ニセコイ→マジコイ   作:カルマ1515

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第1巻 第267話 ウリアゲ

2017年11月2日(木) 16:30

 

佐張大学(さわりだいがく)

 

16号館前

 

小咲 「はーい、どうぞーー。

 

チーズケーキでーす。」

 

弥柳 「300円になりまーす。

まだまだ沢山あるので、

並んでお待ち下さーい。」

 

学生A 「お!

このチョコレートケーキ、

スッゲー美味しいじゃん!」

 

学生B 「チーズケーキ甘いわね〜〜。

もう1つ買って、ウチに持って帰ろうかしら?」

 

ザワザワ………

 

 

蓮と小咲のケーキ屋、

「みやなぎ おのでら ケーキ屋」は、

大繁盛していた。

 

 

楽 「スッゲー、たくさんの客が来てるな。」

 

千棘 「そりゃそうよ!

だって、小咲ちゃんと弥柳くんの作ったケーキ、

スッゴく美味しいもの!」

 

鶫 「いや〜〜。

すごい繁盛のしようですね。

見て下さい。

道行く学生の人や大学祭の客が、

どんどんこのお店に………。

おや?」

 

 

ザワザワ

 

ガヤガヤ………

 

 

道行く大学祭の客たちは、

約半分が蓮と小咲の店に来て、

もう半分は、

蓮と小咲の店から4〜50m程離れた、

別の店に流れていた。

 

 

楽 「半分くらいの人は、

他の店に行ってるな。」

 

千棘 「そうね………。

あっ!

あのお店もお菓子屋さんよ!」

 

スッ

 

 

千棘が指差した通り、

その店も菓子屋で、

色々な種類のクッキーを売っていた。

 

 

万里花 「ホントですわね。

それにしても、お店のメニューがクッキーだけであれだけ繁盛するとは、

すごいですわね。」

 

小咲 「あっ!

弥柳くん、アレって宮坂くんじゃない?」

 

スッ

 

 

クッキー屋でクッキーを売ってる男は、

身長175cm(センチ)前後の男の中でもやや高めの身長に、

キャラメルのような色の、

金髪に近い明るい茶髪をやや長く伸ばし、

前髪の左右が特に長く伸び、

丸い瞳をした蓮とは対照的に細く鋭い目つきをした男だった。

 

 

蓮 「ホントだ、宮坂だ。

あいつ、大学祭で自分の店を出すとは言っていたが、

まさか俺たちの店のこんな近くに出していたとはな………。」

 

楽 「えっ?

2人とも、あのクッキー屋の人の事、

知ってるのか?」

 

小咲 「うん。

彼は宮坂 創(みやさか つくる)くん。

私と弥柳くんと、

同じ料理教室の菓子科に通ってるんだ。」

 

楽 「えっ?

小野寺が料理教室の菓子科に通ってるのは知ってたが、

弥柳くんも同じ教室に通ってるのか?」

 

弥柳 「ああ。

それまでは独学で菓子職人(パティシエ)を目指していた俺に、

小野寺さんが紹介してくれたんだ。

ちなみに、バイト先も小野寺さんと同じ洋菓子屋だ。」

 

楽 「バイト先まで一緒なのかよ?」

 

小咲 「でも、

やっぱり宮坂くん、弥柳くんに負けないくらい、すごい売り上げだね。

このままじゃあ、

今回の勝負、弥柳くん負けちゃうかも………。」

 

千棘 「えっ?

小咲ちゃん、今回の勝負って?」

 

小咲 「うん。

実は、弥柳くんと宮坂くんは、

ウチの料理教室の菓子科でいっつも、

お互いの作ったお菓子がどっちが美味しいか勝負している、

いわゆる、「ライバル」なんだけど、

同じ大学の学生って事もあって今回の大学祭でも、

お互いが自分のお店を出して、

どっちの売り上げが高いか、

勝負する事になってたの………。」

 

楽 「そうだったのか………。」

 

万里花 「なるほど。

勝負をしてお互い競い合う………。

努力する為には必要な事ですわね。」

 

小咲 「でも、弥柳くんはあんまりそういうのを人に手伝って貰わない人だから。

宮坂くんは、ウチの料理教室の菓子科の友達を何人か手伝いに呼んでるけど、

弥柳くんは私だけなんだ。

お手伝いしてるの。」

 

楽 「なるほど………。」

 

弥柳 「まあ、小野寺さんに手伝って貰えただけ、十分だよ。

俺は元々、菓子作りの事は自分1人でやるのが好きだし、

勝負ってのは、

自分の力で努力して勝たないと意味が無いだろう?」

 

千棘 「確かに、それはそうだけど………。」

 

楽 「……………。

みんな、明日もこの大学の学祭、

来るよな?」

 

千棘 「ええ、もちろん。」

 

万里花 「楽様が学祭巡りに誘って下さったのに、

来ないわけがありませんわ。」

 

鶫 「無論だ。」

 

蒼也 「……………。

楽は、俺の大事な生徒だから、

誘いを断るわけにはいかない。」

 

楽 「それなら、決まりだな。」

 

千棘 「ええ。」

 

蓮 「?」

 

楽 「明日は、みんなで弥柳くんと小野寺のケーキ屋を、みんなで手伝うぞーー!」

 

一同 「おーー!」

 

弥柳 「!おい!

あんたら………本気か?」

 

小咲 「……………。

ありがとう。

一条くん、みんな!」

 

第1巻 第267話 完

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