2017年11月20日(月) 17:10
凡矢理市内、
夕方の人通りの無い、路地。
水星ペンギン 「カァーー〜!」
蒼也 「出たか……………。」
楽たち5人の目の前に、
青い、水星の光をまとった、
「水星ペンギン」が、現れた。
千棘 「よーし……………、
行くわよ、楽!」
スッ
千棘は、銀色の兎(ウサギ)の紋章が描かれた、
自らの星匣(ほしはこ)を構えた。
蒼也 「お待ち下さい、お嬢!」
スッ
蒼也は、右手で千棘を制して、止めた。
千棘 「えっ?どうしたの、
蒼也君?」
蒼也 「この前、
「ハチノス」の結成時に、
「楽だけでは無く、
お嬢の、星神としての訓練も積ませる。」
と、言いましたが、
順番と言う物があります。
今回のこの、「水星ペンギン」は、
楽を強くし、
レオンを、「クアトロオーラ・アップ」させ、「成獣体(せいじゅうたい)」
に進化させる為の、
楽の獲物(えもの)です。
お嬢の相手の野生の星獣(せいじゅう)は、
また別に用意します。
今回は、
楽の為に身を引いて下さい。」
千棘 「なるほど……………。
分かったわ、蒼也君。」
スッ
千棘は、
星匣(ほしはこ)を、自分のポケットにしまった。
蒼也 「あっ、
しかし、戦闘に参加しないからと言って、
契約星獣(けいやくせいじゅう)を召喚しないで良いと言う訳では、ありません。」
千棘 「えっ?どういう事?」
蒼也 「つまりは……………、
こういう事です。」
スッ
蒼也 「海王霧梟(かいおうむきょう) ブウロ」
ヒュンッ
蒼也は、
紫色の、海王星の光を纏った自らの契約星獣(けいやくせいじゅう)、ブウロを召喚した。
ブウロ 「お呼びですか?蒼也。」
蒼也 「ああ、ブウロ。
今回は、楽のアシストだ。」
スッ
カシャンッ
蒼也の星匣(ほしはこ) 「幻の札(マボロシノフダ)」
ブウロ バサッ バサッ
ブウロは紫色の翼を羽ばたかせて、
紫色の、「海王星の光」を、
辺りに撒き散らした。
スゥーーーウゥ……………。
辺り一体に、
紫色の霧が立ち込めた。
蒼也 「さーて、
「水星ペンギン」は、
星獣(せいじゅう)の中でも、知能は低い方だから、
コレで、安心かぁ………。」
千棘 「蒼也君、コレは?」
蒼也 「ああ、お嬢。
今回、戦うのが楽だとしても、
俺は楽の、「教育係(きょういくがかり)」、
ですからね、
こうやって、
自分の安全を確保してから、
安全な場所から、
楽をアシストするんですよ。」
千棘 「な、なるほど………。」
蒼也 「ソレに、
幾ら、俺の霧で視界を隠していても、
相手の星獣(せいじゅう)の攻撃が、
不用意にこっちに飛んでくるかもしてません。
お嬢、誠士郎、橘さん、
契約星獣を出して、」
千棘 「分かったわ。」
スッ
スッ
スッ
千棘、鶫(つぐみ)、万里花の3人は、
ソレゾレ、星匣(ほしはこ)を出して構えた。
千棘 「三日月銀兎(みかづきぎんと) シルフ」
鶫 「金星機械王(きんせいきかいおう) メガオン」
万里花 「愛羊天皇(あいようてんのう) レム」
シュンッ
シュンッ
シュンッ
千棘・鶫・万里花の星匣から、
それぞれ、
シルフ、メガオン、レムが召喚された。
シルフ 「千棘ぇ〜〜、
星匣の中で、
あんたとその双神の子の、会話は聞いたわよ。
今回は、あんたの愛しのダーリンの、
観戦みたいね。」
メガオン 「なんだよ誠士郎、
今回は俺、戦えねーのかよ。
つまんねー……………。」
レム 「ムニャニャ……………、
万里花ぁ………戦わないなら、
起こさないでちょうだいよぉ………。」
蒼也 「よーし……………。
俺たちの契約星獣(けいやくせいじゅう)も、
出揃ったな。
楽!
まずは、前に教えた、
あの日本刀に、お前の、「太陽の光」を、
流し込むんだ。
訓練で何回かやったろ?
やってみろ!」
楽 「ああ、
分かったぜ、蒼也。」
スッ
楽は、
懐(ふところ)に携えていた、
京都の、千棘との半年記念旅行で、
蒼也に半年記念日でプレゼントして貰った、
日本刀を出した。
楽 「ハァッ!」
ボウッ
楽は、
日本刀に、自らの「太陽の光」を、
流し込んだ。
キラキラ……………。
楽の日本刀は、
オレンジ色に輝き出した。
水星ペンギン 「クェェ……………。」
楽 「よーし……………、
行くぜ、ペンギン!」
第1巻 第366話 完