最近のスパロボで言えばチャプター2に入った辺りですね
色々と上手く回せたり書けてない所がありますが、読んで、どうぞ
〜御崎中学校・教室〜
がやがやとした話し声が聞こえる教室……その隅にぽつんと1人、読書をしている生徒……立花虎之助がいた。
虎之助「……」
辰也「よう! 何読んでんだよ、お前」
虎之助「……別に。関係ありませんよ、貴方には」
馴れ馴れしく話しかける辰也に、つんとした態度を向ける虎之助。
辰也「そんな事言うなって、同じクラスなんだから……で、ん〜と……『神の雷計画の真実』……これ、読んだ事あるぜ!」
虎之助「……本当ですか?」
辰也「おう! 俺、モビルスーツとかロボットとか、そういうのが大好きでよ! この本の中だと、特にクロスボーン・ガンダムってのが気に入っててな……」
虎之助「へえ……僕はどちらかと言えば、政争や陰謀、社会の流れといったものに興味を惹かれますが……」
……そうして、暫しの間2人は話し込む。教室に広がる喧騒が少しずつ収まり、チャイムが鳴る頃には、お互いの距離も縮んだようであった。
辰也「あ〜……もうこんな時間かよ……全然話し足りねえな」
虎之助「……また後で、話せばいいじゃないですか。同じクラスなんですから」
辰也「はは……そう言われりゃそうだな……っと、自己紹介がまだだったな。俺は瀧城辰也……お前は?」
虎之助「……虎之助。立花虎之助……ですよ」
すっかり打ち解けた雰囲気の2人が、お互いに軽く自己紹介を済ませる……穏やかに笑う虎之助の姿が、段々とぼやけていき……視界は白く、そして眩しく光る───
〜イールソウル・コックピット内〜
辰也「ん……」
目を開く……瞳に入るのは、ジゼラの顔。
ジゼラ「辰也さん! やっと起きたんですね!」
辰也「っ!?」
不安そうな顔から一転、明るい笑みを浮かべるジゼラ。辰也も驚きつつ、見知った顔に安堵した。
辰也「じ、ジゼラか……あれ……? 俺、確か虎之助と話してて……」
ジゼラ「何言ってるんですか? 私達は世界の揺らぎに巻き込まれて……」
辰也「! あ……そ、そうだったな……」
ジゼラにそう言われ、今までの事を思い返す辰也……ヴィルキス、赤いパラメイル、邪魔大王国、安倍晴明、ラーゼフォン……頭の中で、かちりかちりとピースがはまっていく。
辰也「……悪い! んな大変な時に俺、眠っちまってたみたいで……」
ジゼラ「いえ……辰也さんが謝る事は何も……それに、私もさっきまで気を失ってましたし……」
辰也「あ、ありがとよ……で、外はどうなって……」
辰也が外を眺める……
辰也「……って、どこなんだよ、ここは……」
……辺り一面には、のどかな平原が広がっていた……。
〜平原〜
イールソウルの中から、辺りを見回す辰也達。しかし、何度見返しても、そこにはただの平原しか映らなかった。
辰也「本当、何もねえな……」
ジゼラ「周りを探せば、誰か何かはあるかもしれませんが……」
辰也「だな……ちょっくら行ってみ……ん?」
何かの駆動音が、辰也達の耳に入る。
ジゼラ「この音……こっちに向かってきてる……?」
辰也「通りすがりの誰かか……もしかしたら、ここに飛ばされてきた仲間かもな!」
ジゼラ「はい! でも……万が一の場合も考えて、警戒しながら行きましょう」
辰也がイールソウルを動かす。散り散りになった仲間の誰かか、もしくは……そんな期待と不安を膨らませながら。
ジゼラ「! 見えました!」
辰也「そうか……お〜い!」
機体の影に、辰也が警戒しつつも呼びかける……が、影は動きを止めず───
───こちらに弾丸を放った。
辰也「!」
ジゼラ「撃ってきた……!?」
影が近づき、はっきりとした姿を現す……そこにいたのは、見知った仲間の機体ではなく───
───「過去」のモビルスーツだった。
辰也「は……待てよ……あれって……ザクじゃねえか!?」
ジゼラ「ザク……って、一年戦争の……?」
辰也達が驚く中、「ザク」……一年戦争時代のモビルスーツに乗っている野盗達は、仲間内で話していた。
野盗1「お前ら! 変なヨロイがこっちに来てるぜ!」
野盗2「ああ! 見た事もねえが……珍しい格好だな!」
野盗3「捕まえて俺達が使うか、どっかに売っ払うか……どっちにしろ、お宝だ!」
辰也「あいつら……ジオンの兵隊とかじゃなさそうだ……!」
ジゼラ「ええ……あの、すみません! こちらに戦う意思は……」
野盗1「獲物が何か言ってるぜ!」
野盗2「構わねえ、とっとと落とすぞ!」
ジゼラが通信を開く……が、野盗達は聞く耳を持たず、攻撃し続けた。
ジゼラ「どうやら、話を聞いてくれそうにはありませんね……だったら!」
辰也「ああ……遠慮はいらねえ! 返り討ちにしてやるぜ!」
訳の分からない状況に困惑しつつも、ひとまずは目の前の敵を倒す事にした辰也達……そのまま、モビルスーツの方へと走っていった。
〜戦闘開始〜
辰也(初戦闘時)
辰也「目の前にいるのはジオンのモビルスーツ……俺達、ひょっとしてタイムスリップしちまったのか?」
ジゼラ「それは分かりませんが……まずは目の前の敵を倒しましょう!」
辰也「そうだな……行くぜ、イールソウル!」
辰也(対野盗)
辰也「なあ! あんたらジオンじゃねえのかよ! それ、ザクだろ!?」
野盗1「ジオ……何だって? ヨロイの名前か?」
野盗2「それにザクって何だよ? こいつはボルジャーノンだぞ?」
辰也「は……ジオンを知らねえ……? それに、ヨロイって……」
ジゼラ「ボルジャーノン……って、そういうモビルスーツがあるんですか?」
辰也「いや……そんな名前のは聞いた事ねえ……てかあれ、ザクにしか見えねえし……」
野盗3「こいつ、物を知らねえ田舎モンだぜ! なおさらいいカモだ!」
野盗1「おう! 使えそうならそのまま捕獲、そうでなくともバラせば売れるぜ!」
辰也「クソっ……訳分かんねえけど、イールソウルに手を出すってんなら、こっちだってやってやるぜ!」
〜〜〜
ジゼラ「辰也さん、今です!」
辰也「ああ! 食らえ、ファッシオ・ランチャライジ!」
イールソウルのビームで、ザク……いや、ボルジャーノンにダメージを与える。
野盗1「な……何だよこの兵器! こんなの撃てるヨロイなんか知らねえぞ!」
野盗2「まさかこいつ、オーバーマンだったのか!? それともアンチボディか、はたまた新しく発掘されたモビルスーツ……」
野盗3「知るか! とにかく逃げるぞ! こんなの、
野盗達は、一目散に逃げ出した。
辰也「行ったか……あいつら、最後まで意味分かんねえ事ばっか言いやがって……」
ジゼラ「ええ……でも、もう大丈夫そうですね……それじゃあ、誰かいないか探しましょうか」
辰也「ああ……注意して進むぞ……」
野盗達を退けた辰也達……どこかにいるかもしれない仲間を探し、イールソウルを進めていった……。
〜とある町〜
仲間を探して、右往左往する辰也達……しかし、どこにも見知った者はおらず、すっかり気落ちしてしまう。
……そんな中見つけた小さな町……辰也達は情報収集や休憩も兼ねて、そこに行く事にした。
そして現在……辰也達はその町で食事を摂っている。
辰也「いや〜……美味えなこれ!」
ジゼラ「はい……! 疲れた体に染み渡ります……!」
辰也「一見すると普通のホットドッグにコーラだけどよ……」
ジゼラ「お腹が空いてるから、いつもより美味しく感じますね!」
舌鼓を打つ2人。空腹は最高のスパイスとは、よく言ったものである。
辰也「金も心配なさそうだよな……これ買った時、手持ちのもんは使えなかったけど……」
ジゼラ「『旧時代の貨幣なら、あそこにある古物屋に行けば交換してもらえる』とか何とかで、逆にいっぱい貰っちゃって……」
辰也「マニアってのは、どこにでもいるもんなんだな!」
辰也が朗らかに笑いながらそう放つ……が、その直後、目を伏せながら口を開いた。
辰也「……やっぱ俺ら、別の時代に来たのかな……さっきは過去だとか思ったけど……」
ジゼラ「逆に、未来の可能性もありますよね……」
店員の言葉を思い出し、自分達が異なる時代に来た事を改めて自覚する。
辰也「……ま、分かんねえ事考えても仕方ねえ! まずは、俺達にできる事をやってくだけだ!」
ジゼラ「そうですね……っ!!?」
辰也が更に気持ちを切り替え、明るく前向きに努める。ジゼラもそれに同調しようとした瞬間……彼女は青ざめた。
辰也「ジゼラ!? どうしたんだよ!? まさか……腹痛か!?」
ジゼラ「い、いえ……そういう訳では……あの、一応言っておきます……後ろ、振り返らない方がいいですよ……」
辰也「え……?」
ジゼラの言葉に、思わず振り返ってしまう辰也。そこには───
???1「……いつもの事だけど……あなた、調味料かけ過ぎよ!」
???2「うるせえな……こうじゃなきゃ味しねえんだよ」
───沢山の調味料がかけられたホットドッグ……というよりは、ドロドロとした何かの塊を手に持つ黒いタキシードの男と、それを咎めるお下げの少女の姿があった。
辰也「……は?」
辰也が固まる中、男は塊に齧り付き、「うまーい!」と声を上げていた。
辰也「な……なあ、あれ……マジで食ってんのかよ……?」
ジゼラ「だから言ったじゃないですか……」
信じられない光景に、血の気が引く2人……思わず、口元を押さえていた。
辰也「俺……何か気持ち悪くなってきたぜ……」
ジゼラ「せっかく食べたのに……うう、吐きそう……」
???1「……ほら、あそこの2人も引いちゃってるわ」
???2「あ……その……すみません……」
それに気づいたのか、男が辰也達の前へと向かい、しおらしく頭を下げる。
ジゼラ「あ、いえ……お気になさらず……」
辰也「こっちこそすみません……変な目で見ちゃって……」
???1「いいえ……迷惑をかけたのはこっちの方なので……」
???2「……ところで、お前ら」
辰也「な、何ですか……?」
唐突に、男が問いかける。先程までのしおらしい態度とは一転、鋭い刃のような雰囲気を纏う彼に、思わず緊張が走る。
???2「お前ら……右腕がカギ爪の男を知らないか?」
辰也「え……?」
ジゼラ「いえ……知りませんけど……」
???2「そうか……」
辰也達の答えに、肩を竦める男。くるりと背中を向け、とぼとぼと歩き出していった。
???2「あ、それと……そこのトゲトゲ頭のお前……その女を大事にな」
……今度は顔だけを2人に向け、そう言い放つ。
辰也「……そんなの、言われなくても分かってますよ……ジゼラは、俺の大切な仲間なんですから」
ジゼラ「た、辰也さん……」
???2「フ……」
真っ直ぐな目を向け、そう答える辰也……そしてそれを聞き、ほんのりと顔が赤くなるジゼラ……2人の姿を見て、男が少しだけ口角を上げ、そして顔を前へと戻し、先を歩いていった。
続いて、付き添いの少女が2人に頭を下げて、彼の後ろに着いていく……辰也達は暫し、彼らから目を離せずにいた。
ジゼラ「……あの人達、一体……」
辰也「さあ……でも、そんなに悪い人達でもなさそうだったな……んじゃ、飯も食ったし気を取り直して───」
辰也がそう言った瞬間───
───突如、謎の揺れが町を襲った。
辰也「どわっ!?」
ジゼラ「な、何……」
突然の事態に2人が混乱している……と、町の外側には例のモビルスーツ……ボルジャーノンの集団と、赤く丸っこい形をした機体の姿があった。
野盗1「頭ぁ! 多分ですけど、この町にいそうですぜ……俺らをボコした、変なヨロイ野郎が!」
野盗「いいや、オーバーマンかモビルスーツだ! そうでなくちゃ、あの兵器の説明がつかねえ!」
野盗3「んな事どうでもいいだろ!」
コレン「おうおうおう! 俺の可愛い部下をいじめた奴……とっとと出てきなぁ!」
赤いモビルスーツ……カプルに乗った男……コレン・ナンダーがそう叫ぶ。
辰也「あいつら……さっきの奴らじゃねえか!?」
ジゼラ「ええ……どうやら、目的は私達みたいですね……!」
辰也「らしいな……だったらやる事は1つ……ここの人達を守るためにも!」
そう叫び、辰也達が町の外まで走る。そして……
辰也「出ろ! イールソウル!」
……地中から、橙色の巨人……イールソウルが現れた。
野盗1「! 出ました! あいつです!」
野盗2「あいつが俺達を……!」
野盗3「とっととシメちまってくだせえ、頭ぁ!」
コレン「バカモンが、お前達もやるんだよ! 自分の尻は自分で拭くのが、社会の常識ってなぁ!」
辰也「野盗が常識語ってんじゃねえぞ!」
ジゼラ「町に被害は出させません……私達が食い止めます!」
イールソウルが野盗達の方へと走る……町を守るための戦いが始まった。
〜戦闘開始〜
辰也(初戦闘時)
辰也「成り行き任せになっちまったが、この町の人達を守るために……!」
ジゼラ「そして、仲間の皆さんに会うためにも……私達は戦います!」
辰也「ああ! 皆に会えずに、くたばってたまるかよ!」
辰也(対野盗)
野盗1「さっきの奴! 頭が来たからには、お前なんざコテンパンよ!」
野盗2「俺たちゃ、泣く子も黙るワイルドバンチ! やられた事は、万倍にして返してやるぜ!」
ジゼラ「な、何て身勝手な……先に仕掛けたのはそっちでしょう!」
辰也「悪党に理屈は通じねえんだ……って訳で行くぜ!」
辰也(対コレン)
コレン「可愛い部下をいじめた報い、食らわせてやるぜ……立髪付き!」
辰也「そうかよ……だったら返り討ちにしてやるぜ!」
ジゼラ「はい……町を守るためにも、行きますよ!」
コレン(初戦闘時)
コレン(ガンダムの野郎にやられて、気がつきゃあれよあれよとゴロツキ共のボスかい……)
コレン「ま……そんな生き方も悪くねぇし……何より! 俺にとっちゃあこっちのも、性に合ってるかもってなぁ!」
〜〜〜
辰也「1……2……3っ!」
イールソウルが剣を使って、ボルジャーノン達を倒していく。
野盗1「くそっ! やられちまった!」
野盗2「頼んます、頭! 俺達の仇を!」
コレン「当ったり前よぉ! あの立髪にぃ……ロケットパンチ!」
遠くから、コレンの乗る赤い機体……カプルがイールソウルに向かい、拳を飛ばした。
辰也「なっ!?」
コレン「見たか! 飛ばせ鉄拳……ってなぁ!」
辰也「モビルスーツがロケットパンチかよ!? そういう機体も考えた事はあるけど……!」
ジゼラ「そんな事、言ってる場合じゃない……!」
コレン「どうしたよ、立髪付き! 昔みたいに暴れてくれよぉ!」
辰也「……あ? あんた何言ってんだよ?」
コレンの叫びに疑問を抱き、辰也が訊ねる。
コレン「立髪付きの太陽さんよぉ! 昔は色んな奴らと戦って、周りを照らしてたんだよなぁ!?」
ジゼラ「この人……イールソウルを知ってる……?」
コレン「それとも、敵がいなくて寂しいってか? だったらぁ、もっと連れてきてやるぜ!」
コレンがそう言うと、カプルの後ろから、多数のボルジャーノンやシルエットマシン……ドゴッゾが現れた。
コレン「シベ鉄共からかっぱらってきた、シルエットマシンの試し撃ちよぉ!」
野盗4「了解ですぜ、頭ぁ!」
野盗の乗るドゴッゾが、イールソウルに向かって機関砲を放つ。はずみで流れ弾が、町の方にまで飛んでいった。
辰也「くそっ! 今は考え事してる場合じゃねえか!」
ジゼラ「はい……それに、町の方にも被害が……!」
コレン「そうかぁ! 町に当たるなら……奴も出てくるかもなぁ!」
辰也「え……」
ジゼラ「その言い方……もしかして、目的は私達以外にも……?」
ジゼラが疑問を呟く……それに応じてか、コレンが勢いよく口を開いた。
コレン「言ってなかったかぁ! 俺には倒さなきゃならねえもんが3つある! 1つはヒゲのガンダム……2つ目はお前ら立髪付き! そして最後は……前の頭を倒したヨロイ乗りだ!」
コレン「そいつはどうやら、そこの町にいるみたいでなぁ……この際、まとめて倒してやるってんだよ!」
辰也「言ってる意味が分かんねえよ!」
コレン「分からなくても、こっちは分かる! 出てこいよ、『ラッキー泥棒のヴァン』!」
〜〜〜
逃げ惑う町民の流れの中……タキシードの男……ヴァンと、お下げの少女……ウェンディ・ギャレットは立ち止まり、野盗の機体へと目を向ける。
ウェンディ「ヴァン! あの人達、私達を狙ってるみたいよ!」
ヴァン「ああ……ご指名だってんなら……」
そうして、2人は流れに逆らい、野盗の方へと向かっていった……。
第十七話 タキシードは晴天に舞う
〜〜〜
町の入口……そこにヴァンとウェンディが辿り着く。
ヴァン「……」
野盗4「! あ、あいつだ!」
野盗5「奴が前の頭を倒した男……!」
野盗6「『ラッキー泥棒のヴァン』だ!」
辰也「あ……あの人って……」
ジゼラ「さっきの人じゃないですか!?」
野盗や辰也達の言葉もどこ吹く風……ヴァンは帽子に付いていたリングに指を通し、くるりと逆方向へ回す……そして、手に持っていた刀で、V字を切る───
───と、空から現れた巨大な剣が、地面に勢いよく突き刺さった。
ヴァン「ウェイクアップ、ダン」
ヴァンが剣の中に入り、自身の剣をコックピットに突き立て、そう言い放つ……と、巨大な剣は人型のヨロイ……「ダン・オブ・サーズデイ」へと変形した。
コレン「会いたかったぜぇ……『ラッキー泥棒のヴァン』ちゃんよぉ!」
ヴァン「違うね……今の俺は『夜明けのヴァン』だ!」
ヴァンとコレンの問答……その間、辰也は目を輝かせていた。
辰也「かっけえな、あの機体……! 剣から人に変形しやがった!」
ジゼラ「そうなると思ってましたよ……でも辰也さん、今は……」
辰也「分かってるぜ……今はまず、悪党共を退治するぞ!」
ヴァン「狙いは俺達だろ? 相手してやる……来いよ」
コレン「俺達は元からそのつもりだぁ! 立髪野郎に剣のヨロイ……ここでケリをつけてやるぜぇ!」
カプルが、ダンとイールソウルの方へと向かい……戦いの火蓋が切られた。
〜戦闘再開〜
辰也(初戦闘時)
辰也「いや〜すげぇなあれ! 変形するロボットは色々見てきたけどよ……武器から
ジゼラ「辰也さん……あの……」
辰也「分かってるっての! 今は町を守んなきゃいけねえし、それに……分かんねえ事とか色々あるしな……って訳で行くぜ、イールソウル!」
辰也(対ドゴッゾ)
辰也「これも見た事ない機体だけど……ヨロイって奴なのか?」
ジゼラ「さあ……でもこの機関銃、放っておいたら……!」
辰也「ああ……町がめちゃくちゃになる前に、ここで止めるぞ!」
辰也(対コレン)
ジゼラ「貴方は、イールソウルの事を知ってるんですか!?」
コレン「だってそうだろぉ? 黒い歴史に飲み込まれちまって、輝きを失っちまった太陽さんなんだからよぉ!」
ジゼラ「訳が分からない……けど!」
辰也「何か知ってるってんなら、話を聞かせてもらうぜ……その機体を止めてからな!」
ヴァン(初戦闘時)
ヴァン「ツンツン頭と連れの女……お前らに任せてもよかったんだが……奴ら、どうやら俺も狙ってるみたいなんでね」
ヴァン「……リベンジなら受けてやるよ……行くぞ、ダン!」
ヴァン(対野盗)
ヴァン「エヴァーグリーンを襲った奴ら……また会う事になるなんてな」
ヴァン「……前のボスに伝えといてくれ……お前に返すラッキーはねえってな」
ヴァン(対ドゴッゾ)
ヴァン「シベ鉄のシルエットマシン……こんなチンピラ共には勿体ねえんじゃねえか?」
ヴァン「ま、いいか……どうせ、お前らも倒されるんだからな!」
ヴァン(対コレン)
コレン「剣のヨロイに乗っかった、『夜明けのヴァン』ちゃんよぉ! 盗ったもんは返さんとなぁ!」
ヴァン「悪いな……お前らに返すもんなんてねえんだよ……って訳でやられてもらうぜ、赤いまん丸のモビルスーツ!」
〜〜〜
辰也「どいてろ、ザク……いや、ボルジャーノン!」
ヴァン「シベ鉄ってのもだらしねえな……こんな奴らに、機体を奪われるなんてよ!」
イールソウルとダン・オブ・サーズデイが、ボルジャーノンやドゴッゾの群れを剣で斬り払う。
野盗4「クソ……せっかく掘り出してきたのに!」
野盗5「シベ鉄め、わざと使えねえ機体を奪わせやがったな!」
野盗6「と、とにかく逃げるぞ! 後は頭が……!」
戦意を喪失した野盗達……ボルジャーノンから降り、あるいは上半身だけになったドゴッゾを無理矢理這いずらせ、逃げていった。
ジゼラ「ま、真っ二つなのに動いてる……」
辰也「爆発もしてねえし、すごい技術だな……」
ヴァン「……あんなに遅いなら、普通に降りた方がよくねえか?」
辰也「そ、それはまあ……で、残るは……っ!」
辰也がカプルの方を向く……と、そこには棍棒を振りかぶった、赤い球の姿が。
コレン「悪いな部下達よ……だが、お前達のおかげで、もらったぁ!」
ジゼラ「来るっ!」
辰也「危ねえっ!」
カプルの攻撃を剣で防ぎ、暫しの鍔迫り合いの後に、弾く……桁違いのパワー相手には、それで精一杯であった。
辰也「くっ……何なんだよ、このモビルスーツ……!」
コレン「ビビってんなぁ、立髪野郎! んじゃ、こいつで止めと行くぜぇっ!!」
コレンが叫び、カプルが拳を構え、飛ばす……
ヴァン「させねえよ」
……そこにダンが割り込み、飛んできた拳を真っ二つに切り裂く……その勢いのまま、カプルへと突っ込み───
ヴァン「チェェェーーーストォォォーーーッ!!」
───返す刀で、機体を切り裂いた。
ヴァン「……」
ちりん……と、帽子に付いたリングが微かに、しかしはっきりと鳴り響いた。
コレン「くっ……クソォォォ〜〜〜っ!!」
爆発し、宙を舞う残骸……そこから命からがら、コレンが脱出する。
コレン「ええい、こうなりゃ逃げるが勝ちよ! 覚えていろぃ、立髪野郎に『夜明けのヴァン』!」
辰也「待てよ! あんたには聞きたい事が……!」
ヴァン「逃げる前に聞かせてもらうぜ……お前、右手がカギ爪の男を知らねえか?」
コレン「知るかよ! そんな奴、見た事も聞いた事もねえ! 立髪野郎はともかくな!」
ジゼラ「やっぱり……イールソウルを……!」
コレン「んじゃ、ごたごた話してる暇があったら、とっととお
ヴァン「ちっ……」
辰也「おい、まだ話は終わってねえ……って」
ジゼラ「もう……いなくなっちゃったみたいですね……」
既に見えぬ所まで消えてしまったコレン。辰也達は呆然と、その光景を眺めていた。
ヴァン「終わりか……」
暫ししてヴァンがそう呟き、機体から降りる。ダンは剣に戻り、空へと昇っていった。
そしてそれと共に、辰也達も機体から降りた……。
〜町・郊外〜
ジゼラ「あの……助けてくださって、ありがとうございます!」
ジゼラと辰也が、ヴァンの下へと向かい、頭を下げる……それを面倒くさそうに眺めるヴァン。
ヴァン「別に……奴らが俺を狙ってたから、返り討ちにしただけだ」
辰也「でも、助かったのは事実ですよ……俺達も、この町も」
ウェンディ「そうよ。皆が戦ったから、全部守れたの……貴方のおかげでもあるのよ、ヴァン」
ヴァン「ま……そういう事にしとくか」
ふぅ……とヴァンがため息を吐く。
辰也「あ……そう言えば、自己紹介がまだでしたね。俺、瀧城辰也って言います」
ジゼラ「ジゼラ・ジェノです」
ウェンディ「ジゼラさんに辰也さん……ですね。私はウェンディ・ギャレットです。で、彼が……」
ヴァン「ヴァン……『夜明けのヴァン』だ」
それぞれが改めて、自己紹介を行う。
ジゼラ「夜明けの……ヴァン……」
辰也「何か……かっこいいですね!」
ヴァン「そうか? 俺もこの通り名、しっくり来てるんだよな」
ウェンディ「ところで……お2人も旅をしてるんですか?」
挟まれたウェンディの質問に、頭を抱えながら考え込む辰也達。
辰也「えっと……まあ、似たようなもんかな」
ジゼラ「私達、色んな人達と一緒にいたんですけど……その、逸れてしまって……」
ヴァン「じゃあ……迷子って事か?」
辰也「それとはちょっと違うような……けど……そんな感じですね」
ウェンディ「それじゃあ、つまり……人探しの旅を?」
ジゼラ「は、はい……そんな所です。で、そちらは……?」
辰也「ヴァンさん、カギ爪がどうのとか言ってたけど……それも関係あったり?」
ヴァン「……ああ。俺はそいつを……カギ爪の男を見つけ出して……殺す」
辰也「え……」
ジゼラ「殺す……?」
淡々と、しかし怒りの籠った声を発するヴァン。それを聞いた辰也とジゼラは、ただ少しばかりの声を発するも、黙る事しかできなかった……。
・中断メッセージ(ヴァンの呟き)
ヴァン「あ……もう終わりか? ま、仕方ねえな……」
ヴァン「その代わり、休んだらとっとと再開しろよ……でないと、お前らがいない間にカギ爪の野郎を殺しちまうからな」
ヴァン「……あー、それとな……確か、どっかの誰かから聞いたんだけどよ……俺のヨロイに似たようなのが、あと6体はいるみたいでな……上手い事やれば、こっちに来るとか何とかで……」
ヴァン「……とにかく、とっとと戻って来い。それじゃあな」