ニセコイ→マジコイ   作:カルマ1515

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第1巻 第272話 センデン

2017年11月3日(金) 11:00

 

佐張大学(さわりだいがく)

 

千棘 「はーい、ケーキ屋のチラシでーす。

一枚どうぞー。」

 

万里花 「チラシですわー。

是非とも来て下さいね。」

 

ピラッ

 

学生A 「お!

このチラシに載ってるケーキ、

美味そうじゃん!」

 

学生B 「美味しそ〜〜。

私も行ってみようかしら〜〜。」

 

ザワザワ………

 

 

楽 「……………。

宮本、まさかチラシまで用意してるとはな。」

 

ピラッ

 

 

るりは、小咲と蓮のケーキ屋のチラシを前もって自分で作っていた。

各ケーキメニューの細かいいいところを写真の下に書いて、

値段やオススメなところまで詳細に書いてあった。

 

 

楽 「でも、

なんでこんなにケーキのいい所まで、

詳しくわかったんだ?」

 

るり 「そんなの簡単よ。

小咲から、各ケーキのレシピと試作品が出来る度(たび)に、

電話で聞いておいたの。

あの子、

自分で作ったケーキの長所を、

電話で私に嬉しそうに話すから。」

 

楽 「なるほどな………。

あっ、でも。

よくこんだけの枚数用意できたよな?」

 

るり 「それも簡単よ。

コピー機で用意しておけばいいもの。」

 

楽 「なんつーか………。

宮本って、

こういうビジネスみたいな話になると、

熱くなるよな。」

 

るり 「……………。

まあ、それだけじゃあなくて、

小咲があんだけ必死になれるものをようやく自分で見つけれたんだからね。

あの子、何事にも真面目にやるでしょ?

だから、恋以外にも必死になれるものを早く見つけられたらと思ってたから。

応援してあげたいのよ。」

 

楽 「なるほどな………。」

 

楽 (宮本って、

普段は集以外には全然感情を表に出さないけど、

心の中じゃあ、

小野寺の事を大切に思ってるんだな。

やっぱり、いいやつだなぁ………。)

 

千棘 「るりちゃーん!

また、小咲ちゃんと弥柳くんのケーキ屋さんに、お客さんが増えたよ〜〜!」

 

タタッ

 

楽 「お!

ホントか千棘?」

 

るり 「どうやら、この作戦も成功のようね………。

次は………。」

 

楽 「まだなんかあんのかよ?」

 

るり 「悪い?」

 

楽 「いや、別に悪くは無いけど………。」

 

るり 「それなら一条くん、

このチラシを、

この地図に記した場所に貼って頂戴(ちょうだい)。」

 

ピラッ

 

 

るりは、

楽に佐張大学(さわりだいがく)の地図の幾つかの場所に、赤い点を書いた地図を渡した。

 

 

楽 「ん?

宮本、なんだこの地図?」

 

るり 「これは私が作った、

佐張大祭(さわりだいさい)でお客さんがよく来る場所を予想した地図よ。」

 

楽 「はぁ?

お客さんがよく来る場所?

お前、そんなのも分かるのか?」

 

るり 「昨年のこの大学の大学祭の各部活動・サークル・ゼミの出し物と売り上げと、

今年の売店やイベントの設置場所から人気になるであろう場所を10数ヶ所、選んだだけよ。

簡単でしょ?」

 

楽 「おお………。」

 

楽 (こいつ、やっぱりスゲーな………。)

 

楽 「じゃあ、俺は貼ってくるは!」

 

タタッ

 

るり 「……………。

さーて、一条君も言った事だし、

最後の宣伝法を使うわよ。」

 

弥柳 「まだ何かあるのかよ?」

 

るり 「……………。

弥柳くん、

あなたたちの星獣(けもの)って、

普通の人にも声くらいは聞こえるの?」

 

弥柳 「え?

そりゃ、あんたらみたいに星の光の素養が少しでもなきゃ、

姿は見えないけど、

声くらいなら一般人の星の光の量でも聞こえる筈だよ。」

 

るり 「そう。

それなら、私が考えた「あの手」が使えるわね。」

 

蒼也 「あの手?

宮本さん、

あんたまさか………。」

 

るり 「その、まさかよ。」

 

 

そして………

 

 

レオン 「えーー、「みやなぎ おのでら ケーキ屋」です。

是非来て下さーい。」

 

タタッ

 

シルフ 「来て下さーい。」

 

レム 「うーん………ムニャムニャ………。

ケーキ屋に来て下さい………。

ムニャムニャ………。」

 

ブウロ 「美味しいケーキ屋です。

是非、来て下さい。」

 

バサッ バサッ

 

 

千棘 「わ〜〜!

小咲ちゃん、弥柳くん、

また、お客さんが増えたわよ!」

 

レム 「これでいいの、千棘?」

 

千棘 「うん。

ありがとう、シルフ!」

 

弥柳 「……………。

まさか、俺たちの契約星獣(けいやくせいじゅう)まで宣伝に使うとはな。」

 

るり 「利用できるものは、

なんでも利用するわ。」

 

キラーン

 

 

るりは、メガネを光らせて言った。

 

 

バオ 「フフフ………。

しかし、今日のお前なんか良かったな。

蓮。」

 

蓮 「わっ、バオ?

お前まで星匣(ほしはこ)まで出て来て、

何だよ?」

 

バオ 「だって俺、

長年お前の契約星獣(けいやくせいじゅう)やってるけど、

お前がこんな風に誰かと協力しあって何かに努力したの、

初めて見たかもしれないぜ、

俺の土星の光も、

お前の友情の感情を感じ取って喜んでるぜ。」

 

蓮 「そ、そうか………?」

 

るり 「……………。

そうね。

今日は中々(なかなか)私自身も楽しかったわ。

将来、あなたと小咲が洋菓子屋を開いて、

私が経営や宣伝を手伝ったら、

いい洋菓子屋さんが出来そうね。」

 

蓮 「なっ!?

俺は別に小野寺さんとは………。」

 

るり 「……………。

冗談よ。」

 

第1巻 第272話 完

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