ニセコイ→マジコイ   作:カルマ1515

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第1巻 第32話 アリガト 第1巻 第33話 アマミチ

橘 「では楽様、今日は今からつぐみさんとの星神の訓練らしいですわね。

私は前と同じマンションのワンフロアにまた住みますので。

是非来てください。」

 

楽 「おう、是非行くぜ。じゃあな。」

 

楽と鶫は訓練の為に集英組(楽の実家)に入って行った。

 

橘 「さて、では私もおいとまいたしますか。

では桐崎さん、ごきげんよう。」

 

千棘 「あ、待って万里花!」

 

万里花 「はい?」

 

千棘は帰ろうとする万里花を呼び止めた

 

千棘 「あのさ………あの時はありがとうね。」

 

万里花 「?」

 

千棘 「あの天駆高原であんたが本当に好きなら逃げるなって言ってくれなきゃ。

私はこうやって楽と本当に付き合えなかった。

あんたのお陰よ………ありがと。」

 

万里花 「ああ、そんな事ですか。

いいのですよ。羽姉さんにもした事ですから。」

 

千棘 「羽さんにも?」

 

万里花 「はい。彼女が楽様に告白したのも私が押したからです。

しかしあなたは羽姉さんと違い楽様と結ばれたからには、絶対に楽様を幸せにして貰わなければ困りますわよ。」

 

千棘 「あ…あったり前じゃない!あんなもやし1人軽く幸せにしてあげるわよ!」

 

万里花 「ならいいのですが………あなたが昔のニセモノの時の様に喧嘩ばかりで破局した時は、また私が楽様を奪いに行きますわよ?」

 

千棘 「え?」

 

万里花 「あら、私はまだ楽様を本当に諦めた訳では無いのです。

入院中も女磨きは絶やしませんでした。

奪う相手がニセモノの恋人からホンモノの恋人になっただけですわよ!」

 

千棘 「じょ…上等よ!楽は小咲ちゃんよりやっと私を選んでくれたんだから。

あんたにも負けないからね!」

 

万里花 「そうですか。

まあ予想通りの返事ですわね。

では、ごきげんよう。」

千棘 「ええ、負けないからね。」

 

第32話 完

 

 

 

第1巻 第33話 アマミチ

 

 

5月も過ぎ去り6月、梅雨真っ只中

 

橘 万里花が予定より半年早い凡矢理への帰還を果たしてから2週間が経っていた

 

 

朝の電車の中

 

小野寺 「しかし、驚いたよねー。

千棘ちゃんとつぐみちゃんに続いて万里花ちゃんまで凡矢理に戻って来ちゃうなんて。」

 

集 「ショートカットの万里花ちゃんも、また良かったよね〜〜」

 

宮本 「集君、浮気は許さないわよ。」

 

鶫 「本田さんにもまた会いたいものだな。」

 

楽 「なー、今度みんなの都合が合う日に橘のマンションに遊びに行ってみねーか?」

 

集 「お!いいねー、それ。」

 

 

皆んなで橘の家に行く予定を立てて、その日の帰り道、楽はいつも通り専門帰りの千棘と合流して2人で帰っていた

 

ザーーーーーー

 

千棘 「あーーもう!何でこんなに降るのよ〜〜、天気予報には無かったじゃない!」

 

楽 「今は梅雨だからな………どうする?今日は俺も傘ねーし。」

 

千棘 「でも、このままじゃどんどん濡れちゃうし………あ!楽、あそこ!」

 

楽 「あ?なんだよ………って、え?あそこって………」

 

楽達は3年前に雨宿りしながら、林間学校の写真を見せ合った公園を見つけた。

 

 

 

楽 「ふー、とりあえずここで雨が止むか弱くなるまで待つか。」

 

千棘 「そうね。このまま帰ってたらますますズブ濡れになっちゃうし………」

 

楽 「……………………」

 

千棘 「?どうしたの?人の方じーっと見つめて」

 

楽 「あ、いや……」

 

そう言う楽は何処か顔も赤かった。

 

千棘 「…………ハッ!」

 

千棘は楽の視線を辿って自分の胸元を見てみると、服が雨で透けて、下着が薄っすら見えてしまっている。

 

千棘 「もう、エッチ!」

 

楽 「ご…ごめん!すぐに言おうとしたんだけど………」

 

楽は顔が真っ赤になっていた。

 

楽 「ホ…ホラ!これ着ろよ。そのままじゃあ、風邪引くだろ。」

 

楽は自分の上着を千棘に差し出した。

 

千棘 「ありがと」

 

スッ

 

千棘は楽から貸してもらった上着を羽織ると、ベンチから腰を上げて楽のすぐ隣に座り直した。

雨で濡れていたからか、さっきまで座っていた場所にはお尻の形をした後が残ってしまっている。

 

千棘 カァァ………………

 

楽 「………………………」

 

楽と千棘はお互い黙り込んでしまった

 

千棘 「昔も、こんな事あったよね。」

 

楽 「え?」

 

千棘 「ほら、林間学校の写真を見せっこしたあの高1の日、」

 

楽 「ああ、あったなそんな事も。」

 

千棘 「あの時、私言ったよね?」

 

千棘 「え?「このニセモノの恋人ってのも、案外悪くないかも」って。」

 

楽 「ん?ああ!あったなそんな事、あん時は俺をよくもからかって……」

 

千棘 「アハハ……ゴメンゴメン。」

 

千棘 「でも………」

 

楽 「あ?」

 

千棘 「あの頃はあんなに嫌いだった人が、今では私の本当の彼氏なんだなあ………って」

 

楽 ドキッ

 

楽と千棘はお互いに頬を赤らめた

 

楽・千棘 ドキドキドキドキ………

 

楽 「………今しても、雨の味しかしねーと思うけど」

 

千棘 「それでもいーよ私は、楽とならね。」

 

スッ チュッ

 

2回目の口づけをした楽と千棘はその2時間後、雨の止んだ空の元手を繋ぎながらスペクトル凡矢理に帰宅しました。

 

第33話 完

 

 

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