2017年 12月3日(日) 16:00
凡矢理大学裏山、
正式名称:凡矢理山(ぼんやりやま)、
頂上付近、ハチノス、
リビング
華 「あっ、そうそう……………。
千棘と坊やが付き合いだして初めての、
北海道旅行と、
それを兼ねた、
坊やの「クアトロオーラ・アップ」の、
鍛錬の仕上げを説明した事だし、
実は……………、
千棘と坊やに1つずつ、
早目のクリスマスプレゼントが、
あるのよ。」
楽・千棘 「え?」
華 「まずは千棘には、コレよ。」
スッ
華は千棘に、
茶色い色紙と、金色のリボンで梱包(こんぽう)された、
長さ30cm(センチメートル)程の、
細長い箱を渡した。
千棘 「ママ、
コレなぁに?」
華 「フフ……………。
本格的なあなたへのクリスマスプレゼントは、
今年の12月24日か25日に、
坊やが、私が用意した、
7体の、野生の星獣(せいじゅう)を倒した後に、
とってあるけど。
その前に、
坊やとの本当の恋人としての交際を、
この8ヶ月間、乗り越えたあなたに、
贈りたいの。」
千棘 「なんだろ……………?」
ガサッ
ゴソッ
千棘は、
色紙とリボンを剥がして、箱を開けた。
千棘 「アレ?コレって……………?」
楽 「千棘、お前それ、
「カラーコンタクト」じゃねーか?」
華から渡された、箱の中に入っていたのは、
茶色い色をした、
「カラーコンタクト」、
略称、カラコンだった。
千棘 「でも、茶色って……………。
あ!
そうだ……………、
高2の、私が17歳になった、
誕生日パーティーの日に、
パパが見せてくれた、
昔のアルバムに映ってた、
私が5歳の頃の、
楽たちと、天駆高原で、
初めて会った頃の、
私が子供の頃の、
私の目の色だ!」
華 「フフ……………、そうよ。
よく気が付いたわね。
それは、
私、あなたが小さい頃から、
仕事で忙しくて、
あなたやアーデルに、なかなか会う事も、
できなかったでしょう?
だから……………、
私が、あまり面倒を見れなかった、
子供の頃のあなたの目を、
プレゼントしたいの。
私もアーデルと同じで、
今の、青くて綺麗な目のあなたも、
昔の、茶色い目のあなたも、
両方とも好きだからね。」
鶫 「流石(さすが)は、
お嬢のお母さまの、マダムフラワー、
素晴らしい、プレゼントです!」
蒼也 「……………。
おみそれしました。」
千棘 「ありがとう、ママ……………、
私、スッゴく嬉しい!」
華 「そう。
それは良かったわ。」
楽 「なあ千棘、
その「カラーコンタクト」、
今ここで、つけてみねーか?」
千棘 「え?」
華 「あら、それはいい案ね、
坊や。
千棘、今ここで付けてみてくれない?
私が仕事で忙しくて、
あまり面倒が見れなかった、
5歳の時の、千棘の瞳の色……………。
是非、
今ここで、見てみたいわ。」
千棘 「なるほどね……………。
分かったわ。」
スッ
カチャ カチャ
千棘は、
華からプレゼントされたばかりの、
2つの茶色いアイコンタクトを、
自らの両眼にはめてみた。
千棘 「うーん……………。
私、目がずっと良かったから、
眼鏡(メガネ)やコンタクトなんて、
初めてはめたけど、
みんな……………どうかな?」
千棘の目は、
いつもの淡い青色から、
茶色いブラウンの瞳に、
変わっていた。
華 「まあ、似合うじゃない。」
小咲 「似合ってるよ、千棘ちゃん。」
蒼也 「綺麗です、お嬢。」
鶫 「お嬢はやはり、
目が青色でも、茶色でも、
とても似合ってます!」
千棘 「……………。
そっかぁ……………。」
千棘 (そういえば私、
高2の時の、誕生日パーティーに、
楽が記憶を無くした時、
「約束の女の子は、目が青色じゃ無い。」って、言われて、
希望を持ったんだよね。
結局、楽の約束の女の子は、
小咲ちゃんだったけど……………。)
チラッ
楽 「ん?」
千棘は、
茶色に変わった瞳(ひとみ)で、
楽の方を見た。
千棘 「楽……………、
私、どうかな?
このカラコン、似合ってる?」
楽 (そういやあ、
天駆高原(てんくこうげん)で、
記憶が戻ってから、
昔遊んでた千棘は、
目が茶色だったな。
でも……………。)
クスッ
楽は、
小さく笑みをこぼした。
千棘 「ん?何よ、楽。」
楽 「あ、いや……………。
やっぱり、
目が青かろうが、茶色かろうが、
お前はお前だなって。」
千棘 「はぁ?
何よソレ、
あんた、私は私なりに、
真剣に考えてるのに……………。」
楽 「アハハ……………、
わりぃわりぃ。」
第1巻 第402話 完