ニセコイ→マジコイ   作:カルマ1515

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第1巻 第309話 イチバン

2017年11月6日(月) 18:00

 

凡矢理大学

 

第1体育館、バドミントン部の練習場

 

LRT(ラブ リアル テスト)会場

 

 

第4関門から第5関門への通路

 

 

スタスタ………

 

 

千棘 「ねー、楽。

最後の関門は一体なんなの?」

 

楽 「ああ、それはな………。

まあ、着いてからのお楽しみだ。」

 

千棘 「えーー?

何でよ?楽のイジワル〜〜。」

 

楽 (恋人同士の、

1番大事な思い出を話すなんて、

恥ずかしくてとても言えねーよ………。)

 

千棘 「あっ、着いたわよ。」

 

ピタッ

 

 

楽と千棘は、

最後の第5関門の扉に着いた。

 

 

ガチャ

 

 

千棘は、

扉を開けた。

 

 

男子バドミントン部員 「いらっしゃーい!

ここが、最後の関門でーす。」

 

 

その最後の第5関門の部屋には、

第2関門の部屋と同じ様に、

机が2つと、

その机の前に座った2人のバドミントン部員、

そして楽と千棘が入って来た入り口側にも、

椅子(イス)が2つ並んでいた。

 

 

千棘 「ここでは、

何をすればいいんですか?」

 

女子バドミントン部マネージャー 「簡単です。

私たち2人が、

お2人に質問をしまーす。」

 

千棘 「質問?

第2関門と同じじゃない。」

 

女子バドミントン部マネージャー 「はい。

でもこの関門では、

第2関門と違って、

質問は1つだけです。」

 

千棘 「1つだけ?」

 

女子バドミントン部マネージャー 「はい。

お2人には、

恋人同士で、今までで1番大事な思い出を、

男の方は彼に、女の方は私に話して貰います。」

 

千棘 「えっ?

1番大事な思い出?

楽との?」

 

カアァァァ………

 

 

千棘は、顔を赤くした。

 

 

楽 (千棘、顔が真っ赤だ………。

そりゃそうだよな。

お前、意外と恥ずかしがり屋だからな。)

 

 

男子バドミントン部員 「それでは、

まずは一条君から。」

 

楽 「あーはい。

俺の千棘との1番大事な思い出は、

お互いに告白し合った時の事で………。」

 

 

楽は、

天駆高原(てんくこうげん)での千棘との告白の一部始終(いちぶしじゅう)を、

男子バドミントン部員に話した。

 

 

楽 「えーー。

それで、俺たちは付き合う事になったんです。」

 

男子バドミントン部員 「なるほど………。

初恋の女の子との恋を諦めてまで、

桐崎さんを選んで迎えに行ったわけですね。

とてもいい話ですね。

感動しました。」

 

楽 「ありがとうございます。

まあ、あの頃の俺はヘタレで、

大事な初恋の女の子に、

ハッキリと断れもしなかったんですが………。

今は、少しはマシになったつもりです。」

 

男子バドミントン部員 「そうですか………。」

 

女子バドミントン部マネージャー 「それで、桐崎さんの方は?」

 

千棘 「私も………。

彼とお互いに告白し合ったのが、

楽との1番大事な思い出です。」

 

女子バドミントン部マネージャー 「え?

桐崎さんもですか?」

 

楽 (!

千棘、お前もあの日を1番大事に考えててくれたのか………。)

 

千棘 「彼は、

楽が小咲ちゃんが好きだと分かった途端にアメリカに逃げ出した弱虫だった私を、

探して来てくれて、

小咲ちゃんより私を選んでくれました。

私なんて、

告白も後ろを向いてしか出来ずに、

泣いて楽に甘えながらしか出来なかったのに………。」

 

楽 「ち、千棘………。

別にお前はそんなに弱くわ………。」

 

千棘 「でも、

私はあの日があって良かったと思ってるんです。」

 

楽 「え?」

 

千棘 「あの日があったから、

私はファッションデザイナーの勉強に行き、

スミレさんという師匠の元で、

少しずつファッションの勉強や女の子らしくなる事を頑張れた………。

そして、

日本に戻って来て楽と一緒に暮らし始めてからも、

少しずつこんな私なりに頑張れてる………。

だから、

あの日は私にとって、

今の私の始まりで、

1番大事な思い出です。」

 

楽 「ち、千棘………。」

 

 

楽は、

感動した。

 

 

女子バドミントン部マネージャー 「素晴らしい!

いい話が聞けました。

文句無しの満点です。」

 

男子バドミントン部員 「俺も。

いやー、2人の話を聞いてたら、

俺たちもそんな恋愛がしてみたいと思いました。」

 

千棘 「やったね、楽!」

 

楽 「おう!」

 

パンッ

 

 

楽と千棘は、

ハイタッチしてお互いの喜びを讃えあった。

 

第1巻 第309話 完

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