ニセコイ→マジコイ   作:カルマ1515

189 / 383
第1巻 第241話 イチニチ 第1巻 第242話 アキサメ

2017年10月27(金) 15:00

 

中央大学 22号館の教室

 

集 「ふーー、これで俺たちの1日教室の準備は、大体終わりだね。」

 

るり 「そうね。

たった2人でよく出来たわ。」

 

 

集とるりは、その日の講義後に自分達が中央大学の大学祭でやる、

集が英語以外の教科を、

るりが英語と、その他色々の外国語の基礎を教える「1日教室」の会場を、

先生に許可を取った、22号館の空き教室に準備していた。

 

 

るり 「まあ、私たち2人にしては大分上出来よね。

教室の詳しいスケジュールや時間割も、

教室の前の看板に書いて、チラシにもプリントして、何百枚もプリントアウト出来たし、

教える予定の中学・高校で言う5教科の教材も、これだけ揃ったしね。」

 

集 「まあ、俺の人脈もフル活用して皆さんに作って貰ったからね。」

 

るり 「………あなたの人脈と情報網、

ホントに怪しいわね。

彼女の私が言うのも何だけど。」

 

集 「ししし………まあねーー♪」

 

るり 「一条君に最近聞いた話では、

彼の大学にもあなたそっくりの友人がいるらしいけど………

まあ、それは置いといて。」

 

集 「ん?」

 

るり 「頑張るわよ。」

 

集 「え?」

 

るり 「だってこれは、

ただ単に一条君や千棘ちゃんや小咲に見せる為の大学のイベントじゃあ無くて、

私に取っては翻訳家(ほんやくか)、

あなたに取っては教師としての始めの一歩でもあるでしょ?

頑張るわよ。」

 

集 「ああ、そうだね。

頑張るよ!」

 

第1巻 第241話 完

 

 

 

第1巻 第242話 アキサメ

 

2017年10月27(金) 18:00

 

凡矢理駅への帰り道

 

ザーーッ ザーーッ

 

 

楽 「ふーー、中々スゲー雨だな。」

 

千棘 「そうね。」

 

 

楽と千棘は、今日は大学祭の準備がほぼ終わったので、

久々に一緒に帰っていた。

 

 

千棘 「それにしても、今年はなんだか雨が多いわね。」

 

楽 「そうだな。

そういやあ今日、変な事があってな。」

 

千棘 「変な事?」

 

 

楽は、大学で紅介が言った事の一部始終を千棘に話した。

 

 

千棘 「へーー、蒼也くんのお兄さんがそんな事をねぇ………。」

 

楽 「そうなんだよ。

この話、蒼也にも話した方がいいよな?」

 

千棘 「うん。

蒼也くんも、お兄さんの事は気にしてるみたいだし………。」

 

楽 「だよなー。

あとで蒼也に、電話かメールで聞いとくわ。」

 

千棘 「………ねぇ楽、そう言えば蒼也君のお兄さんの紅介って人、どんな人なの?

私、まだあんたや蒼也君から話で聞いただけで、

実際に会った事は一度も無いんだけど………。」

 

楽 「ん?

ああ、外見は顔も背丈も蒼也そっくりなんだけど、

性格がどこか違うんだよな。

なんてゆーか………内面が。」

 

千棘 「内面が?」

 

楽 「ああ。

ほら、蒼也って、鶫と同じで任務や訓練にマジメで、それでいて鶫より全然感情的にならないだろ?

でも、兄貴の紅介の方は、

なんつーか………

蒼也と同じ様に感情的にはならないけど………

どこか、飄々として相手を煽る感じなんだ。」

 

千棘 「そうなんだ………。

あ!そうだ、それより聞いてよ楽、

私も今日学校で、変な事と言うより、

ムカつく事があってね………。」

 

 

今度は千棘が、

自分が今日、LAB(ラボ)で皆川とあった事の一部始終を話した。

 

 

楽 「へーー、お前のクラスにそんな人がねぇ………。」

 

楽 (こいつがここ最近、服作りに異様にやる気を出し出したのはそれが原因の一つか………。)

 

楽 「まあ、いいんじゃねーのか?

お前はお前の、作りたい服を作れば。」

 

千棘 「そうよね!

あんな嫌な女の言う事なんて、気にしなくていいわよね!」

 

楽 「しっかし、お前はやっぱりどこの学校でも1人くらい、

橘と同じようにケンカする空いてが出てくるんだな。」

 

千棘 「万里花と同じなんかじゃ無いわよ!

万里花の方が全然根はいい子………

じゃなかった、マシよ!」

 

楽 ハッ

 

ニコッ

 

楽 「そうだな。

橘の方がいい奴だよな。」

 

千棘 「そうよ!

万里花の方が全然マシよ!」

 

楽 (こいつ、なんだかんだ言って、

橘の事、心底では友達として大事に思ってたんだな。

そうだよな。

お前は俺にも素直じゃ無いだけで、

根は大事に思っててくれたんだからな。)

 

 

ザーーザーー ザーー………

 

 

楽と千棘が話しながら歩いていると、

雨はますます強くなって降っていった。

 

 

千棘 「なんだか、雨がますます強くなってきたわね。」

 

楽 「ああ、雲は空全体に掛かってないのにな。

こういうの、秋雨って言うのか?」

 

 

楽の言う通り、雨雲は空全体では無く、

楽達のいる上空にのみ掛かり、

少し離れた場所の空は晴れていた。

 

 

千棘 「あ!見てよ、楽!」

 

スッ

 

楽 「ん?………あ!」

 

 

千棘が指差した先には、

ちょうど2人が通りかかった川に夕日が掛かり、それに雨も降り、

一層(いっそう)、美しい景色になっていた。

 

 

千棘 「キレイだね………。」

 

楽 「ああ、そうだな。

中々、風流な景色だよな。」

 

千棘 「クスッ、

ねえ楽、なんかロマンチックよね。

こういうの。」

 

楽 「え?」

 

千棘 「あんたと2人でこんなキレイな景色を観ながら傘を差して歩くなんて、

なんだか恋愛ドラマに出て来る恋人同士みたいで、いいじゃない?」

 

楽 ドキッ

 

カァァァ………。

 

楽 「ああ、そうだな………。」

 

楽 (ホントは、少し恥ずかしいんだけどな………。)

 

第1巻 第242話 完

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。