ニセコイ→マジコイ   作:カルマ1515

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第1巻 第349話 ケイソク

2017年11月13日(月) 16:00

 

凡矢理大学裏山、正式名称:凡矢理山(ぼんやりやま)

 

頂上付近、ハチノス

 

1階、102号室、訓練室(くんれんしつ)

 

 

蒼也 「それではお嬢、まずはお嬢から訓練をやってみますか?」

 

千棘 「え?私から?」

 

蒼也 「はい。

お嬢は随分とやる気があるみたいですし、

楽の基礎体力、射撃の腕などのデータは、

今までの半年間の楽との訓練で大体取れていますが、

お嬢は俺や誠士郎と違って今まで戦闘の鍛錬はしてこられませんでしたので、

お嬢のデータも取りたいのです。」

 

千棘 「なるほどね………。

よーし、やるわよ!」

 

蒼也 「はい。

まずはお嬢の基礎体力測定からやってみましょう。」

 

スタスタ………

 

楽 (千棘の基礎体力かぁ………。

少し、興味があるな。)

 

 

ガチャ

 

蒼也 「よし、これで準備はいいな。」

 

 

蒼也は格闘場に、

パンチ力計の様なものを設置した。

 

 

千棘 「蒼也君、それってパンチ力計?」

 

蒼也 「はい。

それもビーハイブ特注の頑丈なものです。

これなら、お嬢の力でも決して壊れたりはしないでしょう。」

 

千棘 「なるほどね………。

よーし、ゲームセンターのパンチングマシーンは私がやるといっつも壊れちゃうから、

一度測ってみたかったのよ、丁度いいわ!」

 

ザッ

 

 

千棘は拳を構えた。

 

 

蒼也 「あ、でもお嬢、

星体技(せいたいぎ)は使わないで下さいね。

星体技(せいたいぎ)抜きのお嬢の筋力を見たいので。」

 

千棘 「分かったわ!」

 

ピッ

 

ウィーン………

 

 

蒼也は、パンチ力計のスイッチを入れた。

 

 

蒼也 「準備OKです、お嬢。」

 

千棘 「よーし………行くわよ!」

 

スッ

 

 

千棘 「どおりゃぁ〜〜!」

 

バガァンッ

 

 

千棘は、

パンチ力計を思いっきり殴った。

 

 

ビイィィィンッ

 

 

蒼也 「!?鋼鉄製のパンチ力計が揺れている………?」

 

楽 「流石だな………。」

 

千棘 「ふーー………。

それで、結果は?」

 

蒼也 「えーっと………。」

 

バーン

 

 

パンチ力計には、「257kg(キログラム)」、

と出ていた。

 

 

楽 「に、257kg(キログラム)!?

この前の俺の記録の55kg(キログラム)の4倍以上………。」

 

蒼也 「流石です、お嬢………。」

 

千棘 「やっぱり私のパンチ力って、凄いんだ………。」

 

 

その後も………

 

 

ハチノスの外の庭

 

 

ピッ

 

千棘 「ほっ!」

 

 

千棘は、たやすく50m(メートル)を走り切ってしまった。

 

 

蒼也 「50m(メートル)走、5秒78………。」

 

千棘 「へーー。

そのタイムって、速いの?遅いの?」

 

蒼也 「星体技(せいたいぎ)無しで、

50m走で5秒台を出す女子など、見た事ありません………。」

 

楽 「まあ、千棘だしそのくらい出すだろ………。」

 

 

再び、102号室の訓練室

 

 

千棘 「ほっと!」

 

ピョーン

 

 

蒼也 「立ち幅跳び、2m92cm………。」

 

楽 「マジかよ?助走無しで、何でそんなに飛べんだ?」

 

千棘 「普通に腕を振って飛んだだけだけど?」

 

蒼也 「……………。

素晴らしい基礎体力です、お嬢。

これなら、楽や誠士郎の様に訓練を積めば、更に素晴らしく伸びますよ。」

 

千棘 「そ、そうかな………。」

 

エヘヘ………。

 

 

千棘は、少し照れながら答えた。

 

 

楽 「ったく………。

ここまで才能に違いがあると、

正直凹むぜ………。」

 

千棘 「……………。

でも楽、私はもう、才能ばっかに溺れたりはしないわよ。」

 

楽 「え?」

 

千棘 「私、高校の時までは、

パパやママから受け継いだ才能だけで、

勉強も運動も大体は出来た………。

でも、あんたと本当の恋人になったあの日から、

ファッションデザイナーを志して、

スミレさんの厳しい研修にも耐えて、

夢の為に頑張る大事さと楽しさが分かったの。

星神の力だって、あんたや蒼也君やつぐみと一緒に、みんなを守って行く大事な道なんだから、

昔みたいに才能だけに溺れたりしないわ!

たくさん頑張る!」

 

楽 「千棘、お前………。」

 

ジーン………

 

 

楽は、千棘の精神的な成長に大いに感動した。

 

 

蒼也 「ご立派です、お嬢。

次は楽、お前の番だ。」

 

楽 「おお、次は俺か………。」

 

蒼也 「まずは射撃からだが………。

その前に、まずはこれを渡しておく。」

 

スッ

 

楽 「え?」

 

第1巻 第349話 完

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