2017年11月4日(土) 11:00
LAB(ラボ) ファッション学園
A塔(とう) エレベーター内
ウィーン………
楽 「うーん………。」
ハッ
千棘 「あ!
楽、良かった目を覚ました〜〜。」
小咲 「大丈夫?
一条君?」
蒼也 「やれやれ………。」
楽は、
1708号室での千棘の水着直しを見て鼻血(はなじ)を出して気絶していて、
エレベーター内でようやく目覚めた。
楽 「アレ?
俺、どうしてたんだっけ………?」
千棘 「私の水着直しを見て、
興奮して鼻血(はなじ)出して気絶してたのよ………。」
千棘は、
楽から目をそらしながら、
少し照れながら答えた。
楽 「あっ!
そうだ、思い出した………。」
集 「楽ったら、ピュアだな〜〜。
彼女の水着直しを見て鼻血出して気絶するなんて〜〜。」
鶫 「まあ、ムリは無い。
お嬢の水着直しなど、
男女問わず誰もが見とれる美しさだからな。」
フフン
千棘 「まったく………。
とんだエロもやしね。
私の水着直し、そんなに魅力的だった?
楽ったら可愛いわね〜〜♪」
スッ
千棘は、楽の顎(あご)を右手の人差し指と中指で撫でながら楽をからかった。
楽 「おい!
やめろよ………みんなの前でそんなトコ触んじゃねーよ!」
千棘 「あら。
あんたこそ、
キスする時、私に顎クイばっかしてくる癖に。」
楽 「なっ!」
るり 「あら、
一条君、千棘ちゃんにそんな事してたの?」
鶫 「意外にキザだな。
貴様は。」
楽 「うっせーな………。」
楽 「お前の顎を触るのも、
お前の水着直しも、
スッゴく可愛いんだから仕方ないだろ………。」
千棘 「!」
千棘は、少し予想外だった。
千棘 「そっか………。
それならいいのよ。」
楽 「お、おう………。」
鶫 「あっ、お嬢。
着きましたよ。」
エレベーター 「18階でーす。」
ウィーン
エレベーターは18階で止まり、
ドアが開いた。
千棘 「さ、行くわよみんな。」
スタスタ………
エレベーターを降りた楽たちは、
18階も変わらない黒い景色のLAB(ラボ)のA塔(とう)の廊下を歩いた。
千棘 「あっ、着いたわ!
ここよ!」
千棘は、
「1802 スポーツ用服研究会」
という部屋のドアの前で止まった。
楽 「スポーツ用服研究会?」
千棘 「まあまあ、見てよみんな。
じゃじゃーん!」
ガチャ
千棘は、1802号室のドアを開けた。
楽 「おお………。」
集 「これは………。」
その部屋には、
体操服やジャージから、
テニスのスコート、狭義水泳用の水着、バスケやバレーのユニフォームまで、
ありとあらゆる運動用の服が揃っていた。
そして壁には、野球やバレーなど、
様々なスポーツの絵が描かれていた。
千棘 「ここは、
体操服やジャージ、
色んなスポーツのユニフォームをデザインするのが好きな子達の研究会なの。
中学や高校に、体操服やジャージを売ったりもしてるのよ。」
集 「学生が学校の体操服を作ってるの?
そりゃすごい!」
千棘 「さあ、
この部屋のも学祭期間中は一般の人にも貸し出し自由だから、
小咲ちゃん、つぐみ、万里花、るりちゃん、
好きなのを選んで!」
女子一同 「はーい。」
千棘 「男子のあんたたちは、
外で待ってなさい。
のぞいたら承知しないからね!」
楽 「へーい。」
蒼也 「了解です。
お嬢。」
スタスタ………
楽 「………なあ、
考えてみたらスポーツ用の服なんて、
試着するようなものか?
あいつらも、千棘はともかく、
あんまり運動に興味ねーやつばっかじゃねーか。」
集 「分かってないなぁ楽は………。
女子の体操服姿と言えば、
汗を流しながら運動してる姿、
食い込む服、
魅力だらけじゃ無いか!」
楽 「お前はホントに、
下心(したごころ)だらけだな………。」
蒼也 「舞子君、
君も楽を見習って、もう少し一途になったらどうだ?」
蒼也 (玲香が俺にそんな事されたら、
怒るだろうからな………。)
集 「やだなぁ〜〜、
双神くんまで。
楽こそ、さっき桐崎さんの水着姿と水着直しに、
見とれてた癖に♪」
楽 「なっ!
お前まだそれを………。」
小咲 「みんな、お待たせしました………。」
集 「お!」
今回の着替えで、
最初に出てきたのは珍しく小咲だった。
小咲は、
白一色のテニスのユニフォームで、
テニスラケットも持って、
下はスカートになっている、
いわゆる、「スコート」、
というやつだ。
小咲 「ど、どうかなみんな………?
テニスラケットも、雰囲気出ると思って借りてきたんだけど………。」
集 「スッゲー似合ってるよ小野寺!」
楽 「ああ、
マジでいいぜ………。」
楽 (小野寺がこの姿で、
下手なりにテニスを上手くなろうと頑張って汗をかきながら顔を赤くして頑張って練習してる姿………。
考えただけで可愛らしいぜ………。)
弥柳 カアァァァ………
小咲 「そ、そっか。
良かった………。
アレ?弥柳くんどうしたの?
顔が赤いよ?」
蓮 「な、なんでもねーよ!」
小咲 「?そう………?」
万里花 「楽様、みなさん、
お待たせしましたわ〜〜!」
集 「おっ、
次は万里花ちゃんかぁ〜〜。」
2番目に出て来た万里花は、
真っ黒なバスケのユニフォームだった。
万里花のスタイルのいい胸や腰のラインが、
強調されていた。
集 「おお〜〜。
万里花ちゃんもかっわいい〜〜!」
万里花 「エッヘン!
激しい動きをするバスケは、
努力家な私(わたくし)にピッタリですわ!」
楽 「まあ、そうかもな………。」
万里花 「どうですか?
楽様?」
楽 「まあ、似合ってるんじゃねーか?」
万里花 「!そうですか?
嬉しいですわ!」
鶫 「ちょ、嫌ですよお嬢。
こんなの恥ずかし過ぎます〜〜。」
千棘 「何言ってんの!
あんたはスタイルがいいんだから、
絶対似合うわよ!」
ギャーギャー………
更衣室のカーテンの中で、
千棘と鶫が何やら騒いでいた。
万里花 「む?
なんだか更衣室の方が騒がしいですわね。」
集 「何をしてるのかな?
桐崎さんと誠士郎ちゃんは。」
楽 「あー………。
大体わかる。
多分また、千棘が鶫に………。」
千棘 「ほら!
恥ずかしがってないで、
みんなにも見せてあげる!」
バッ
鶫 「あっ!」
千棘は、鶫をカーテンの外に押し出した。
集 「おおーー!
これは………。」
カーテンから出て来た鶫は、
上は一般的な体操服に、
下は黒一色のブルマ姿だった。
鶫 「うう………。
今回のも恥ずかし過ぎます………。」
集 「こりゃまた刺激的〜〜。
今時(いまどき)ブルマなんて、
久々に見たよ!」
楽 「今回は、
随分と思い切ったの着せられたな鶫………。」
千棘 「まあ、失礼しちゃうわね!
まるで私が、
つぐみに無理やり着せてるみたいじゃない………。」
楽 「ほぼその通りだろ………。
って、え?」
集 「お?」
最後に出て来た千棘は、上は鶫と同じ白い体操服に、下は青いジャージと、
凡矢理高校時代と似た体操服姿だった。
楽 「な、なんか意外だな………。
お前は女子の中では、
1番運動が好きだから、
もっとひねったのを着てくるのかと………。」
千棘 「だって私、
運動は好きだけど、
別に凡矢理では運動部に入ってたわけじゃないし、
これが凡高時代を思い出して、
1番着てみたかったのよ。
それに………。」
楽 「それに?」
千棘 「なんかコレを着ると、
あんたと凡高で二人三脚(ににんさんきゃく)を一緒にやった時の事とか思い出すしね。」
楽 「!
そうか………。」
楽 (そういえば、
千棘の体操服姿、
本物の恋人同士になってからは初めて見たけど、
なんかいいな〜〜。
胸やお尻が、
体操服で強調されて………。
やっぱこいつ、スタイルいいな………。)
千棘 「でもこの体操服、
さっきの水着とは逆に、
私にはちょっと大き過ぎるのよね。
ズボンも下がって来ちゃって………。」
グイッ
千棘は下がっていた下のジャージを、
上にあげて直した。
楽 「!」
カアァァァ………
千棘 「ちょっと、楽!
あんた何顔赤くしてんのよ?
また、さっきみたいに鼻血(はなじ)出して気絶するんじゃないでしょーね?」
楽 「なっ?
しねーよ!」
第1巻 第282話 完