2017年11月7日(火) 11:30
凡矢理大学
30号館前
楽 「何だ、あの星獣の姿?」
蒼也 「成獣進化(せいじゅうしんか)か、
まさか、あいつがそこまで出来る星神だったとはな。」
楽 「成獣進化(せいじゅうしんか)?
蒼也、何だよそれ?」
蒼也 「成獣進化(せいじゅうしんか)とは、
星獣の進化だ。」
楽 「進化?星獣の?」
蒼也 「ああ。
楽、
お前のレオンやお嬢のシルフ、
誠士郎のメガオンたち、契約星神(けいやくほしがみ)が覚醒したばかりの星獣は、
実はまだ、幼獣体(ようじゅうたい)なんだ。」
楽 「幼獣体(ようじゅうたい)?」
蒼也 「普通の動物で言うところの、
鳥の雛(ひな)みたいなものだ。」
楽 「え?
レオンはまだ、雛(ひな)だったのかよ?」
蒼也 「ああ、
そして大体の契約星獣(けいやくせいじゅう)や野生の星獣は、
他の星獣との戦いを繰り返して、
何度か格上げ(ランクアップ)して、
何年か経つと、
一人前の星獣(せいじゅう)、
成獣体(せいじゅうたい)に進化出来るようになる。
成獣体(せいじゅうたい)の星獣は、
大きさも大体人間よりも大きくなり、
星の光の強さも輝きも、
幼獣体(ようじゅうたい)の時の数倍にまで上がる。」
楽 「そうなのか?
俺、お前からそんな事初めて聞いたぞ?」
蒼也 「お前はまだ、
星神に覚醒してから半年だから早過ぎると思ったんだ。
それより、ここは一旦引くぞ!」
楽 「え?」
蒼也 「さっきはあんな事を言ったが、
トレスが成獣進化(せいじゅうしんか)まで使えたとは、予想外だ!
今のお前と、負傷した俺だけでは勝てない!」
楽 「そんなの、
やってみなきゃ分かんないぜ!
お前から借りた力もあるしな。」
スッ
蒼也 「待て、楽………。」
カシャンッ
楽の星匣 「終の札(ツイノフダ)」
ギュルルルル………
終の札(ツイノフダ)を星匣に刺した楽は、
レオンと合体して回転し出した、
星の光は紫色で、
いつもの火車車(かしゃぐるま)だけでは無く、
回転しながら紫色の霧も出しながら進んでいた。
楽 (おっ?
蒼也のブウロと太陽融合(たいようゆうごう)すると、
霧を出して撹乱しながら進むのか。
よし、これならあいつにも………。)
スッ
カシャンッ
トレスの星匣 「盾の札(タテノフダ)」
ヒュンッ
トレスの前方に、
蝶々(ちょうちょう)の形をした青く光る盾が現れた。
楽 (?
さっきと同じ盾か?
でも、今度のは光が茶色じゃ無くて青色になってる………。)
ドンッ
ジュウゥゥ………
楽 「え?」
トレスの盾の札(タテノフダ)に当たった楽とレオンは、
まとっていた太陽の光が鈍くなり、
たちまち終の札(ツイノフダ)を解除されてしまった。
楽 「何だぁ?
また、星の光を吸収されたのか?」
レオン 「うう………。
それだけにしては変だよ、楽。
まるで、
あいつの星の光に当たった瞬間、
ボクの星の光が動きを止められたような………。」
トレス 「それが、
僕と成獣体(せいじゅうたい)のレインの「クアトロオーラ」の特性だよ。」
楽 「クアトロオーラ?」
蒼也 「クアトロオーラとは、
成獣体(せいじゅうたい)以上の星獣の星の光の事だ。」
楽 「あっ、蒼也。
成獣体の星の光って?」
蒼也 「星獣が成獣体に進化すると、
星の光がそれまでの各属性ごとの特性だけでは無く、
個体の星獣ごとに特有の特性が発現するんだ。」
トレス 「その通り、
そして僕とレインのクアトロオーラの特性は、「麻酔」。」
楽 「麻酔?」
トレス 「他の星獣の星の光を文字通り、
「麻酔」にかけるんだ。
当然、僕のクアトロオーラに触れた星の光は、麻酔にかかったように動きが鈍くなる。」
楽 「そんな事が………。」
トレス 「だから、
君は僕には勝てないよ。」
スッ
楽 「え?」
トレスは、
一瞬にして楽に接近して来た。
トレス 「レインが成獣体(せいじゅうたい)に進化すると、
僕自身の膂力も数倍になる。」
蒼也 「楽、避けろ!」
トレス 「もう遅いよ。」
ヒュンッ
ザンッ
楽 「え?」
トレスは、
楽を剣の札(ツルギノフダ)のひとたちで斬った。
蒼也 「楽!」
楽の傷は深く、
右肩から左腰にかけて大きな傷が出来て、
血もたくさん出た。
楽 (え?
マジかよ………。
こんなに血が出てる。
スゲーあったかい………。
俺、負けた………?)
トレス 「フフ………。
これで残りは、君だけだね。」
蒼也 「……………。」
第1巻 第323話 完