スーパーロボット大戦N   作:黒百合蜂

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今回からスパロボの小説も書きます!
未熟者ですが、よろしくお願いします!!


本編
第一話 太陽の機械兵器


~空~

青く澄み渡り、太陽が照り輝く空。その中で一本の白い線を描きながら、人型の機械が駆けてゆく。

 

???1「ハァ……ハァ……」

 

ここまで来れば……誰も……

 

白髪の少女が駆るオレンジ色のロボットが、上空を飛んでいる。

 

???2「ヒャハハ! 逃がすかよぉ!」

 

その後ろを、黄色の機体が追う。不規則ながら荒々しく速いそれは、青空を背景にして飛ぶ橙色の、目と鼻の先まで迫っていた。

 

???1「!?」

 

嘘でしょ……もう追いついて来たの!?

 

???2「てめえは唯一の成功例なんだ! ぶち殺せねえのは癪だがしょうがねえ! 生け捕らせてもらうぜ!」

 

黄色の機体が鉈のような刀を取り出し、オレンジ色の機体を斬りつけた。

 

???1「うう……っ!」

 

衝撃でコックピット内も揺れ、少女がよろめく。

 

???1(せっかく逃げ出して来たのに……こんな所でやられる位だったら……!)

 

何とか追手を引き離し、振り向きざまに、少女は機体の腰回りにある武器を展開した。

バズーカの様なそれは、敵の方向へビームを放つ。

 

???2「なあっ!?」

 

太いビームが真横を掠める。ジュウウ……と蒸発する音が聞こえた。

 

???2「ちいっ!」

 

機体がよろめく……が、すぐに体勢を立て直した。

 

???2(掠ったとはいえ、やっぱとんでもねえ威力だ……! それに、あのドS女譲りの狙撃……成功例ってのは伊達じゃねえ……ってか!)

???2「だがなぁ!」

 

男の乗る機械が一気に加速し、少女の眼前に迫った。

 

???1「!!」

 

???2「俺のスピードに追いつくなんざ、100年早え!」

 

刀を振り下ろされ、機体に傷がつく。衝撃がコックピット内部の少女を襲った。

 

???1「くうッ!」

 

コントロールを失った機体は落下し、そのまま地上へと消えていった。

 

???2「あ~あ、落ちたか。これじゃ、ぶっ殺してても変わんねえな」

 

広がる大地を見下ろしながら、男がぼやく。と……

 

???3『……ちょっとアンタ! 何逃がしてんのよ!』

 

ジジ……と音が鳴り、通信が入る。苛立ちを隠そうともしない、甲高い女の声がコックピット内に響く。

 

???3『聞いてなかったの!? あいつは生け捕りにしなさいって命令だったでしょ! しかもみすみす取り逃すなんて……!』

 

???2「ああ〜……悪い、つい夢中になっちまってな。それはそれとして、さっきの攻撃で思うようにスピードが出ねえ……このままじゃ戻れねえから、手え貸してくれや」

 

???3「……ったく、世話の焼ける奴! 助け呼んでやるから、そこでじっとしてなさいよ!」

 

???2「へいへい、りょーかい」

 

通信が切れる。黄色の機体は青空に留まり、地平線を眺めていた。

 

 

 

第一話 太陽の機械兵器

 

 

 

~1時間前・某所~

山下「え~っと、ココで待ってたハズなんだケド……」

 

キョロキョロと辺りを見回しているのは、中性的な見た目をした少年……山下サトル。

 

???1「サトル~、こっちこっち!」

 

???2「やれやれ、やっと来ましたか」

 

彼の元に、2人の少年の声が聞こえてきた。

 

山下「あっ、瀧城! 立花!」

 

山下は彼らに対して返事をする。オレンジかがった茶色のツンツン頭で、活発そうな少年は瀧城辰也。もう一人の、眼鏡をかけた中分けで黒髪の少年は立花虎之助だ。

 

辰也「ったく……遅えぞ。どこで道草食ってたんだ?」

 

山下「いや~……ちょっと用事があって……」

 

虎之助「まあ何でもいいですが……せっかく合流できたんだ、早く行きましょう」

 

辰也「おう!」

 

そして彼ら3人は、目的地であるスタジアムへと足を運んだ。

 

~スタジアム~

審判「今日は来場()てくれて有難うッ!! 今月のガンダムファイト・エキシビションマッチ、開催(スタート)だッ!!!」

 

審判の熱気を感じる掛け声がスタジアム内に、そしてその外側にも響いた。

 

審判「それでは対戦カードの発表ッ!! 青龍の門……あの悪魔の機体、デビルガンダムから世界を救った男、ドモン・カッシュとゴッドガンダムだッ!!!」

 

辰也「おおっ! ゴッドガンダムにドモン・カッシュじゃねえか!!」

 

辰也が興奮のあまり叫びだした。

 

山下「瀧城はゴッドガンダムがお気に入りだね」

 

呆れたように言う山下。

 

辰也「当たりめえだ! あのガンダムとドモンさんは、熱くてかっこいいんだよ! 特にデビルガンダム事件の時のあの告白! 心に来たぜ!!」

 

熱く語る辰也に対し、少し照れくさそうに顔を逸らすドモン。観客はヒートアップする少年に追従するよう、歓声をあげている。

 

ドモン(聞こえているぞ少年よ……だが、礼を言おう。君のお陰で俺の心は燃えているッ!!)

 

ドモンの紹介が終わり、続いては相手……

 

審判「白虎の門……同じくデビルガンダム事件で活躍した、アレンビー・ビアズリーとノーベルガンダムだッ!!!」

 

虎之助「アレンビー・ビアズリー……かつて軍人としてガンダムファイターの訓練を受けていた少女……」

虎之助「デビルガンダムに取り込まれ暴走するも助かり、ガンダム連合の先鋒として戦った……そんな彼女とドモン・カッシュとの対決、これは見物ですね」

 

静かに語る虎之助、冷静な態度とは裏腹に、その声には熱が籠もっているように感じる。

 

アレンビー(これはエキシビションマッチ……だけど、全力でやるわよ、ドモン!!)

 

審判「……それでは!」

 

アレンビー「ガンダムファイト!」

 

ドモン「レディィィィ……!」

 

 

 

 

 

「「「ゴオォォォーッッッ!!!!!!」」」

 

 

 

 

 

両者の熱き戦い、機体と機体のぶつかり合いに、歓声をあげる者、固唾を飲んで見守る者……

 

ドモン「行くぞ! 流派東方不敗!」

 

俺のこの手が真っ赤に燃える! 勝利を掴めと轟き叫ぶぅ!

 

アレンビー「来るっ!」

 

ドモン「ばあぁぁぁくねつっ! ゴッド!! フィンガアァァァァーーーッ!!!」

 

アレンビー「ふっ!」

 

ゴッドフィンガーを繰り出すドモン。それを間一髪で避けるアレンビー。

 

ドモン「……流石だな、アレンビー」

 

アレンビー「……ええ」

 

辰也「くうぅぅっ! あと少しだったのに!」

 

虎之助「彼女もまた実力者……シャッフル同盟だけが、強いという訳ではないのですよ」

 

辰也「うおぉ! 負けるなドモン!」

 

虎之助「そうですね……辰也がドモンを応援するなら、僕はアレンビーを応援させてもらいますよ」

 

辰也「な、何い~!? ……そ、そうだ! サトルはどっちを応援するんだ!?」

 

山下「え、え~っと……どっちも?」

 

辰也「そりゃねえだろ!」

 

虎之助「ふふ……」

 

……と、話している間に、試合は佳境に入っていた。

 

アレンビー「くっ……」

 

膝をつくノーベルガンダム。その正面には、とどめを刺そうと構えるゴッドガンダムの姿が。

 

ドモン「これで、終わりだぁぁぁーっ!」

 

ドモンが、ゴッドガンダムが拳を握り締め、ノーベルガンダムを殴りつける瞬間───

 

 

 

 

 

「「「ガアァァァァァァァッッ!!!!!」」」

 

 

 

 

 

───謎の叫び声が聞こえたと同時に、得体の知れない化け物が現れた。

 

ドモン「なっ……」

 

アレンビー「何……こいつら……!」

 

辰也「鬼……!?」

 

鬼としか形容出来ないその化け物は、スタジアムを荒らしていく。

 

アナウンス「観客の皆さんは今すぐ避難を! 繰り返します! 観客の皆さんは今すぐ避難を!」

 

うわあああああっ!

 

一体何だ!

 

た、助けてくれえ!

 

観客は悲鳴をあげ、逃げ惑う。

 

辰也「どうなってんだよ、これ……!」

 

虎之助「いいから逃げますよ!」

 

辰也「お、おう!」

 

辰也と山下、虎之助は走る。鬼から、この訳の分からない状況から逃げるために。

 

~スタジアム・出口付近~

辰也「あと少しだ! 走れ!」

 

全速力で走る3人。鬼の襲撃からしばらく経ち、何とかモビルファイター運搬用の通路を見つけ、そこから脱出を試みていた。

 

虎之助「!」

 

がくり、と虎之助の体が前へと倒れる。

 

辰也「虎之助!」

 

虎之助「問題ありません。少しつまづいただけです」

 

辰也「何だよ……驚かせやがって……」

 

待ってろよ、すぐ行くからな……!

 

虎之助に近寄り、手を伸ばす。が───

 

 

 

 

 

───がらり、という音と同時に天井が、辰也と虎之助の目の前に崩れ落ちた。

 

辰也「……え?」

 

突然の事に、絶句する辰也。状況を受け入れられないままに、瓦礫へと足を急かす。

 

辰也「おい、虎之助! おい!」

 

瓦礫を無理やりどかそうとするも、うまくいかない。

 

山下「ちょっ、瀧城! 何やってんだよ!」

 

辰也「助けるんだ! 虎之助を!」

 

山下「気持ちはわかるケド、まずは通れそうな所を探して……」

 

そう言いながらふと、山下が上を向く。瓦礫は向こうの天井が見えないくらいに積み上がっていた。

登ろうと思えば登れるかもしれないが、見る限りでは通れそうな穴もない。

 

山下「……ダメだ」

 

打つ手なしの状況で、山下は落胆の表情を見せる。

 

辰也「ボーッとしてんなよ、サトル! 何とかあいつを助けねえと……!」

 

山下「……助けを待つ余裕はない、みたいだね……分かった、ボクも手伝うよ!」

 

辰也「よし……せーのっ!」

 

とりあえず近くにあった瓦礫をどかそうとする。しかし、2人だとしても所詮は高校生、そう簡単には動かない。

 

山下(『アレ』さえ使えば瓦礫は壊せる……ケド、そんなコトをしたら瀧城に……)

 

……と、考えている山下を尻目に、辰也が声をかける。

 

辰也「……サトル、お前は先に行け。俺はここでやれるだけやってみる」

 

山下「! で、でも……」

 

辰也「俺は友達を失いたくない……だからお前だけでも!」

 

山下「なっ、何言ってんだよ! ボクだって友達を失うのは嫌だ! 瀧城も立花も、どっちも大切なんだ!!」

山下「ソレに、あんまりボクを舐めるなよ! 友達を見捨てて逃げられるほど薄情でもないし、お前に気遣われるほど弱くないっての!!」

 

その言葉にハッとする辰也。

 

辰也「……悪かった、お前の気持ちを考えてなくて……」

 

山下「謝るヒマがあったら、手を動かす!」

 

辰也「はは……じゃあ、限界まで粘るぞ!!」

 

山下「うん!!」

 

~スタジアム内~

ドモン「……どうやら、ガンダムファイトは中止のようだな」

 

アレンビー「ええ」

 

膝をついたままのノーベルガンダムに、手を差し伸べるゴッドガンダム。

 

ドモン「やれるか、アレンビー」

 

アレンビー「当たり前じゃない……伊達にガンダムファイターやってないのよ!」

 

伸ばされた手を掴み、立ち上がる。

 

ドモン「ならば……行くぞ!!」

 

ドモンの声と共に、2機のガンダムは鬼の元へ駆け出した。

 

~戦闘開始~

ドモン(初戦闘時)

ドモン「鬼とはまた、謎の多い奴らだな……だが何であろうと、勝負の邪魔をした事を後悔させてやる!」

ドモン「行くぞ! 流派東方不敗!」

 

 

アレンビー(初戦闘時)

アレンビー「デビルガンダム事件も終わって、ガンダムファイトが本当に楽しめるようになったのに……」

アレンビー「それに、ドモンとの勝負の邪魔をした事は許さない! 行くわよ、ノーベルガンダム!」

 

 

~~~

ドモン「ハァ……これで、最後だっ!!」

 

鬼「ギャアァァァァァッ……!!」

 

ゴッドガンダムの放った拳が鬼を吹き飛ばした。

 

アレンビー「どうにか……やれたみたい……」

 

鬼を殲滅し、疲れ気味の2人。だが───

 

???1「回収したか?」

 

???2「ああ、だがこいつは男だ。上からは女だと聞かされていたが……」

 

???3「余計な事は考えるな。とっとと例の機体も見つけ、任務を遂行しなくては」

 

2人の目の前に、紫色の機体が現れた。

 

ドモン「何だ……あいつらは……」

 

アレンビー「鬼……じゃない……?」

 

唐突な乱入者に、困惑する2人。

 

???2「まあいい……ところで、あそこの2機はどうする?」

 

???1「うむ、我々の姿を見たからには……消えてもらおう!」

 

紫の機械は、モビルファイターを認識するとすぐに、銃を放った。

 

ドモン「!」

 

アレンビー「こんな状況で争う事になるなんて……」

 

ドモン「だが、向かってくるならば容赦はしないッ!!」

 

新たに現れた機体に、2人のガンダムファイターは拳を向けた。

 

~同時刻・スタジアム・出口付近~

辰也「くそっ! 虎之助……!」

 

あれから何分経っただろうか、小さな瓦礫はどけられても、巨大な塊にはなす術もない。

向こう側への岩戸は開かず、襲いかかるは焦燥感。

 

辰也(俺は友達を……虎之助を助けられないのか……)

 

山下「……」

 

不条理と無力感、悔しさに襲われる辰也。そんな彼を尻目に、山下は決意を固める。

 

山下「……瀧城、離れてて」

 

ココまでやってもダメなら……やるしかない!

 

辰也「サトル……何言って……」

 

山下「おいで───」

 

山下が言葉を口にしかけた瞬間───

 

 

 

 

 

───ドォォォン……と、背後から衝撃が走った。

 

辰也「うおっ!?」

 

山下「えっ!?」

 

あまりの衝撃に、吹き飛ばされてしまう2人。

 

辰也「つっ……な、何だ!!?」

 

山下(まだ呼んでないのに……! いや、違う!)

 

起き上がってから音の主の所まで行くと、頭にたてがみのような飾りがついた、オレンジ色の機体が地面に横たわっていた。

 

辰也「これは……モビルファイター……じゃない? どっちかと言うと、マジンガーZやガオガイガーみたいな感じ……」

 

そうだ! これに乗って瓦礫をどかせば!

 

山下「無茶だよ瀧城! このロボット、大きな傷があるし……そもそもお前、ロボット動かせるの!?」

 

辰也「駄目で元々だ! それに、ロボットの動かし方ならイメトレしてっからよ!」

 

と、目の前の機体に乗り込もうとし、コックピットを開けると───

 

 

 

 

 

???「……」

 

 

 

 

 

───少女が頭から血を流して気絶していた。

 

辰也「女の……子? って、怪我してんぞこいつ!」

 

どうにかしなくては……と思い、辰也が少女を助けるためにコックピットに入る。

少女を持ち上げようとした際、何かに触れたのか、急に目の前の画面が起動した。

 

モニター『……パイロットの生体反応を確認、イールソウルを起動します』

 

辰也「えっ……うわっ!」

 

音声と共に、ハッチが閉じる。少女ごと閉じ込められてしまった辰也。

 

山下「瀧城!」

 

ハッチの前で山下が叫ぶ。その様子を尻目に、辰也は少女を膝上に乗せてシートベルトを締める。

その際に、出血している少女の頭を、持っていたタオルで巻いた。

 

辰也「これで少しはマシになんだろ……んで、この後どうすっかな……」

 

ま、とりあえず適当に……

 

合図を出して山下を下がらせ、そこらにあるレバーやボタンをいじっていると、その機体は滅茶苦茶な動きをした。

 

辰也「うおあ!!」

 

山下「何やってんだよ! 危ないじゃないか!」

 

辰也「わ、悪い!」

 

膝上の少女を気遣いつつ、機体の体勢を整える辰也。

 

危なかった……まあでも、動かし方は何となく分かった!

 

通路内に戻り、パンチで瓦礫を破壊する。

 

辰也「あ……勢いでついやっちまったけど、虎之助の安全確認が……」

 

あいつ……生きてるよな……?

 

辰也「おーい! 虎之助ー!!」

 

ハッチを開け、思い切り叫ぶ。

 

いるんだったら返事をしてくれ!!

 

声が虚しく反響する。辰也の思いとは裏腹に、そこには静寂しか残らなかった。

 

山下「ダメだ! 声が返ってこない!」

 

辰也「……あいつは頭がいいから、別の道から抜け出したんだ、きっと……」

 

山下「瀧城……」

 

そう言いながらも、辰也は震えていた。

 

辰也「……立ち止まってる暇はない! とりあえずこれで、鬼を倒しに行くぞ!」

 

山下「ま、待って!」

 

辰也「ああ!?」

 

ごくり、と唾を飲み込む山下。息を吐き出し、目を見開く。そして叫んだ。

 

山下「おいで───ハインド!」

 

辰也「なっ!?」

 

衝撃が走る。突風が吹く。

謎の機体が落ちていた場所には、彼のマキナ……『ハインド・カインド』がそびえ立っていた。

 

辰也「サトル! 何だこいつは!!」

 

山下「話はまた後で! まずは行くよ!」

 

辰也「……ああ!」

 

決意を固め、スタジアム内部へと足を進めた。

 

~~~

ドモン「くっ……!」

 

アレンビー「これが……限界……!」

 

ボロボロになった2人の機体。

 

アレンビー「もっと……もっと動けるはずよ、ノーベルガンダム!」

 

ドモン「ハァ……ハァ……」

 

俺は……まだ……!

 

アレンビー「諦める訳にもいかない!」

 

???1「まだ立ち上がるか!」

 

???2「ええい面倒だ! とどめを刺してやる!」

 

銃を構え、引き金を引こうとする。が、寸前でその指は止まった。

 

辰也「うおぁぁぁぁぁっ!」

 

山下「助けに来たっス!」

 

2つの機体が、突然現れたために。

 

???1「な、何だ!」

 

???2「! あの機体は!」

 

乱入者に驚く謎の兵士。

 

ドモン「あれは……何だ? それに乗っているのは……」

 

アレンビー「もしかして、敵の増援……?」

 

辰也「……って、鬼は一体どこに……?」

 

辺りを見回す。そこには、2機のガンダムと複数の紫色の機体がいるばかりだった。

 

ドモン「君は……あの少年か!」

 

辰也「ど……ドモンさん!」

 

アレンビー「どうやら味方のようね……ねえ! 突然で悪いけど、手を貸してくれない?」

 

アレンビーの声かけに、叫ぶように答える。

 

辰也「はい! 大体の状況は分かりました! 瀧城辰也、お二方の手助けに参ります!」

 

アレンビー「ふふ、頼もしいわね」

 

その時、スタジアムの外からモビルファイターが近づいて来た。

 

辰也「あれは、シャイニングガンダム……」

 

って事は……!

 

ドモン「レインか!!」

 

レイン「そうよ! ドモン、アレンビー! 援護に来たわ!」

 

シャイニングガンダムが、ゴッドガンダム達の後ろへと立つ。

 

ドモン「ありがとう、レイン! では、気を取り直して行くぞ!」

 

辰也「はい!」

 

5機のロボット達は、謎の機体群へと体を向け、戦闘態勢へと入った。

 

~戦闘開始~

辰也(初戦闘時)

辰也「ドモンさんたちと一緒に戦えるなんて……!」

辰也「……って、感動してる場合じゃない! 虎之助やサトル、この子の事、そして今の状況、色々あるんだ!」

辰也「けど、まずは目の前の事に集中する! 行くぞ!」

 

 

辰也(対???)

???「あの機体は……それじゃあ転送したさっきのガキは……」

 

辰也「この機体……そんなに気になるのか? こいつが何なのか、あんたは知ってんのか!?」

 

???「何も知らない子供が……っ!? その女は!」

 

辰也「この女の子についても……なあ、こいつらは何なんだよ!? 知ってんなら教え……」

 

???「貴様のようなガキに、易々と教えられる物ではない! 早急にその女と機体を取り戻し、貴様を殺す!!」

 

辰也「話を聞いてくれねえし、物騒な事言いやがる……どうやら、何を言っても無駄みてえだな! じゃあ仕方ねえ……出来るかどうかは分からねえけど、まずはあんたらを倒す!!」

 

 

山下(初戦闘時)

山下「瀧城にバレた……マキナは機密事項なのに……」

山下「ケド、そんなコトは後で考える! 今はこっちに集中だ!」

山下「ボクに力を貸して、ハインド!」

 

 

山下(対???)

???「まさか、マキナまでここに現れるとは……!」

 

山下「こいつら、マキナのコトも知ってるんスか!?」

 

???「……だが、乗っている奴は貧弱そうなガキ……ファクターだろうと、大した事はないな!」

 

山下「ヘェ……どうやらナメられてるみたいっスね……アンタらが誰だか知らないケド、ファクターは人殺しの因子……僕に喧嘩を売ったコト、後悔させてやるよ!!」

 

 

ドモン(初戦闘時)

ドモン「さっきの少年……試合の時といい、またもや助けられたな……」

ドモン「ならば次はこちらが助ける番だ! 行くぞ、ゴッドガンダム!」

 

 

ドモン(対???)

???「ガンダム……様々な戦争に現れては、歴史に名を残してきた機体……競技用といえど、油断は禁物だ!」

 

ドモン(こいつらから感じるモノ……禍々しいという他にないが、一体何者だ!?)

 

???「『神』の名を持つガンダムよ! 我々の下に、その首を捧げてもらう!」

 

ドモン「話の通じる相手ではないな……ならばやる事はただ1つ、この拳で叩き潰すだけだっ!!」

 

 

アレンビー(初戦闘時)

アレンビー「さっきは流れで頼んじゃったけど、あの子達って何者なのよ?」

アレンビー「それにこいつらは確か……いや、今はこの場を切り抜ける事に集中する!」

 

 

レイン(初戦闘時)

レイン「何とか間に合ったわ……これでドモンの助けになれる!」

レイン「行くわよ、シャイニングガンダム!」

 

 

~~~

辰也「うおりゃあぁぁぁっ!」

 

???1「ぐはあっ!」

 

辰也の機体に装備されていた大剣で敵を切り裂いた。

 

ドモン「よし、片付いたな」

 

敵を全滅させ、残るは満身創痍の1機のみ。

 

辰也「んじゃ、この機体について答えてもらうぞ!」

 

大剣を突きつけ、問いかける。

 

???1「……その機体は『イールソウル』……『太陽』の名を持つ兵器だ……」

 

イールソウル……?

 

先程、コックピットの中で聞いた言葉だった。

 

???1「ああ……俺達では力は引き出せない……その女が唯一扱えた成功例だ……」

 

その女? 成功例? 何言ってんだ……?

 

意味の分からない言葉を並べられ、混乱する辰也。

 

辰也「どういう事なんだ! 答えろよ!」

 

???1「これ以上は……フッ、悪く思うな!」

 

パイロットが何かのボタンを押す……と、機体からサイレンがけたたましく鳴り、光が漏れる。

 

ドモン「まずいっ! 離れろ!!」

 

辰也「!」

 

辰也の機体がすぐさまその場を離れる。瞬間、紫色の機体は跡形もなく爆発した。

後に残ったのは、黒煙と爆発の影響で歪に窪んだ地面のみ。

 

辰也「くそっ……訳が分からねえ……」

 

レイン「……とにかく、一旦降りた方がいいわね」

 

レインの提案を聞き入れ、辰也達は機体を降りた……。

 

~~~

辰也「一体、どうなってんだよ……」

 

様々な疑問が残るが、少女を背負ってひとまずコックピットから出る辰也。

虎之助が消えた事、謎の機体、サトルの事……今日の彼はそれらで頭がいっぱいだった。

 

ドモン「君達のおかげで何とか切り抜けられた。礼を言おう」

 

辰也「いえ……それほどでも……」

 

レイン「いきなりだけど、その女の子は?」

 

辰也「ああ……こいつに……イールソウルに乗っていたんすよ……」

 

自分のコックピットにいた少女について答える。

 

レイン「どうやら怪我をしてるみたいね……でも、止血はされてるし、命に別状はないわ。後は病院で診てもらうだけだけど……」

 

森次「心配はいらない、その少女は我々が保護しよう」

 

山下「! 森次さん!」

 

スーツを着た眼鏡の男……森次玲二が現れた。

 

レイン「あなたは?」

 

森次「私は森次玲二。とある企業のイチ社員です」

 

山下「どうしてココに?」

 

森次「任務の帰りに社長から連絡が入った……お前たちの戦闘を見ていたようだが、そこの機体と少年に興味を持たれたらしく、早急に連れてこいとのコトだ」

 

森次の視線は、例の機体……イールソウルと辰也に向けられていた。

 

辰也「俺と……こいつが?」

 

森次「ああ、そしてその少女もだ……ともかく、詳しい話は場所を変えてからにしよう。君と……そこのガンダムファイターの3名も、ご同行願います」

 

ドモン「俺達もか」

 

レイン「どうするの、ドモン?」

 

ちらり、と山下を一瞥する。

 

ドモン「……この男は俺達と共に戦った少年の関係者だ、不審な者ではないと言える。ひとまずは彼について行くとしよう」

 

森次「ご協力に感謝する。では、行こうか」

 

森次に促され、辰也達はスタジアムを後にした……。

 




中断メッセージ(辰也のメッセージ)
辰也「おう、もう終わりか? んーと……楽しんでくれてありがとよ!! 今日は休んで、また俺達と一緒に戦おうぜ!!」
辰也「そんじゃ……またな!!」
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