ニセコイ→マジコイ   作:カルマ1515

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第1巻 第260話 マンナカ

2017年11月2日(木) 11:30

 

佐張大学(さわりだいがく) 弓道場(きゅうどうじょう)

 

小咲 「まだかなぁ、蕾ちゃんの試合………。」

 

集 「いやーー、

それにしても、弓道着(きゅうどうぎ)の女の子というものも、

中々いいものですなぁ〜〜!」

 

るり 「集くん、

本日3発目を喰らいたいの?」

 

集 「じょ、冗談だよるりちゃん〜〜。」

 

千棘 「あ!

見てみんな。

アレって、さっきの三国(みくに)さんって子じゃ無い?」

 

楽 「お、ホントだ。」

 

 

里奈 「ふぅ……………。」

 

サラッ

 

 

弓道場(きゅうどうじょう)に弓と矢を持って立った里奈は、

ますます日本人女性的なお淑やかな魅力と雰囲気を醸し(かもし)出していた。

 

 

審判 「次は、

三国(みくに)さんの一投目(いっとうめ)でーす。」

 

三国(みくに) 「はい。」

 

チャッ

 

キイィィィ………

 

 

千棘 「あれ?

ねーそう言えば楽、

弓道(きゅうどう)って、

どうやって得点決めるの?」

 

楽 「ああ。

ルールブックによるとな、

的(まと)のド真ん中の黒い部分が10点、

その外側の円が8点、

その更に外側の円が6点で、

1人(ひとり)、3回矢を射って、合計点数を競うんだってさ。」

 

千棘 「てことは、

最大で合計30点かぁ………。

でも、あんな小さい的(まと)に当たるのかなぁ?」

 

楽 「それは、

練習した弓道部員なら、当たるんじゃねーか?」

 

蒼也 「……………。

俺は、この大学祭巡りにはあまり興味が無かったが、

この弓道(きゅうどう)には少し興味が出て来たな。

新しい戦闘法のヒントになるかもしれない。」

 

楽 「蒼也、

お前大学祭まで来て、そんな事考えてるのか?」

 

千棘 「そうよ蒼也くん。

楽の言う通り、

今日はそんな戦いの事なんか忘れて、

めいいっぱい楽しみましょーよ!

お友達と楽しむと、スッゴく楽しいよ?」

 

蒼也 「お嬢、楽……………。

はい………。」

 

 

パンッ

 

 

楽達一同 「!」

 

 

楽達が会話に夢中になっている間に、

三国(みくに)の第一投(だいいっとう)が放たれた。

 

 

審判 「8点!」

 

キイィィィン……………

 

 

集 「おっ!

あの子、弓道(きゅうどう)の腕も結構すごいね!」

 

楽 「いきなり、

10点満点中8点かぁ………。」

 

三国(みくに) 「フゥ〜ー……………。

次、行きます!」

 

ビイィィィン……………

 

パンッ

 

審判 「10点!」

 

里奈 「やった………!」

 

 

里奈が放った二投目(にとうめ)の矢は、

的(マト)のド真ん中の黒い部分に当たった。

 

 

千棘 「すごーい、

10点だって!」

 

楽 「よく、あんな小さい的に当たるわよね。」

 

蒼也 「……………。

いい集中力だ。」

 

ビイィィィン……………

 

パンッ

 

審判 「8点!

三国(みくに)選手、

30点満点中、26点!」

 

ワアァァァ………

 

 

里奈の叩き出した高得点に、

観客は歓声をあげた。

 

 

三国 「ふぅ………。

まあまあね………。」

 

サラッ

 

 

三投(さんとう)、弓を射終わった里奈は、

艶のある長い黒髪をたなびかせて、

感想を話した。

 

 

集 「すごーい!

あんなに、お淑やかで美人で、

その上、弓道(きゅうどう)もあんなに上手いと来てる!」

 

るり 「……………。」

 

イラッ

 

ガスッ(本日3発目)

 

集 「ギャース!

結局、本日3発目喰らった………。」

 

 

審判 「次、

梅原 蕾(うめはら つぼみ)さんの番です!」

 

小咲 「あっ、

みんな、次はつぼみちゃんの番だよ!」

 

 

タンッ

 

 

弓道場(きゅうどうじょう)の的(マト)の前に弓と矢を両手に持って立った蕾は、

普段の天真爛漫(てんしんらんまん)な、無邪気な雰囲気から打って変わって、

真剣な眼差しで的(マト)の方を見ていた。

 

 

小咲 「つぼみちゃーん、

頑張ってー〜!」

 

蕾 「……………。」

 

ビイィィィン……………

 

パンッ

 

 

蕾の放った一投目の矢は、黒の周りの線の、

8点のゾーンに当たった。

 

 

審判 「8点!」

 

 

楽 「梅原さんも、中々やるな。」

 

千棘 「でも楽、

もし8点を3回出しても、24点にしかならないから、三国(みくに)さんには勝てないわよ。」

 

小咲 「大丈夫だよ。

一条くん、千棘ちゃん。」

 

楽&千棘 「え?」

 

小咲 「あの顔付きになった蕾ちゃんは、

ホントにすごいんだから。」

 

 

ビイィィィン……………

 

パンッ

 

 

楽 「お!」

 

 

話してる間に放たれた、

つぼみの第二投(だいにとう)は、

ド真ん中の黒い、

10点(満点)のゾーンに当たった。

 

 

審判 「10点!」

 

 

楽 「お、スゲ!」

 

小咲 「弓道をやってる時の蕾ちゃんは、

集中力がスゴいんだよ。」

 

 

キリッ

 

 

蕾は、普段とは打って変わった真剣な眼差しで的(マト)を見ている。

 

 

楽 「なんだか、スゲー一直線な目をしてるよな。」

 

千棘 「そうよね。

まるで、的(マト)以外は視界に入って無いみたい。」

 

 

ビイィィィン……………

 

パンッ

 

 

一同 「!」

 

 

蕾が放った三投目(さんとうめ)の矢も、

ド真ん中の黒い部分に当たった。

 

 

審判 「10点!

梅原選手、30点満点中、28点!」

 

 

ワアァァァ………

 

 

千棘 「すごーい!

三国さんに買っちゃったじゃ無い!」

 

蒼也 「中々の集中力だったな。」

 

 

蕾 「ふーぅ………。

皆さん、私の試合を見て頂いて、

ありがとうございました。」

 

小咲 「あっ、

つぼみちゃん!」

 

スタスタ………

 

 

試合を終えた蕾は、小咲たちのいる観客席に戻って来た。

 

 

小咲 「おめでとう、つぼみちゃん!

三国(みくに)さんに買っちゃったね!」

 

蕾 「ありがとう、寺ちゃん。

私、自分が大好きな弓道の事になると、

真剣になれるから。」

 

小咲 「つぼみちゃんの集中力はスゴイんだよ!

つぼみちゃんを見てると、

私もお菓子作りに、アレくらい真剣にならなきゃって、思えるんだ!」

 

楽 (小野寺、

大学でもいい友達を持ったな………。)

 

第1巻 第260話 完

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