ニセコイ→マジコイ   作:カルマ1515

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第1巻 第144話 カイセキ

2017年 10月3日(火) AM:11:00

 

京都府京都市 守山 黒百合旅館(もりやまくろゆりりょかん)

 

1階 食堂ラウンジ

 

山中 「お客様方(おきゃくさまがた)のほんじつの昼食メニューは、懐石料理(かいせきりょうり)になりまーす。」

 

ガチャガチャ………

 

鶫 「………!おお!

これが日本の食文化に古くから伝わる、

「懐石料理(かいせきりょうり)」、ですか!

いや〜〜、派手な味は無いですが。

質素な味でこれはこれはいいですね〜〜。」

 

蒼也 「………味、うっす。

やっぱり日本の食い物は口に合わねーや。」

 

集 「あっれーー?山中さん、可愛い舞子さんの踊りは無いのー?

確かHP(ホームページ)には、

食事中に舞子さんが踊りを披露してくれるって書いてあったのにーー?」

 

山中 「ああ、それはね。

夕食の時どす。

昼食ではウチの日本料理人がこしらえた自慢の懐石料理(かいせきりょうり)を、

存分に振舞わせて貰いますさかい。」

 

集 「へぇ〜〜、そりゃ夕飯が今から楽しみだな〜〜♪」

 

るり 「………集君、部屋でも行ったけど、

写真や動画を盗撮したり、舞子君が舞子さんに変な事したら、許さないわよ?」

 

パクッ パクッ ムシャムシャ

 

ゴゴゴ………

 

小咲 「アハハ………るりちゃんったら、

たくさん食べながら舞子君に怒ってるよ………」

 

 

 

パクパク ムシャムシャ

 

羽(ユイ) 「あら〜〜、この焼物美味しー♪」

 

小咲 「あ、羽先生(ユイせんせい)、こっちの煮物も美味しーですよー。」

 

ワイワイ ガヤガヤ

 

千棘 「みんな、楽しそうに食べてるわねえ〜〜」

 

楽 「そうだな………」

 

パクッ モグモグ

 

 

楽は、千棘が懐石料理(かいせきりょうり)を食べる食べ方を見ていた。

 

 

千棘 「?どーしたのよ楽、人が食べてるところ、ジロジロ見て。」

 

楽 「あっ、いやわりぃ。

何か、この前ファミレスでメシに行った時も思ったけど、

お前、食べ方随分上品になったよなぁ………」

 

千棘 「ふふーん♪すごいでしょ?

去年のスミレさんとのファッションデザイナーの修行時代に、

ファッションデザイナーの修行の合間に、

淑女としてのマナーは幾つも覚えてからね。

日本式のテーブルマナーもお手の物よ♪」

 

楽 「そ…そうか………」

 

千棘 (………ホントは、少しでもあんたに釣り合う女の子になりたかったから、

ファッションの修行だけじゃ無くて、

そういう事も幾つか頑張ったんだけどね。)

 

千棘 (楽は、私の事少しは、女の子らしくなったって意識してくれてるのかなあ………)

 

従業員A 「はーい。次のメニューは、弱めのお酒でーす。どうぞー。」

 

楽 「ああ、どうも。」

 

千棘 「ありがとうございま………」

 

スッ

 

パリンッ

 

楽 「わわっ!」

 

千棘は楽の事を考えて恥ずかしがる余り、

力加減を間違えてコップを割ってしまった。

 

千棘 「ご…ごめんなさい!」

 

フキフキ

 

楽 「ったく、何やってんだよお前は………

仕方ねーな、ほら。」

 

ゴクゴク

 

スッ

 

千棘 「え?」

 

楽は自分のお酒を一口だけ呑んで、千棘に差し出した。

 

楽 「ほらよ、俺の分呑め。

まだ昼だし、集の話じゃあ夜にはもっと本格的な酒も出るらしーから、俺は一杯で十分だ。」

 

千棘 「あ…ありがと。」

 

ゴクゴク………

 

千棘 (やっぱり楽は優しいなぁ………)

 

千棘 (ハッ………そういえばこのコップ、楽がさっき一口飲んだんだよね?

コレっていわゆる………間接キス?)

 

千棘 (………本当の恋人になってから、キスは私からも楽からも何回かしたけど………

間接キスって、普通のキスとはまた違った感じがする………

何だか、直接キスしてる訳じゃ無いから、

逆に恥ずかしい………)

 

楽 「?どうした千棘。顔真っ赤だぞ?」

 

千棘 「ドキッ!べ…別に何でも無いわよ!」

 

楽 「?そうか………」

 

間接キスの普通のキスとはまた違った感じを噛み締めながら、京都での昼食は幕を閉じました。

 

第1巻 第144話 完

 

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