2017年11月27日(月) 16:00
凡矢理市内料理教室、
BCS[凡矢理Cooking School(ぼんやりクッキングスクール)の略]
小咲 「えーっと、
次はこのケーキを、
レンジで約10分間、温めて……………。」
弥柳 「よう、小野寺さん。
そっちはどうだい?」
小咲 「あっ、弥柳くん。」
その日、
佐張大学(さはりだいがく)の、
講義を終えた、
小咲と蓮は、
講義後に、
凡矢理市内料理教室、
BCS[凡矢理Cooking School(ぼんやりクッキングスクール)の略]の、
菓子科に来ていた。
小咲 「うん。
今日のお題の、ケーキも、
後は、レンジに入れて、
5〜10分間、温めるだけだよ。」
蓮 「そっかぁ……………。
やっぱり、小野寺さん、
最初に、
俺と佐張大学(さはりだいがく)で、
会った時や、
この、
凡矢理市内料理教室、
BCS[凡矢理Cooking School(ぼんやりクッキングスクール)の略]の、
菓子科に来た時に比べれば、
格段に、
作るスピードが上がって、
手際(てぎわ)も早くっていったな。」
小咲 「ありがとう。
弥柳くんが、
時々、教えてくれた、
おかげだよ。」
蓮 「いや、
俺は、基本のレシピや、
効率の良いやり方を、
教えただけだし……………。
ん?」
蓮は、
小咲の両腕に目をやったが、
小さな傷が、
右腕と左腕に、
ソレゾレ、3〜4個ずつくらい、
着いていた。
蓮 「小野寺さん、
その腕の傷(キズ)、どうしたんだ?」
小咲 「あっ、コレはね……………、
焼き菓子を作ってる時とかに、
オーブンで火傷しちゃったりして……………。」
蓮 「……………。
ちょっと、両腕を見せてみなよ。」
小咲 「えっ?」
蓮 「……………。
女の子だろ、あんたも。」
スッ
ゴソゴソ……………、
蓮は、
自分のズボンのポッケから、
絆創膏(ばんそうこう)を、
取り出した。
小咲 「あっ、ありがとう……………。」
小咲は、
蓮の厚意(こうい)に、
頬(ほほ)を赤らめた。
ペタペタ……………。
小咲 「い、意外と優しいんだね。
弥柳くんって……………。」
弥柳 「意外と?
失礼な言い方だなぁ……………。」
小咲 「あっ、ゴメン。
そんなつもりで言ったんじゃないんだ。
ただ、弥柳くんって、
もっと、
菓子職人(パティシェ)の、
仕事一筋(ひとすじ)の、
職人気質の人かと……………。」
蓮 「……………。
別に、俺だって、
菓子職人(パティシェ)一筋(ひとすじ)だけで、
生きて来たわけじゃ無い。
ソレに、
小野寺さん、菓子職人(パティシェ)である以前に、
あんただって女の子 だろ?
女の子の手に、
傷がついたままなの、
俺が観たくねーだけだよ。」
ペタペタ……………、
蓮は、
小咲の腕や手に、絆創膏(ばんそうこう)を貼りながら、行った。
小咲 「……………。
そうだよね。
私は、タダの菓子職人(パティシェ)志望の、
女の子だよね。」
蓮 「ああ、そうだろ?」
バシュウッ
バオ 「蓮、珍しいな。
お前が、女の子に優しくするなんてな。」
蓮の契約星獣(けいやくせいじゅう)、
「水星ゾウ」のバオが、
蓮の星匣(ほしはこ)から実体化して、
話しかけて来た。
蓮 「あっ、バオ!
お前、勝手に星匣(ほしはこ)から実体化して……………。」
バオ 「いいじゃねーか、別に。
俺はお前の契約星獣(けいやくせいじゅう)、
なんだから、
お前がどうしてるか、
戦闘以外でも、気になるんだよ。」
小咲 「アハハ……………、
ありがとうね、バオちゃん。
そうだね。
弥柳くんは、
スッゴく、優しい人だよ。」
ナデナデ……………、
小咲は、バオの鼻を撫でた。
蓮 「!
小野寺さん、あんた、
バオが触れるのか?」
小咲 「えっ?うん……………。
アレ?そういやあ、おかしいな……………。
春に、つぐみちゃんの、
メガオンくんを見た時は、
姿は見えても、触れなかったのに……………。」
蓮 (……………。
星獣(せいじゅう)に触れるという事は、
星神並みに、「星の光」の素養」が、
育ったという事だ。
楽の近くにいつもいたから、
「星の光」の素養が覚醒したとは聞いたが、
「見れる」、だけと、
「見れるだけじゃなくて触れる。」
じゃあ、
話が全然違う……………。
小野寺さん、この子には、
楽と会う以前から、
「星神並みの、星の光の素養」が、
あったという事か……………。)
小咲 「ん?どーしたの、
弥柳くん、ボーっとしちゃって……………。」
ジーーー……………。
小咲は、
考え事をしている蓮を、
少し頬(ほほ)を赤らめながら、
上目遣いで、言った。
蓮 ドキッ
小咲の顔を赤らめた、上目遣いに、
蓮はドキッとした。
蓮 「な………何でもない!」
ペタペタ……………、
蓮 「ほれ、貼り終わったぞ。」
蓮は、小咲の両腕と両手の、
3〜4ヶ所のスリ傷(スリきず)に、
絆創膏(ばんそうこう)を、貼り終えた。
小咲 「あっ、ありがとう……………、
弥柳くんって、優しいんだね……………。」
蓮 「いや、コレくらい、
別に普通(フツー)だよ。」
小咲 「……………。
一条くんみたい……………。」
蓮 「え?」
小咲 「あっ、いや……………、
何でもない……………。」
こうして、
小咲と蓮の、
佐張大学(さはりだいがく)の講義後の、
エピソードは終わった。
第1巻 第384話 完