2017年11月3日(金) 10:00
佐張大学(さわりだいがく)
16号館前
ケーキ屋、「みやなぎ おのでら ケーキ屋」
弥柳 「さーて。
まずは、商品の陳列からだけど………。」
宮坂 「アレ?
弥柳、今日は君も手伝いを呼んだのか?」
小咲 「あっ、宮坂くん。」
蓮が店の準備をしようとしてると、
宮坂が蓮と小咲の店に来て話し掛けて来た。
楽 (へぇ〜〜。
近くで見ると、結構イケメンだな〜〜。)
宮坂 「珍しいね。
君、菓子作りにおいては、
人に物を頼まない性格だったのに。」
弥柳 「みんなの方から、
手伝ってくれるって言ったからな。」
宮坂 「なるほど………。
そういう事だったんだね。
まあ、僕も君には負けないよ。」
弥柳 「ああ。
俺も負けないよ。」
宮坂 「じゃあ、僕はこれで。」
スタスタ………
楽 「……………。
なあ小野寺、あの人って、
どういう奴なんだ?」
小咲 「宮坂くんはね、
ウチの菓子科でも特に、クッキーが得意な人なの。
色んな種類のクッキーのアイデアをいくつも考えて、
自分のクッキーのレシピを何10個も持ってて、
クッキーの評価は、
先生からも生徒の中で1番いいの。」
千棘 「へぇ〜〜。
結構すごいんだね、あの人。」
蓮 「あいつとは、何度も菓子作りで勝負して来た。
今回も、絶対負けたくないんだ。」
楽 「よーし………。
皆んなで弥柳くんと小野寺を手伝おうぜ!」
第1巻 第270話 完
第1巻 第271話 マスコミ
2017年11月3日(金) 10:30
佐張大学(さわりだいがく)
16号館前
ケーキ屋、「みやなぎ おのでら ケーキ屋」
弥柳 「よーし、それじゃあ早速、
今日もケーキを売るよ。」
一同 「おーー!」
楽たち一同は、
今日は小咲と蓮の大学祭でのケーキ屋を手伝いに来ていた。
蓮 「じゃあ一条くん、
早速(さっそく)このショートケーキ10個を、
サンプルのケーキの前に並べてくれ。」
楽 「あいよ!」
サッ サッ
弥柳 「へぇ〜〜。
なかなか手際がいいじゃん。」
小咲 「弥柳くん、
一条君はね、ウチの和菓子屋でもバイトしてるし、
家にスッゴくたくさんの人がいて、
毎日料理を作ってるから、
料理を並べたり準備をする手際も、
スッゴくいいんだ。」
蓮 「なるほどね………。
素人じゃあ無いわけだ。」
るり 「……………。」
るりは、1人で立ちすくんで何かを考えていた。
蓮 「ん?宮本さんだったよね。
どうしたの?
あんたも仕事してよ。」
るり 「……………。
ねえ、弥柳くん。
このお店、宣伝はしたの?」
弥柳 「え?宣伝?」
るり 「このお店にたくさんのお客さんを呼ぶ為に、
準備の段階で宣伝はしたのかって聞いてるのよ。」
弥柳 「い、いや………。
店の準備は、小野寺さんと2人で、
メニューのケーキのレシピと試作品を作るので手一杯(ていっぱい)だったし、
とてもそこまでは………。」
るり 「……………。」
弥柳 「それに、
俺は今まで、菓子作りの特訓や、
歌詞に必要な材料の調達ばかりに努力してきたから、そういうのはあまり得意じゃ無いんだ………。」
るり 「……………。」
弥柳 「それに、
ホントに美味い菓子を作れるなら、
宣伝なんかしなくても、客の方から寄って来てくれるものじゃあないのか?
それなら、
俺は菓子作りの練習ばかりしてりゃいいんじゃあ………。」
るり 「甘い!」
蓮 「わわっ!?」
ビクッ
るりは、力強い声で蓮を怒った。
るり 「確かに、あなたの言う通り美味しいお菓子を作れる菓子職人(パティシエ)がいれば、
お店は繁盛するわ。
でも………。」
蓮 「でも?」
るり 「ケーキ屋やお菓子屋さんに限らず、
いい商品を出すのと同じくらい大事なのは、
口コミとマスコミよ!」
楽 「口コミと………。」
千棘 「マスコミ?」
楽たちも、蓮とるりの会話に参加して来た。
るり 「どんなにいい物が売っていても、
それを宣伝出来てなきゃ、
お客さんには伝わらないでしょ?
例えば、あなたと小咲が作ったお菓子が幾ら美味しくても、
それはお客さんからしたら、
買って食べてみるまで分からないでしょ?」
弥柳 「なるほど………。
確かに考えてみたらそうだな………。」
小咲 「アハハ………。
るりちゃんったら、目の色変わっちゃってるよ………。」
集 「るりちゃんは、お金の事や経営の事になると、
スッゴくシビアだからねぇ………。」
るり 「とにかく、
このお店は小咲と弥柳君に任せて、
私達はこのお店を宣伝するわよ。」
楽 「なるほどな………。
宮本の言う事も一理あるな。
よーし………。
やってみるか!」
そして………
楽 「みやなぎ おのでら ケーキ屋でーす!
16号館の前の屋台でやってるので、
是非とも来て下さーい。」
千棘 「スッゴく美味しいケーキが幾つもありますよーー!
是非、来て下さーい!」
鶫 「お願いしまーす。
来て下さーい。」
集 「あっ、
そこのお姉さん、
是非とも僕と一緒にケーキ屋に………。」
るり 「宣伝してるには変わりないから、
問題は無いけど、
浮気は許さなのよパンチ!」
ドガッ
集 「ギャース!」
そして………
「みやなぎ おのでら ケーキ屋」
小咲 「はいはーい。
押さないで下さーい。
ケーキはまだまだたくさんありまーす。」
客A 「お!
宣伝で聞いた通り、スッゲー美味いぜ?」
客B 「ホントだ!
来てよかったわ〜〜。」
ザワザワ………
集 「いや〜〜。
大繁盛だね〜〜。」
楽 「宣伝の効果てきめんだな。
宮本の作戦は大成功だったな。」
蓮 「……………。
宮本さん。
その………。
ありがとうな。」
るり 「フフフ………。
まだまだこれからよ、
こんなもんじゃないわ。」
蓮 「?」
第1巻 第271話 完