ニセコイ→マジコイ   作:カルマ1515

84 / 383
第1巻 第103話 ドッチモ

2017年9月25日(月) AM:7:30

 

スペクトル凡矢理 705号室

 

楽 「ふ〜〜、今日の講義は午後からだからのんびり出来るな〜〜。」

 

楽と千棘は、本日の講義が午後からしか無いので、部屋で2人で話しながらコーヒーを飲んだり、テレビを観たりしてくつろいでいた。

 

千棘 「私も今日は午後からしか授業入れて無いしね〜〜………あ!ねーそうだ楽、残りの5つのペンダントと鍵どーすんの?」

 

千棘は集から譲り受け、自分達と万里花の分が無くなり残る中身はは5色(5組)となった箱に目をやりながら言った

 

楽 「そーいやそーだな。作った人が俺とお前以外のオレ達の事も知ってたって事は…………」

 

そう思った楽が千棘を連れて向かった先は………

 

AM:10:00 佐張大学(さわりだいがく)

 

小咲 「え!?新しい鍵と錠が7組も!?」

 

楽と千棘は大学の昼からの講義と授業が始まるまでの時間を使い、佐張大学まで

先代の鍵とペンダントの約束のパートナー 小野寺 小咲に会いに行っていた。

 

千棘 「うん。昨日、楽と一緒に学校に行く途中に万里花に会って、赤い鍵が万里花に反応して光ったのよ。」

 

小咲 「そんな事があったんだ………まさか舞子君の叔父さんの知り合いの職人さんまで、星の光の力を持ってたなんてね………」

 

楽 「俺もビックリしたぜ?更に俺と千棘が約束する事だけじゃなくて、俺が橘に子供の頃あげた花の髪飾りの事まで知っててさあ………」

 

小咲 「あ!そっか………一条君と千歳ちゃん、約束したんだね?その………結婚の………」

 

小咲は複雑そうな表情を浮かべた

 

千棘 「うん。私、スッゴく嬉しかったんだよ!5歳の時、楽がホントに好きだったのは私じゃあ無くて小咲ちゃんだった………

そして小咲ちゃんが好きだったのも楽だった………

 

でも、楽はやっと私を選んでくれたんだ!

でも……………」

 

小咲 「?」

 

千棘 「あの約束をホントにする筈だったのは、いや………最初にしたのは………小咲ちゃんだったんだよね。」

 

千棘は13ヶ月前、楽が小咲では無く自分を選んでくれて本当に付き合う事になった直後、

小咲が自分を無言で優しく抱きしめてくれた事を思い出した

 

千棘 「小咲ちゃんはホントなら今頃………」

 

千棘は本当なら今頃楽と結ばれていて結婚に向けて付き合っていた筈だと深刻そうに思っていた

 

小咲 「……………大丈夫だよ、千棘ちゃん。」

 

千棘 「え?」

 

スッ クルクル

 

小咲は左側だけ伸びた長い髪を指で巻き、左下を向きながら話し出した

 

小咲 「5月の皆んなで行った滋賀県旅行の時も行ったでしょ?私は心から本当に………千棘ちゃんと一条君が結ばれて、良かったと思ってるんだよ。」

 

千棘 「え?でもだって小咲ちゃんは 楽の事、子供の頃も、大きくなってお互いの事を忘れちゃっても中学の頃からずっと………」

 

小咲 「うん。ずっとずっと、大好きだったよ。勉強もスポーツも取り立てて目立った所が無い一条君の、誠実で素朴な優しさが大好きだったんだ………千棘ちゃんもそこに惹かれたんだよね?」

 

千棘 「え? う…うん………」

 

千棘は友達ノートを作りを手伝ってくれた時の事や、一緒に蔵に閉じ込められた時の事、プールで溺れた時に助けてくれた時の事を思い出していた

 

小咲 「でも、千棘ちゃんは13年前のあの日、私に「ホンモノ」の鍵を譲ってくれた、そして諦め無かった万里花ちゃんと違って私と一条君の幸せを祈ってくれた。

自分が一条君を好きな気持ちを押し殺して、私の為に………スッゴく嬉しかったよ。

でも………」

 

小咲は下を向いていた視線を楽と千棘の方に戻して、改めて話の続きをし出した

 

小咲 「千棘ちゃん自身はそうやって、我慢してばっかだったじゃない。

良かったんだ、千棘ちゃんが13年前と違って一条君への気持ちに素直になれて、結ばれて。

 

そりゃ確かに、私がフられちゃったのはスッゴく悲しかったよ。だけど………」

 

クルッ

 

小咲は再び、左の伸びた髪をイジった

 

小咲 「私が一条君を好きだった気持ちも、千棘ちゃんが大好きな友達だって気持ちも、どっちも私の中で紛れも無い………「ホンモノ」。」

 

ニコッ

 

小咲はそう言うと少し微笑んだ

 

千棘 「小咲ちゃん……………」

 

ウルウル……

 

楽 「小野寺……………」

 

千棘は感激の余り瞳に涙を浮かべ、楽はまた少し黙り込んだ

 

小咲 「今度は私が譲る番だったから………後悔なんてして無いよ!」

 

ニコッ

 

千棘 「小咲ちゃん………ありがとう!!」

 

楽 「……………」

 

楽は笑みを浮かべながら、2人を見守っていた………その時

 

ピカーー!!

 

楽 「え!?」

 

千棘 「あれ!?」

 

小咲 「え?」

 

第103話 完

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。