ニセコイ→マジコイ   作:カルマ1515

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第1巻 第262話 ボウガイ

2017年11月2日(木) 13:20

 

佐張大学(さわりだいがく) 駐輪場から、

裏の佐張山(さわりやま)へのコース

 

千棘 「さーてっ!

飛ばして行くわよーー!」

 

チャリリーン

 

 

千棘は、いきなり猛スピードで自転車を漕いでいた。

 

楽 「おい千棘、そんなスピードで漕いでると、ケガすっぞ!」

 

千棘 「へーきよ、こんくらい。

レースなんだから、このくらい飛ばした方がいいのよ!」

 

楽 「ったく………。」

 

千棘 「よーし、

このままトップを独走するわよ!」

 

グイッ

 

 

千棘は、腰を上げて競輪の体制になった。

 

 

楽 「ぶっ!」

 

 

千棘のすぐ後ろを走っていた楽は、

千棘が腰を上げたので、

ホットパンツ状のスポーツウェアに食い込んだ千棘のお尻が丸見えになった。

 

 

千棘 「ん?

どーしたの、楽。」

 

楽 「な、何でもねーよ!」

 

楽 (刺激的過ぎるだろ………。)

 

 

そんな中、楽と千棘の後ろを走っていた万里花は………。

 

 

万里花 「フフフ………。

流石は桐崎さん、運動神経では私(わたくし)は、全く敵いませんわね。

しかし、あなたに簡単に優勝はさせませんわよ。」

 

万里花 「レム、頼みますわよ。」

 

レム 「うーん………ムニャムニャ………。」

 

スッ

 

カシャンッ

 

万里花の星匣 「眠の札(ネムリノフダ)」

 

レム 「メエ〜ーーー!」

 

楽 「うおっ?」

 

千棘 「あら?」

 

 

レムは、催眠音波(さいみんおんぱ)を放った。

 

参加者A 「アレ?急に眠たく………。」

 

参加者B 「ん?」

 

クラッ

 

 

バターン

 

ガシャンッ

 

 

司会 「おや?

これはどうした事でしょう?

参加者が次々と、自転車に乗ったまま倒れて行きます!」

 

楽 「た、橘?

お前の仕業(しわざ)か?」

 

千棘 「コラーー!

万里花、あんた汚いじゃない!

こんな手を使って………。」

 

万里花 「フフフ………。

桐崎さん、

あなたに楽様と自転車で2人乗りのラブラブ登下校をさせるわけにはいけませんからね。

楽様、申し訳ありませんが、

楽様にもリタイアして貰いますわ。」

 

楽 「橘のやつ、

さっきの話聞いてたのか………。」

 

千棘 「うう〜〜、

私も眠くなってクラクラしてきたわ………。

このままじゃあ………。」

 

ピュッ ピュッ

 

グサッ

 

 

楽と千棘に、どこからか針が飛んで来た。

 

 

楽 「ん?

なんだこの針?」

 

千棘 「あっ!

眠気が引いてきたわ!」

 

鶫 「お嬢、一条楽!

大丈夫でしたか?」

 

千棘 「あっ、つぐみ!」

 

 

針を放ったのは、鶫だった。

 

 

鶫 「蒼也から借りて来た、

眠気覚ましの薬を塗った針です!

橘 万里花の好きにはさせません!」

 

千棘 「ありがとう、つぐみ!」

 

万里花 「チッ、邪魔が入りましたわね………。」

 

 

千棘 「お返しよ、万里花!

行くわよ、シルフ!」

 

シルフ 「はいはい、

好きになさい。」

 

スッ

 

カシャンッ

 

千棘の星匣 「剣の札(ツルギノフダ)」

 

 

ヒュンッ ヒュンッ

 

ズバッ ズバッ

 

 

万里花 「なんですの?」

 

 

千棘は、剣の札(ツルギノフダ)を投げて、

道端の木を何本か切った。

 

 

グラァッ………

 

ドスーン

 

 

万里花 「きゃっ!?」

 

 

木はそのまま倒れて、

万里花の行く手を塞いだ。

 

 

万里花 「むむむ………。

中々やりますわね、桐崎さん。」

 

千棘 「万里花、あんたには負けないわよ?」

 

バチバチ………

 

 

千棘と万里花は、火花を散らし合った。

 

 

楽 「あーもう、

付き合いきれねー………。」

 

チャリーン

 

 

楽は、ケンカする千棘と万里花を放っておいて、

先に行った。

 

 

千棘 「あっ、

待ってよ楽ーー!」

 

チャリーン

 

 

千棘は、

楽を追って一気に飛ばした。

 

 

楽 「あっ!

お前、そんな急に飛ばしたら………。」

 

千棘 「へーきよ!

万里花を木で妨害出来たから、

今がチャンスよ!」

 

楽 「でも………ほら、前!」

 

千棘 「え?」

 

 

楽と千棘の前には、

急カーブが広がっていた。

 

 

千棘 「わわっ!?」

 

 

キイィーンッ

 

ガッシャーン

 

 

千棘 「きゃあっ!」

 

 

加速していた千棘は、

カーブを曲がりきれずに、

自転車から落ちて転んでしまった。

 

千棘 「いたた………。」

 

楽 「大丈夫か、千棘?」

 

ダッ

 

 

楽も、自転車から降りて千棘に寄りかかった。

 

 

千棘 「うん、だいじょーぶ………。」

 

楽 「ケガはないか?」

 

千棘 「うん。

倒れちゃっただけ………。

でも、これじゃあ優勝なんて………。」

 

楽 「そんなん、どうでもいいよ。」

 

千棘 「え?」

 

クイッ

 

千棘 「ひゃうっ!」

 

 

楽は、千棘の顎をつまんだ。

 

 

楽 「自転車が欲しいんなら、

この大会の優勝商品じゃなくても、

俺がいくらでも買ってやる。

でも、

お前は俺の大事な女なんだ。

傷が付くような無理はするな。」

 

千棘 キュンッ

 

 

千棘 「はい………。

ごめんなさい………。」

 

千棘 (夜のLAB(ラボ)に、付いて来て貰った時に、

お姫様抱っこされた時に想像した時に言った言葉、

言って貰えた………。)

 

 

サイクリング大会は負けたけど、

千棘は楽の優しさを感じ取って、

サイクリング大会は幕を閉じました。

 

第1巻 第262話 完

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