2017年11月16日(木) 15:00
ハチノス
右助 「万里花お嬢様、お嬢様に言われた売り出しても構わないお花を、万里花お嬢様の庭園より全て運んで来ました!」
ドサッ
万里花 「ご苦労様右助、それと他の皆さん。
後は私(わたくし)たちでお花屋さんの準備をしておきますから、
これでもうよろしいですわよ。」
右助 「はっ!頑張って下さい、万里花お嬢様!」
ピッ
右助とその部下の警官たちは、万里花に敬礼した。
プーープーー………
右助たちは、パトカーで凡矢理山を降りて行った。
楽 「あの人、ホントお前に尽くしてくれるよな。」
「ハチノス」で花屋をやる事に決まったので、
万里花は、右助とその部下数人の警官に頼んで、自分の庭園から同じ種類の花が二本以上ある花をパトカーで運んで貰っていた。
千棘 「しっかし万里花、
改めて見ると、あんた沢山のお花を育てたわねぇ………。」
ドサッ
万里花の庭園から運ばれて来た花たちは、
バラ、チューリップ、アジサイ、菊、マリーゴールド、コスモスなど、
様々な種類の花があった。
万里花 「さあ皆さん、
右助たちがお花と一緒に運んで来てくれた植木鉢に、お花を生けますわよ!」
楽・千棘・鶫・蒼也 「おーー!」
そして、花を植木鉢に生ける作業は始まり………。
サクッ サクッ
万里花 「植木鉢に生けたお花は、
お庭の木の机の上に並べて下さい。」
千棘 「はいはーい。」
サクッ サクッ
千棘は、バラの花を1本ずつ植木鉢に刺して行った。
チクッ
千棘 「いったーい!」
千棘はバラの棘(トゲ)で、指から少し血が出てしまった。
千棘 「いたた………。」
楽 「大丈夫か?千棘。」
千棘 「うん、大丈夫。
ちょっと指先から血が出ちゃっただけ………。」
楽 「見してみろよ。」
千棘 「いいわよこんなかすり傷。
ほっとけば治るし………。」
スッ
千棘 「あっ。」
楽は、ケガをした千棘の右手を掴んで絆創膏の準備をした。
楽 「いいから手当てさせろ。
俺の大事な女を、ケガさせたままにしておきたくねーんだ。
だから………手当てさせてくれ………。」
千棘 「うん………分かったわよ………。」
キュンッ………
それから、次は植木鉢に刺した花に水をやる作業になり………
千棘 「フンフーン♪」
ジョーー………
千棘は、楽に傷を手当てしてくれた事もあって、上機嫌で花に水をやっていた。
楽 「おい千棘、それじゃ水やり過ぎだ!」
千棘 「え?そーお?」
楽 「凡高の飼育係の時も言っただろ?
水やり過ぎると、根崩れしちまうんだって………。」
スッ
楽は、千棘の手を掴んで上手い水のやり方を教えようとした。
ムニッ
千棘 「ひゃっ!」
楽 「あっ!」
千棘の手を掴んだ拍子に、千棘の胸が楽の肩の近くの腕に当たってしまった。
楽 「わ、わりぃ、千棘!」
千棘 「べ、別にいいわよ!
あんたにあなら、このくらい平気よ………。」
楽 「そ、そうか………。」
ドキドキ………
ドキドキ………
そして………
万里花 「出来ましたわーー!
お花の設置、完了ですわーー!」
「ハチノス」の庭には、
万里花の庭園から運ばれて来たバラ、チューリップ、アジサイ、睡蓮(スイレン)、菊(きく)、その他にも多くの種類の花たちが木の机の上に、植木鉢に植えられて並んだ。
千棘 「楽ーー、万里花ーー!
看板に、「花屋ハチノス」って、書いて来たわよーー!」
楽 「おお、お疲れ千棘。」
万里花 「ありがとうございますわ、桐崎さん。」
千棘 「まあ、ここのお花が売れなかったら、私たちも困るしね………。」
千棘は、万里花の例の言葉に照れながら答えた。
楽 「あっ、でも大丈夫か?
こんな山奥に、客なんてそんな簡単には来ないんじゃあ………。」
蒼也 「ああ、それなら大丈夫だよ楽。
山奥と言っても、ここは地元の人はよく来るみたいだし、
俺たちで宣伝すれば、あっという間に店の事は知れ渡るさ。」
楽 「ああ、そうか………。」
千棘 「何はともあれこれで………。」
万里花 「「花屋ハチノス」、完成ですわね!」
第1巻 第357話 完