ニセコイ→マジコイ   作:カルマ1515

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第1巻 第353話 クワガタ

2017年11月15日(水) 19:00

 

メイツ凡矢理、すぐ近くの庭園

 

 

楽 「さーて………。

今晩、犯人の野生の星獣は現れるかな………。」

 

ザザッ

 

 

楽達は、万里花の庭園の花の影から、

野生の星獣を待ち伏せしていた。

 

 

蒼也 「楽、お嬢、誠士郎、

全員、星匣に消の札(ショウノフダ)を刺しましたか?」

 

楽 「ああ、バッチリだぜ!」

 

千棘 「私もよ。」

 

鶫 「無論だ。」

 

蒼也 「よし。

野生の星獣程度なら、消の札(ショウノフダ)で星の光の気配に気付かれずに済むだろう。」

 

楽 「よーし………。

ところで千棘、この花のハリボテはなんだ?」

 

 

楽と千棘は、

母のハリボテを両手に持っていた。

 

 

千棘 「何って………。

隠れて見張るんなら、星の光を消すだけじゃ無くて、見た目もカモフラージュしなきゃ!」

 

楽 「こんなの、バレバレだろ!」

 

蒼也 「2人とも、ふざけ合いはその辺にして、

そろそろ見張りを真面目にやりましょう。」

 

楽 「ん?あ、ああ………。

そうだな………。」

 

千棘 「私も………。

ゴメン、蒼也君………。」

 

蒼也 「………さて、橘さんの話では、

花を切られるのは、大体この辺の左端の花らしいが………。

ん?」

 

ガサッ

 

 

楽達が見張っていた花壇の中で、

何か、小さい物が動いた。

 

 

蒼也 「……………。

楽、お嬢、誠士郎、今の見えましたか?」

 

楽 「ああ、見えたぜ。」

 

千棘 「私も………一瞬だけど、見えたは。」

 

鶫 「何なのだ?アレは?」

 

 

ガサッ

 

ガサッ

 

ブーン

 

 

楽 「わわっ!?」

 

 

先程楽たちが聞いた音が、

花壇のあちこちにし出した。

しかし、楽たちがその音と一緒に見た姿は、

微かにしか見えない。

 

 

千棘 「な、なんなのアレ?」

 

鶫 「一瞬だが………緑色の光が見えた。

木星属性の星獣か?」

 

 

ズバァッ

 

 

楽 「あっ!」

 

 

楽達が音と姿の正体を考えてる内に、

花壇の花が一本切られた。

 

 

楽 「ど、どうすんだよ?

このままじゃあ、橘の大事な花がまたどんどん切られちまう!」

 

千棘 「でも、姿を見る事すら出来ないし………。」

 

蒼也 「……………。

なら、俺たちの出番だな。」

 

スッ

 

 

蒼也は、ポケットから星匣を取り出した。

 

 

蒼也 「海王霧梟(かいおうむきょう) ブウロ」

 

ヒュンッ

 

 

バサッ バサッ

 

 

蒼也は、ブウロを召喚した。

 

 

ブウロ 「私を呼びましたか?蒼也。」

 

蒼也 「ああ、頼むぞブウロ。」

 

スッ

 

カシャンッ

 

 

蒼也の星匣 「獣の札(ケモノノフダ)」

 

ブウロ 「はい。了解しました。」

 

 

ピカーーッ

 

 

ブウロは、両目に海王星の光を集めて、

紫色に光らせた。

 

 

楽 「そ、蒼也………。

ブウロは何をしてるんだ?」

 

蒼也 「海王星の光を目に集めて視力を強化してるんだよ。

ブウロはもともと、闇夜が狩場の梟(ふくろう)の星獣、

更に自身の霧の中でも視界を失わないブウロは、抜群に視力がいい。」

 

楽 「そんな事も出来たのか………。」

 

ブウロ 「……………。

見えました、そこですね。」

 

バサッ

 

 

ブウロ 「ホーー!」

 

ガッ

 

 

ブウロは自分の目で捉えた音の正体に、爪で攻撃した。

 

 

? 「キィーーッ!」

 

楽 「あっ!」

 

 

音の正体は、姿を現した。

 

 

? 「キイィィ………。」

 

 

それは、緑色の木星の光をまとったクワガタの姿をした星獣だった。

 

 

楽 「あっ!やっぱり星獣だ。」

 

蒼也 「なるほど………。

「木星クワガタ」か。」

 

楽 「木星クワガタ?」

 

蒼也 「ああ。

小型で余り力は強くない代わりに、

とても素早い星獣だ。

「快楽」の感情が集まりやすい、花をよく狙う。」

 

楽 (こいつが、橘の花を………。)

 

第1巻 第353話 完

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