を抱え、えずく。彼女の脳内に様々な記憶が流れ込んで来た。

 

ジョット「おっ、思い出したか! いや~よかったぜ! まだ忘れてたら意味ねえもんな!!」

 

由木「やっぱり、ジェノに揺さぶりをかけて、行動不能に陥らせる事が目的だったのね!!」

 

辰也「なっ!? おい、ジゼラ! 大丈夫か!!」

 

辰也が慌てて問いかける。が、ジゼラはブツブツと何かを言っており、話もまともに聞けない状況に至っていた。

 

ジョット「つーか……こうなんねえように、正直に話してやりゃあよかったのによ……ま、取りあえずそいつを返してもらうぜ!!」

 

辰也「何だと? それで……どうするつもりだよ?」

 

ジョット「決まってんだろ? 徹底的に使い潰すんだよ! そいつは唯一イールソウルを扱えんだ!! エレミタのために利用させてもらうぜ!!」

 

ジゼラ「……」

 

辰也「そうか……だったら答えは1つだな……」

 

ジョット「そうだよなぁ、やっぱ元の持ち主の元に返……」

 

 

 

 

 

辰也「───何言ってんだよ、返す訳ねえだろうが!!」

 

ジョットのふざけたような物言いに、怒りを込めて言い放つ辰也。同時に、相手の機体に剣を向ける。

 

辰也「元々イールソウルとジゼラがエレミタ側にいたとしても、てめえらに返すとロクな事にならねえだろうが!」

辰也「何より、ジゼラがこんなに苦しんでんだ! その原因を作ったてめえらには尚更、絶対に渡さねえよ!!」

 

ジゼラ「!!」

 

ジョット「じゃあよ……無理矢理にでも連れて行くぜぇっ!!!」

 

辰也「望む所だ! 返り討ちにしてやらあ!!!」

 

そして、戦闘を開始した。

 

~戦闘開始~

辰也(初戦闘時)

辰也「ジゼラ、無理すんなよ。戦えねえなら何もしなくて大丈夫だ」

 

ジゼラ「いえ、平気です。あの……」

 

辰也「どうした?」

 

ジゼラ「ありがとうございます……あんな風に言ってくれて……少しだけ、気持ちが楽になりました

 

辰也「気にすんな、さっきも言ったように、仲間を守るのは当然の事だぜ!」

 

ジゼラ「仲間……」

 

辰也「ああそうだぜ。それがどうしたんだ?」

 

ジゼラ「……いえ、何でもないです。それよりも目の前の敵に集中して下さい!!」

 

辰也「お、おうよ! そんじゃ行くぜ!!」

 

 

辰也(対デスアーミー)

辰也「さっきの奴らといい、こいつらはドモンさん達が倒したんじゃないのかよ!!」

 

ジゼラ「おそらく、エレミタが復活させたのではないでしょうか……!」

 

辰也「そうか……だったらもっかい倒してやるぜ、デビルガンダムの下っ端共!!」

 

 

辰也(対ジョット)

ジョット「ったく、この分からず屋がよ……大人しく従っとけば、命は助かったのになぁ!」

 

辰也「悪いな、俺は仲間を差し出して助かるような卑怯な行動は嫌いだし、何より、この力で守りてえもんを守るんだ!」

 

ジゼラ「そして仮にそっちに行ったとしても、私は絶対に従いません!!」

 

辰也「よく言ったぜ、ジゼラ! あの腐れチンピラに一泡ふかせるぞ!!」

 

ジョット「言ってくれるじゃねえか! 俺とフェルミニのスピードについて来れねえ雑魚の癖によお!!」

 

辰也「そいつは、やってみなきゃ分かんねえだろうが!!」

 

 

ドモン(初戦闘時)

ドモン(シャッフル同盟が全員いるとは……どうやら俺と考えてる事は一緒のようだな)

ドモン「ならば、貴様らにはここで俺のウォーミングアップに付き合ってもらう! 覚悟しろ!!」

 

 

ドモン(対デスアーミー)

ドモン「DG細胞……俺達の運命を狂わせた悪魔……!」

ドモン「あの惨劇を繰り返す訳にはいかない! 全て残らず焼き尽くしてやるぅっ!!」

 

 

ドモン(対ジョット)

ジョット「てめえがあのガンダム・ザ・ガンダムか! 一度戦いたかったんだよ、てめえとは!!」

 

ドモン「そうか……確かにお前は他の奴と比べても何かが違う……だが、それで怖じ気づく俺ではない!!」

 

ジョット「そうかよ、だったら勝負しようぜ!! 『ゴッド』のガンダムには色々思う所があるからなぁ!!」

 

ドモン「望む所だ! 来い!!」

 

 

レイン(対デスアーミー)

レイン(DG細胞……父さんが悪用した悪魔の力……)

レイン「もう二度と、同じ過ちは繰り返させない! DG細胞は、私達で止める!!」

 

 

アレンビー(対デスアーミー)

アレンビー(ドモンとレインの……皆の運命を狂わせたDG細胞……!)

アレンビー「あの2人に同じ思いはさせない! そして、これ以上運命を狂わせられる人が出ないように、私達が!!」

 

 

シャッフル同盟(対ジョット)

ジョット「シャッフル同盟か……俺のスピードについて来れなかった奴がご大層なモン名乗ってるじゃねえか!」

 

ジョルジュ「……それについて、我々は言い訳をするつもりはありません」

 

チボデー「けどよ、言われっぱなしってのもシャクなんでな!」

 

アルゴ「次は俺達の番だ!」

 

サイ・サイシー「あの時から更に強くなった俺達の力、見せてやるぜぇ!!」

 

ジョット「いいぜいいぜそういうの! そんじゃ、かかって来いよ!!」

 

 

鉄也(対ジョット)

ジョット「ミケーネをブッ倒した英雄、グレートマジンガーと剣鉄也か! 俺の相手にとっちゃ、十分だぜ!!」

 

鉄也「よく知っているじゃないか……だが、知っているだけな事と実際に戦うという事は違う……それを教えてやるぜ」

 

ジョット「面白え……後で負け惜しみなんて言うんじゃねえぞ!!」

 

鉄也「そうか……なら俺は、負け惜しみすらも言えないように、お前を叩きのめす!!」

 

 

トロワor五飛(対ジョット)

ジョット「マリーメイア戦役の戦士か! 生憎だが、そっちにいた奴らの戦い方なら分かってんだよ!!」

 

トロワ「分かっていないな……俺達もあの時から変わっている事を!!」

 

五飛「影で暗躍しているだけの奴らに、俺達は負けん! 相手をしてやるぞ、隠者!!」

 

ジョット「いい覚悟だ! そんじゃ行くぜぇ!!」

 

 

~~~

辰也「ここはファッシォ・ランチャライジだ!!」

 

ジゼラ「はい!」

 

ドモン「ばぁぁぁぁくねつっ!! ゴッドフィンガァァァァーッ!!!」

 

鉄也「必殺パワー! サンダァァァーブレェェェェクッ!!!」

 

サイ・サイシー「俺達も負けてられねえ!!」

 

チボデー「おうよ!!」

 

ジョルジュ「ローゼススクリーマーで行きますよ!!」

 

アルゴ「砕け散れ!!」

 

トロワ「殲滅する」

 

五飛「俺の前から消えろ!!」

 

それぞれの機体の必殺技で、敵を殲滅していく。

 

レイン「シャイニングフィンガーで!!」

 

アレンビー「ゴッドフィンガーで行くよ!!」

 

シロー「鉄也さん達だけじゃねえぜ!!」

 

由木「やるわよ、ウィングル!!」

 

残りの敵も全滅した。

 

ジョット「あの数のロスクリータが全滅かよ……中々すげえじゃねえか!!」

 

辰也「余裕こいてる場合かよ!! 次はてめえだぜ!!」

 

イールソウルが攻撃を当てようとする。しかしジョットの機体……フェルミニにはかすりもしなかった。

 

ジョット「おらおら、どこを狙ってやがる!」

 

辰也「くそっ……中々当たらねえ……!」

 

ドモン「奴の機体……装甲がない分、スピードを磨いているのか!」

 

鉄也「あのスピード……グレートを上回っていやがる……!」

 

ジョット「ヒャア! 今度はこっちの番だぜぇぇぇっ!!」

 

フェルミニの振り下ろした刀が、イールソウルに当たる。

 

辰也「ぐはっっ!!?」

 

ジゼラ「このままじゃあ……!」

 

ジョット「大人しく捕獲されちまえ……イールソウル!!」

 

なおも攻撃を続ける。

 

辰也「……このままやられっ放しでいられるかよ!!」

 

苦し紛れか、イールソウルが大剣を投げつける。

 

ジョット「見え見えの攻撃が当たるか!!」

 

しかし、やはり難なく回避された。

 

ジョット「てめえは俺の足下にも───」

 

 

 

 

 

辰也「───かかったな、スピード馬鹿!!」

 

言うが早いか、フェルミニの回避方向にファッシォ・ランチャライジをブチ込んだ。

 

辰也「てめえは俺の剣だけに気を取られてやがったんだ、その隙をつかせてもらったぜ!!」

 

ジゼラ「回避方向さえ分かれば、後は攻撃を当てるだけです!!」

 

……と、爆煙に向かって言い放った。

その中から勢いよく、フェルミニが飛び出す。

 

辰也「っ!」

 

ジョット「中々やるじゃねえか! 悪かったな、お前を甘く見てよぉ!!」

 

所々パーツが吹き飛び、中身が見える程ボロボロになりながらも、イールソウルに剣を振り下ろそうとする……が、直前でぴたりとその動きが止まった。

 

辰也「……?」

 

辰也が困惑する一方、フェルミニのコックピット内では、ジョットが何者かと会話をしている。

 

???『……早急に戻れ。今のお前ではイールソウルの奪還は不可能だ』

 

ジョット「あぁ? 馬鹿も休み休み言えっての! 俺はまだまだ……」

 

???『周りを見てみろ、ジョット。そして自分自身もな』

 

そう言われたジョットは周囲を見渡した。エレミタの機体は全滅し、残っているのは自らに刃を向けるガンダムやスーパーロボット軍団。

 

由木「まだ……やるつもりかしら?」

 

ドモン「もしそうならば……俺達は容赦はしない!!」

 

鉄也「相手がエレミタだろうが、俺達のやる事は変わらない! まだ戦い足りないのなら、全力で迎え撃つだけだ!!」

 

鬼気迫る彼らを見、また自らの状況を把握したジョットは冷静さを取り戻した。

 

ジョット「熱も冷めたし帰らせてもらうぜ……けどよ、次は絶対に奪い返してやるからな!!」

 

そう言うと、フェルミニは撤退した。

 

辰也「何とか倒せたな……とにかくギリギリの戦いだったぜ……」

 

シロー「それじゃ、俺達も撤退すっかな。もう来ねえだろうし」

 

由木「それがいいわね」

 

かくして、辰也達は撤退した。

 

~~~

ドモン「久しぶりだな、お前達」

 

ジョルジュ「ええ、お久しぶりです」

 

アルゴ「お前の活躍は、俺達の耳にも入っていたぞ」

 

チボデー「第13回ガンダムファイト優勝者にして、色んな大会に出場してる最強ファイターだってな」

 

サイ・サイシー「もちろんオイラ達だって、アニキを超えるためにこうして修行してるんだ!」

 

ドモン「そうか……」

 

和気藹々と話しているシャッフル同盟。

 

ジゼラ「ドモンさん、楽しそうですね」

 

レイン「久しぶりに会えたんだもの、そうなるわ」

 

アレンビー「……で、ここで悶えてるのはどうすんの?」

 

アレンビーの指している方向には、小刻みに震えながら倒れている辰也がいた。

 

辰也「いやだって……シャッフル同盟が……シャッフル同盟が勢揃いだぜ!!? こりゃこうなんのが普通だろうが!!」

 

ジゼラ「いやでも……普通そうまでなりますか……?」

 

アレンビー「こいつがアレなだけだよ。ほっとこう」

 

……その隣では、鉄也達WSOのメンバー、そしてトロワと五飛が話していた。

 

鉄也「まさかお前達がここにいるとはな」

 

トロワ「ああ。マリーメイア戦役の後、俺達はプリベンターに入った」

 

五飛「そして暇を貰っていたんだが、あの4人から誘いが来た。鈍った体を鍛えるにはいい運動だった訳だ」

 

シロー「そうなのか。しっかしお前ら、相変わらず無愛想だな~!」

 

トロワ「そうだな」

 

五飛「まだヒイロよりはマシだと思うがな」

 

由木「……そう言えばそのユイ君はどこに? マックスウェル君にウィナー君も……」

 

五飛「デュオとカトルは今でも連絡を取り合っている……だが、ヒイロは分からん」

 

鉄也「そうか……」

 

トロワ「あいつの事だ、ふらりと現れるだろう」

 

シロー「ああ、そうだな」

 

かつてマリーメイア戦役と呼ばれる戦争で戦った5人。その時の立場を越えて、再会を懐かしんでいる。

 

ドモン「……では、今日はもう休むとしよう。修行は明日から行う、気を引き締めておけ」

 

辰也「はい!!」

 

その声は、澄み切った青空に届くようだった……。




中断メッセージ(シャッフルの教え)
ドモン「ゲームを中断するか……いい心がけだ。戦士たる者、時として休息は必要だからな……」

ジョルジュ「では、私達がいい事を教えましょう」

サイ・サイシー「実はこの先で、ドモンのアニキにゆかりのある奴が出てくるんだ!」

アルゴ「そいつらと俺達を戦わせれば、何かが起こる……」

チボデー「他にもやんなきゃいけねえ事があんだけどな!」

ドモン「意外な者が道を切り開く事がある……では、さらばだ!!」

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