2017年11月13日(月) 15:00
スペクトル凡矢理 705号室
楽と千棘の部屋
千棘 「はーい、ペイちゃんエサよーー。」
スッ
ペイル 「グエ。」
パクッ
モグモグ………
千棘は、飼いオウムのペイルにエサをやっていた。
楽 「千棘ーー。
準備も出来たし、そろそろハチノスに行くぞーー。」
千棘 「あ、はーい。」
スッ
千棘 「それじゃあペイちゃん、私たちまた行ってくるわね。
いい子にしてるのよ?」
ペイル 「グエ。」
千棘は、バッグを手に取って肩に掛けて外出の準備をして、
楽の待つ玄関に行った。
楽と千棘は、その日は凡矢理大学とLAB(ラボ)の講義が午前中で終わったので、午後から自分たちの星神のアジト、「ハチノス」に集合する約束を蒼也としていた。
スタスタ………
千棘 「……………。
ねー楽、手を繋いで行こうよ。」
楽 「ああ、いいぜ。」
ガジッ
楽と千棘は手を繋いだ。
スタスタ………
そして、凡矢理山のふもとに着き………。
楽 「まあ、こっからが大変だよな………。」
千棘 「うん。蒼也君は、「来るたびに山を登る道順が分かって、来やすくなる。」って言ってたけど、やっぱりハチノスに行くたびに山を登るのは大変だよね………。」
楽 「まあ、そうだよな………。」
アハハ………
そして、楽と千棘は、凡矢理山を登り始めて………。
スタスタ………
千棘 (くぅ〜〜………。
でも、楽と手を繋ぎながら、山登りかぁ………。
それは全然、悪く無いわね………。)
そして、ハチノスの建っている凡矢理山の頂上付近に到着。
ガチャ
楽 「蒼也ーー。
いるのか?言われた通り、来たぜー。」
楽は、「ハチノス」の玄関のドアを開けた。
蒼也 「………ん?
楽の声、来たのか………。」
スタスタ………
蒼也は、楽に呼ばれたのを聞いて、奥の部屋から廊下を歩いて、玄関を入ってすぐのリビングに出て来た。
蒼也 「お待ちしていました、お嬢。
そして楽。」
楽 「蒼也、来るの早いな。」
蒼也 「ああ、奥の部屋で準備をしていたからな。」
楽 「準備?」
蒼也 「ああ。
楽、これからパピヨンコクーンとの戦いが本格化するのと、お前が成獣進化(せいじゅうしんか)を習得する為に、
お前の星神としての訓練を本格化すると言っていただろう?」
楽 「ああ、確かにそんな事言ってたなぁ………。」
千棘 「私も、
これからは楽と一緒にその訓練を受けるわよ。
楽と一緒に頑張って、強くなって行きたいもの!」
蒼也 「ああ、そうでしたね………。
楽、お嬢。君達が訓練をする部屋を、この「ハチノス」の空き部屋の1つに作っていたんだよ。」
楽・千棘 「え?」
ハチノス1階、102号室、
「訓練室(くんれんしつ)」
楽 「おお………。
よく、たった1日でここまでの部屋を作れたな………。」
昨日まではただの空き部屋の1つだったその部屋、ハチノスの102号室は、
射撃の的(マト)、格闘場、様々な種類の武器など、立派な「訓練室(くんれんしつ)」に仕上がっていた。
蒼也 「今日、お前らが来るまでに、ビーハイブの人を何人か呼んで手伝って貰って、
作っておいたんだ。」
楽 「なるほど………。
俺、これからはビーハイブのアジトの千棘の家だけじゃなくて、ここでも戦いの訓練を蒼也から受けるのか………。」
千棘 「もちろん、これからは私も楽と一緒に蒼也君から戦いを教わるわよ!」
蒼也 「お嬢、本当によろしいのですか?
お嬢は俺たちビーハイブのご令嬢なのです。
星神やマフィア界の仕事は、危険が常に付きまといます。
怪我(ケガ)をするのは日常茶飯事(にちじょうさはんじ)、
下手をしたら、命の危険すらも………。」
千棘 「蒼也君、私を甘やかさないでよ!
つぐみやクロードは、今までそうやってわたしを甘やかしてばかりいたけど、
私はもう、高校の時とは違って楽に守られてばかりの弱い女の子でいたくないの!
私も、楽と一緒に楽やみんなを守れるように強くなりたいの!」
千棘は、力強い瞳と表情で蒼也に今の自分の覚悟を語った。
楽 「千棘、お前………。」
ジーン………
楽は、千棘の精神的な成長に感動した。
蒼也 「……………分かりました。
そこまでの気持ちがお嬢にあるなら、俺ももはや止めません。
これからは、楽と一緒にお嬢にも星神の力を教えさせて頂きます。」
千棘 「うん!よろしくね、蒼也君!」
第1巻 第348話 完