ニセコイ→マジコイ   作:カルマ1515

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第1巻 第20話 コワガリ

楽 「しっかし……集はああ言ってた割に別に昼間にしては暗いだけで何も出てこねーな」

 

千棘 「うん………でも変よね、舞子君がああ言ってた時って、高校の時から大体何かあったのに。」

 

楽 「だよなぁ………?」

 

 

楽と千棘が集の提案にしては何もない事を不思議に思いながら歩いている最中、その考えは破られた

 

ガサッ

 

千棘 「ひいっ!?」

 

楽 「ど…どうした?」

 

千棘 「あの茂みが今動いたような………あっ!……………」

 

楽 「なっ!……………………」

 

茂みの中から、三つ首の犬が現れた。

いわゆる、「ケルベロス」だ。

 

グルルルルルル………………

 

千棘 「ひぃぃぃぃ〜〜〜〜〜」

 

楽 「うぉぉぉぉ〜〜〜落ち着け千棘ーーー!!」

 

千棘 「だって……………私も普段なら大丈夫だけど、この山の暗さも相まってスッゴく怖いんだもん!」

 

ギュウゥゥ〜〜〜〜〜

 

千棘は力の限り、楽の腕にしがみ付いた。

 

楽 (こんなの、ただの着ぐるみに決まってるけど、今の千棘はこの暗さで冷静さが無くなってるし………しかし、誰なんだ中身は?

ここには俺たち6人以外に知り合いはいない筈なのに)

 

千棘 「ううぅぅ………(泣)」

 

楽 「ち……千棘………」

 

千棘は恐怖に引きつった顔ですがるように楽を見上げて、淡い青の瞳には瞬きを2,3回したらこぼれ落ちてしまいそうな程、涙が潤んで溜まっている。

 

楽 (どうにかしてやりたいけど、そんなに簡単に逃げ切れるかなぁ?)

 

レオン (そんなの、ボクの力を使えば簡単だよぉ)

 

楽 (えっ、その声お前レオンか?一体どこから話しかけて………)

 

レオン (契約星獣と星神はテレパシーで頭の中だけで会話できるんだよ。)

 

楽 (そーなのかぁ?)

 

レオン (星の光で繋がってるからね。それより、こういう敵から逃げたかったり、早く移動したい時は、星体技を使えばいい。)

 

楽 (星体技?)

 

レオン (うん。星神の星の光の使い方は何も星札だけじゃあ無いんだ。例えば「星体技(せいたいぎ)」………星の光を使った体術の事だけど、自分の星の光を強化したい身体の箇所に移動させればその部分の身体能力がハネ上がるよ。)

 

楽 (そんなことも出来るのか?)

 

レオン (うん。この場合は星の光を足に移すイメージをすれば良いよ。)

 

楽 (足に移す?こうか?)

 

シュンッ

 

楽は自分の星の光を足に移すイメージをした。

 

キュイインッ

 

楽 「うぉっ、ホントに足に星の光が移った!」

 

楽の両足は、野生の星獣と戦った時に見たあのオレンジ色の光で輝いていた。

 

千棘 「うぅ………!楽!?あんたその足の光………!?」

 

楽 「わりー千棘、説明は後だ!とりあえず飛ばすぜ。」

 

千棘 「え?」

 

ガッ ダッ

 

千棘 「わわっ!?」

 

 

楽は千棘をおんぶして、そのままいつもの5倍近いスピードでその場を走り抜けてしまった。

 

ケルベロス 「アレ?あの一条って人舞子君から聞いた話では体力は並中の並の筈なのに………」

 

ケルベロス 「今、ものスゴイスピードで走り抜けて行ったよな………?」

 

ケルベロス 「ういしょっと」

 

ケルベロスは

いや、ケルベロスの着ぐるみを着ていた3人組は着ぐるみを脱ぎ捨てた

 

中央大学の演劇部員A 「ふ〜〜ぅ!中々の演技力だったよなぁ!」

 

中央大学の演劇部員B 「まあ、ケルベロスっつても所詮犬だから、鳴き声なさえ上げればな。」

 

中央大学の演劇部員C 「さて、舞子さんにプランAが破られたって報告しなきゃ。」

 

ピッ プルルルルルル………

 

 

 

その頃 集・るりペア

 

宮本 「え?うちの大学の演劇部員に?」

 

集 「うん。あいつら手芸部にもコネを持ってて色んな着ぐるみや造形技術にも通じてるし、肝試しのアシストにはピッタリだからねぇ(笑)」

 

宮本 「集君、あなたホントにあちこちで人脈を作るわよね。

大学生になってからは更に。」

 

集 「まあね〜〜♪ん?」

 

集のiPhone 「プルルルルルル……………」

 

集 「はいもしもし、こちら舞子………お!楽がプランAを突破したか、やるねぇ〜、なら次はプランBに移行で!」

 

宮本 (一体何をする気なのかしら……………)

 

 

楽・千棘サイド

 

楽 「ハァ〜、ここまで来たらもう安心だろう。」

 

千棘 「しっかしビックリしたぁ〜〜、まさかあんたが私より速く走れたなんて。」

 

レオン 「やっぱり楽は星の光にイメージを反映させる才能は高いみたいだねぇ」

 

千棘 「レオ君が楽に速くなり方を教えてくれたんだぁ………ありがと。」

 

ナデナデ

 

千棘はレオンの頭を撫でた。

 

ガサッ そしてその2人と一匹を草陰から見張る目線が再び

 

 

 

第20話 完

 

 

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