ニセコイ→マジコイ   作:カルマ1515

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第1巻 第342話 キッチン

2017年11月12日(日) 10:00

 

凡矢理大学裏山、正式名称:凡矢理山(ぼんやりやま)

 

頂上付近、ハチノス

 

 

千棘 「よーし。

次はいよいよ、キッチンの準備に行くわよ!」

 

 

千棘が描いた看板を屋根の上に設置した楽たちは、

次はいよいよ、ハチノスの中の部屋の準備に入ろうとしていた。

 

 

ガチャ

 

千棘 「えーっと………。

確かパパから貰った地図によると、右の1番前の部屋よね、キッチンは。」

 

スタスタ………

 

ガチャ

 

 

千棘は、ハチノスの玄関から入ってすぐの1番広い部屋の扉の先にある廊下の、

右側の一番手前の扉を開いた。

 

 

千棘 「あら〜〜………。」

 

楽 「うわ〜〜。

ゴチャゴチャだな………。」

 

 

キッチンになっているその部屋は、

昨日の掃除でほこりは落とせたとはいえ、

ダンボール箱が何箱も積んであり散らかり、

冷蔵庫も何年も変えてないのか、大分古くなっていた。

 

 

鶫 「これは………片付け甲斐がありますね。」

 

蒼也 「こりゃ、まずはいらないものを部屋の外に出さないとダメだな。」

 

千棘 「よーし………頑張るわよ、みんな!」

 

 

そして、キッチンの片付け・掃除は始まり………。

 

 

鶫 「では、この古い冷蔵庫は私が庭に出しておきます。」

 

グイッ

 

 

鶫は、怪力で冷蔵庫を持ち上げて運んだ。

 

 

千棘 「頼んだわよ、つぐみ!

楽、ここのダンボール箱も外に出していい?」

 

楽 「ああ。

お前の親父さんが、新しいフライパンとかの調理器具も用意してくれたからな、

その中の古いのはもういらないはずだ。」

 

千棘 「分かったわーー。

じゃあ、このダンボール箱は私が外に運んでおくわね!」

 

ガチャガチャ

 

 

そして、まずは古いいらない物の整理が終わり………。

 

 

千棘 「さーて、

いらない物は大体片付いたから、次は新しいお料理の道具を中に入れるわよ!」

 

鶫 「そうだと思って、外から運んで来ました。」

 

ガコッ

 

 

鶫は、

外に古い冷蔵庫を出しに行ったついでに、

アーデルトが用意してくれた新しい冷蔵庫も外から運んで来た。

 

 

千棘 「わーー、ありがとうつぐみ!」

 

楽 「お前、流石だな………。

こんな大きい冷蔵庫を、星体技(せいたいぎ)も使わずに1人で軽々と………。」

 

鶫 「このくらい、簡単だ。」

 

 

鶫が運んで来たその新しい冷蔵庫は、

銀色で大型、外見も良かった。

 

 

蒼也 「お嬢、フライパンとボウルは、

この下の用具入れに入れておきますね。」

 

ガチャ

 

 

千棘 「あ、うん!」

 

 

蒼也が用具入れに入れたフライパンは持ち手が赤色で、どこか可愛らしいイメージだった。

 

 

楽 「中々、いい道具が揃ってんじゃねーか。」

 

蒼也 「ああ。そう言えばお嬢、

こんなのもありますよ。」

 

スッ

 

 

蒼也は、

千棘に茶色いクマのフライパン持ちを差し出した。

 

 

千棘 「わーー!

これ、かっわいいーー!」

 

蒼也 「ボスが、これはお嬢が喜びそうだと用意してくれました。」

 

千棘 「え?パパが?

パパったら、やっぱり優しいな〜〜。」

 

 

そして………

 

 

千棘 「かんせーい!

私たちのキッチン!」

 

 

ハチノスの101号室のその部屋は、

銀色の冷蔵庫に3〜4本の包丁、

その他幾つもの調理器具があるキッチンになった。

 

 

楽 「なかなか、いいキッチンになったな。」

 

千棘 「ふふふ………楽、

ここに皆んなで集まる時、

あんたやつぐみや蒼也君に、

私がとびきり美味しい料理をこのキッチンで作ってあげるからね。

待ってなさい!」

 

楽 「楽しみに待ってるぜ!」

 

第1巻 第342話 完


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