ニセコイ→マジコイ   作:カルマ1515

178 / 383
第1巻 第227話 コオロギ

? 「チリーン ジジジ………」

 

 

楽と千棘が聞いた鳴き声を教室の中で出していたのは、黄色い光を纏った、コオロギだった。

 

 

千棘 「なに?この子。」

 

楽 「黄色い光出してるぞ?

金星属性の星獣(せいじゅう)か?

でも、俺もお前も星匣(ほしはこ)光らなかったよな?」

 

レオン 「それは、「金星コオロギ」だよ。

楽。」

 

楽 「あっ、レオン!」

 

シルフ 「まったく………

やっと説明出来そうね。」

 

千棘 「シルフ!

あんた、この子の事知ってたの?」

 

レオン 「うん。

千棘ねえ、金星コオロギは電気をエサにする電気寄りの金星属性の星獣で、

人気の無い夜に現れて建物の電線なんかから、電気を食べるんだ、

電気しかエサにしなくて、

人を襲って星の光を奪わない星獣だから、

星匣も光らなかったんだよ。」

 

楽 「そんな星獣もいるのか………。」

 

千棘 「ん?ちょっと待ちなさいシルフ、

て事はあんた、私が怖がってるのに、

この子の正体をずっと黙ってたの?」

 

レオン&シルフ 「それは………

キミ(あんた)達が虫の鳴き声の解明に夢中で、ボク(あたし)達の話を全然聞かなかったからでしょ!」

 

楽&千棘 「ごめんなざい………。」

 

楽 「悪かったなレオン、話を聞かなくて。」

 

千棘 「私もよ。

ゴメンねシルフ、怖くて気が動転してて、

あんたの話を聞かなくて。」

 

シルフ 「分かったならいいのよ。」

 

金星コオロギ 「チリーン」

 

 

パアァァ………

 

 

楽&千棘 「!?」

 

 

金星コオロギは、黄色い鱗粉のようなものを巻いた。

 

 

楽 「なんだコレ?

こいつの攻撃か?」

 

レオン 「違うよ楽、金星コオロギは楽達に星の光を分けてくれたんだ。」

 

千棘 「えっ?

この子、そんな事出来るの?」

 

シルフ 「ええ。

金星コオロギは人前に出る事は珍しいから、

あんた達にお礼がしたかったんでしょうね。

星光値(せいこうち)が、僅かだけど上がる筈よ。」

 

千棘 「そっか………

ありがとね、金星コオロギちゃん。」

 

ナデナデ

 

 

千棘は金星コオロギの頭を撫でた。

 

 

千棘 「あ、そうだ楽、すっかり忘れてた!

私の教室行くわよ!」

 

楽 「あ!そうだった!

じゃあな金星コオロギ。

星の光を分けてくれて、ありがとな!」

 

 

タタッ

 

 

楽と千棘は、金星コオロギのいた教室を後にして、千棘の教室に向かった。

 

 

デザイン科 1年の教室

 

 

千棘 「あったー!

私のファッションの資料だーー!」

 

楽 「良かったな。

早く帰ろうぜ千棘。

急がねーと、終電が来ちまう。」

 

千棘 「そうね。

………ねえ、楽。」

 

楽 「あ?」

 

千棘 「ありがとう。

あんたについて来て貰って、やっぱり良かったわ。」

 

楽 「お、おう。

そうか………?」

 

千棘 「今日はただの無害な星獣だったけど、

もし凶暴な星獣や星神が現れても、

きっとあんたは、いつも通り私を守ってくれた。

いつもありがとう。」

 

 

スッ

 

チュッ

 

楽 「!」

 

 

千棘は、楽の頰(ほお)にキスをした。

 

 

楽 「お、おう………。

これからも、いつでも俺が守ってやるからな………。」

 

 

その後、楽は千棘の唇の感触が頰(ほお)に残る中、電車でスペクトル凡矢理まで、

千棘と手を繋いで帰りました。

 

第1巻 第227話 完

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。