第1巻 第257話 フツカメ
2017年11月2日(木) 9:00
佐張大学(さわりだいがく)
楽達の大学祭巡り,2日目(ふつかめ)
楽達はその日、7日(なのか)間続く大学祭巡りの2日目(ふつかめ)に、
小咲の大学の佐張大学(だいがく)の大学祭に来ていた。
佐張大学(だいがく)
東駅(ひがしえき)を中心とした、
東市(ひがしし)の北の果てにある
学生数4〜5,000人程度の大学。
4階建の校舎は、細い通路がいくつも通っており、
まるで何かのレジャー施設のよう。
外国語学部が優秀で、
盛んな部活動は軽音楽部だ。
千棘 「へーー、中々楽しそうな大学ね!」
楽 「で、小野寺はどこだ?」
小咲 「あっ、おーい一条君!
みんな!」
ブンブン
楽達が、大学祭の開催期間中は一般の人間にも解放されているスクールバス乗り場で小咲を待っていると、
校舎の方から小咲が手を振りながら歩いて来た。
千棘 「小咲ちゃん、おっはよー!」
小咲 「おはよう、千棘ちゃん。
今日はみんな、私の大学の大学祭を楽しんでいってね。」
蕾 「へーー。
この人達が、寺(でら)ちゃんの高校の友達かぁ。」
集 「あれ?
そう言えば小野寺、そっちの可愛い子は?」
蕾 「はじめましてみなさん、
私は寺ちゃんの大学の友人の、梅原 蕾(うめはら つぼみ)と申します。」
ペコリッ
楽達に、
小咲の佐張大学(さわりだいがく)の栄養学部の友達、
赤みを帯びた茶髪のセミロングヘアを、
蕾の花の形の髪留めでポニーテールにした少女、
梅原 蕾(うめはら つぼみ)が挨拶をした。
千棘 「へーー、
小咲ちゃんの大学の友達かぁ。」
楽 「アレ?
でも小野寺、なんでその人も一緒に連れて来たんだ?
その人もお前のやるケーキ屋を手伝ってくれるのか?」
小咲 「いや、それがね一条君。
私と弥柳くんのケーキ屋さんは、
1時間もあれば全メニューを食べれるから、
それだけじゃあなくて、
佐張大学(さわりだいがく)の大学祭をみんなに楽しんで貰いたいと思うの。
その一つ目として………。」
楽 「?」
第1巻 第257話 完
第1巻 第258話 ドウギニ
2017年11月2日(木) 10:00
佐張大学(さわりだいがく)
体育館 弓道場(きゅうどうじょう)
楽 「おーー。
なかなか本格的な弓道場(きゅうどうじょう)だな。」
千棘 「なんてゆーか………
日本っぽくていいわよねこういう場所。
アメリカじゃあこういうところは中々無いから、
何だか新鮮だわ。」
楽 「アメリカでやっている、
西洋弓道(せいようきゅうどう)と、
日本でやっている東洋弓道(とうようきゅうどう)は、全く雰囲気が違いますからね。
私も、あまりこういう場所には来た事はありません。」
蒼也 「まあ、中々部員の学生の人達の集中力が充満(じゅうまん)していて、
いい場所だな。」
万里花 「こういう和の嗜みがある場所は、
私(わたくし)のような幼少期から楽様のお嫁さんになる為に花嫁修行を重ねて来た女にこそふさわしいですわね。」
楽 「しかし小野寺、
お前の大学の友達の梅原さんって、
弓道部(きゅうどうぶ)だったんだな。」
小咲 「うん。
蕾ちゃん、普段は何をしてるにしても楽しむ事を1番に考える明るい人なのに、
弓道(きゅうどう)になると打って変わって、
スッゴい真剣な顔付きになって、
カッコいいんだよ!」
蕾 「みんな、お待たせしました。」
一同 「お!」
女子更衣室から出て来た蕾(つぼみ)は、
黒い袴(はかま)に白い弓道着(きゅうどうぎ)を来て、
赤みを帯びた茶髪を日本風の髪留めで結び直して、
左手に弓を、右手に矢を持ち、
さっきまでの今時の若い女の子らしい私服とは打って変わって、
日本人女性らしい気品のある姿をしていた。
小咲 「キレイだよ、蕾ちゃん。」
千棘 「さすがに、雰囲気出てるわね。」
集 「日本人女性っぽくて、
かわいい〜〜♪」
るり 「……………。」
ガスッ
集 「いてっ!」
蕾 「本日の大学祭では、
私の所属する佐張大学(さわりだいがく)の弓道部が、
部員対抗の試合を我が部の大学祭の出し物としてやります。
どうぞ、弓道(きゅうどう)の雰囲気と試合をお楽しみ下さい。」
楽 「お、おお………。」
楽 (なんだかこの子、
服装だけじゃなくて、
喋り方や雰囲気まで変わったな………。)
蕾 「それでは私は、
試合に出る部員の控え室に行かなければならないので、みなさんはここでお待ち下さい。」
スタスタ………
蕾は、控え室のある方に歩いて行った。
楽 「………なんだか、
弓道着(きゅうどうぎ)に着替えたら、
雰囲気が別人みてーになったな。」
千棘 「そうよね。
最初に見た時は、
私と同じ明るくて楽しげな性格の、
アメリカ女子っぽい性格の子かと思ったのに、
着物に着替えたら、まるで別人だわ。」
集 「あの、赤みを帯びた茶髪が、
日本人女性の雰囲気がある弓道着と絶妙なマッチアップを見せてて、
綺麗だったね〜〜。」
るり 「……………。」
ガスッ (本日2回目)
集 「ギャース!」
小咲 「フフフ………。
一条くん、みんな、
蕾ちゃんの試合を楽しみにしててね、
弓道(きゅうどう)をやってる時の蕾ちゃん、
ホントにすごいんだから。」
第1巻 第258話 完