2017年10月16日(月) PM:13:00
代々木ゼミナール凡矢理校
昼休み 食堂
万里花 「ふーう。
楽様に各大学や専門の学祭巡りをお誘い頂けたのは嬉しいですが、
私(わたくし)は今年はまだ予備校生で受験生、桐崎さんや小野寺さんの様に、
自分の学校で出し物を出して、
楽様に楽しんで頂く事は出来ませんわ。」
ハァ〜〜
万里花 「このままでは、ますます桐崎さんに楽様のハートを奪い尽くされてしまいますわ!
ああもう、どうしたらいいんですの〜〜。」
? 「………なんだか、随分と思い詰めてるみたいだね、橘さん。」
万里花 「あら、夜内(やうち)さん。」
万里花が悩んでいると、夜内(やうち)が話し掛けて来た。
夜内(やうち) 「隣、いい?」
万里花 「別に、構いませんわよ。」
スッ
ガタッ
夜内は、万里花の隣の席に座った。
夜内 「………橘さん、何か悩みでもあるの?」
万里花 「………あなたには、いつも模試で出やすい問題や、
効率の良い受験勉強の方法なんかを教わっていますからね、
いいですわ、教えて差し上げます。
実は………。」
カクカク シカジカ………
夜内 「………なるほど、
例の好きな男の子に学祭巡りに誘われたけど、
まだ受験生の橘さんは、
他の学校の学祭を回るだけで、
自分で出し物を出してその好きな男の子を楽しませる事が出来ないって訳か………。」
万里花 「そうですわ………。」
ジー〜………
万里花は、夜内の方をじっと見つめていた。
夜内 「?なに?人の方じっと見つめて………。」
万里花 「………夜内さん、
あなた、私(わたくし)と一緒に学祭を回ってくれません?」
夜内 「え?」
万里花 「自分で出し物を出せない私(わたくし)が、何か出来る事といえば、
友人を連れて行く事位ですわ。
楽様からも、「別に友達を連れて来てもいい。」と、言われていますし。
昔と違って、楽様だけが全てでは無く、
他の友人も大事に出来る様になった私(わたくし)の姿を、楽様に見て頂きたいのですわ。」
夜内 「なるほど………そういう事ならいいよ。
俺にとっても、受験勉強のいい息抜きになる。」
万里花 「ありがとうございます。
では、当日はよろしくお願いしますわ。」
第1巻 第194話 完
第1巻 第195話 キセカエ
2017年10月16日(月) PM:13:00
LAB(ラボ) ファッション学園
千棘と鶫は、その日の講義が終わった後に、
食堂で2人で昼食を食べていた。
ガツ ガツ ガツッ
千棘 「んーー、このお弁当美味し〜〜♪」
鶫 「はぁ〜〜。」
ションボリ………
千棘 「ん?どーしたのつぐみ、あんたなんだか、元気ないじゃ無い。」
鶫 「いえ………実は、今度の学祭でやる出し物の練習が、上手く進まなくて………。」
千棘 「そーだったんだ。
あんたのクラスのモデル科は、何をやるんだっけ?」
鶫 「私達のクラスは、ファッションショーをやります。」
千棘 「ファッションショー?」
鶫 「はい。
一人一人が、自分に合ったと思った服を自分で持って来て、それを着てショー会場に改造した教室でファッションショーをやるんです。
凡矢理高校の2年の文化祭でポーラが出た、
あのミスコンみたいなものですよ。」
千棘 「そんなのやるんだ………。」
鶫 「ウチの担任の先生によれば、
将来ファッションモデルになった時の予行練習も兼ねているんだそうです。
しかし、私は自分に合った服というのが、
いまいち思い浮かばなくて………。」
千棘 「なーんだあんた、
私専属のモデルを目指してるのに、
自分に似合う服も分からないの?
仕方ないわね、それなら………。」
鶫 「はい?」
LAB モデル科 試着室
千棘 「私が、あんたにピッタリな服を選んであげるわよ!」
鶫 「結局、こうなるんですか………。
お嬢にされている事、高校時代から何も変わってないじゃ無いですか………。」
千棘 「まあまあ、そう言わないで。
あ!コレなんかどう?」
鶫 「え?」
千棘 「それっ!」
ガバッ
千棘はカーテンの中で、鶫の服を脱がして、
自分が選んだ服に着せ替えた。
鶫 「ちょっ、やめて下さいよお嬢〜〜!
自分で着替えますから〜〜!」
そして………
千棘 「かっわいい〜〜。
やっぱりあんた、素材はいいからスッゴく似合うわ〜〜!」
鶫 「うう………何ですかこのズボンは………
短過ぎです。」
千棘が選んだのは、いわゆる冬物のホットパンツだった。
千棘 「何言ってんのよ、ホットパンツは短すぎるのがいいんじゃない!」
鶫 「そうは言われましても………。
ふともももこんなに出てますし………
お嬢はともかく、私なんかには似合いませんよ。」
千棘 「そんな事無いわよ!
あんたは私よりスタイルがいいんだから、
むしろあんたの方が似合うわよ!」
鶫 「そ、そうですかね………?」
鶫の顔は真っ赤だった。
千棘 「あ!次はコレなんかどう?」
ヌギヌギ………
鶫 「お、お嬢……これは更に、恥ずかし過ぎです………。」
千棘が次に鶫に着せたのは、胸元が大きく開いた服だった。
鶫は胸がE以上でとても大きいので、
胸元が嫌でも強調されてしまう。
千棘 「あんたは胸の大きさが1番の自慢なんだから、それを生かした服を着るのが1番よ!」
鶫 「そ、そうですかね………?」
千棘 「そうよ!
あんたは好きな男が出来た時、
適当に選んだ服で、その人の前に行くの?
自分に合った魅力的な服を着て行った方がいいに、決まってるじゃない!」
鶫 「す、好きな男………?」
千棘 「そうよ!
私だって楽とのデートの時は、いつも服に気を使ってるんだから、
あんただって、その内好きな人ができるかもしれないでしょ?」
鶫 (私の、好きな男………。)
鶫 (今の私を、一条楽などが見たらどんな反応をするだろう………。)
ドキドキ………
鶫 (ハッ!何を考えてるんだ、私は!
一条楽の事は、もうとっくにお嬢の為に身を引いて諦めたでは無いか!
私は新しい恋を探して、
その者の為に女を磨けばいいのだ………。)
千棘 「?どうしたの鶫、ボーっとしちゃって。」
鶫 「!いえ、何でもありません!
今日は私の為に、ありがとうございました!」
千棘 「そう?ならいいんだけど………。」
そして後日………。
蒼也 「それで、ここ最近の楽の訓練での記録はこうだ。」
鶫 「なるほど。
一条楽め、中々頑張っているな。」
蒼也 「………それはそうと、誠士郎。」
鶫 「なんだ?」
蒼也 「お前、なんで今日は女物の服なんだ?
しかも、大分派手な。」
鶫 「!こ、これはだな………。」
蒼也 「まあ、お前は女なんだから、
考えてみたらそんなおかしな事じゃ無いのかもしれないが、
お前は小さい頃から見てきたが、
お前がそんな格好を自分からしてるのは、
初めて見た。」
鶫 「LAB(ラボ)のモデル科の生徒としての勉強の一貫だ。
気にするな。」
蒼也 「そうか………?」
鶫 (………私もその内、
お嬢の様に服を自分で選んで会いに行きたい男ができるだろうか………?)
第1巻 第195話 完