ポケットモンスター the master road 作:海苔巻000
「なんなんだよ、かわいそうって!」
リオは激昴しながらシアにそう問いかける。
シアに同情される筋合いなんてない。
そうリオが言おうとするとシアは
「リオじゃないよ。ポケモンが。ねえ、ちゃんとポケモンのこと考えてるの?」
そう無表情で口にする。
ポケモンのことを考えているか。
「考えてるに決まってるだろ。こいつと一緒にどうやって勝てるかとかな!」
「そうじゃないよ。リオがトレーナーになったのは勝つためじゃなくてポケモンと友達になるためでしょ?」
リオが子供の頃から言っていたことが頭に浮かぶ。
「俺はポケモンを手に入れたら友達になるんだ!」
確かにそうだ。
リオはポケモンと友達になるためにポケモントレーナーになった。実際、イーブイもヒトカゲも仲良くなってきている。
それでも。
「今は違うよ……。」
そう言うとリオはシアの元から離れてジムを探すために歩き出した。
「リオ!」
後ろからシアの声が聞こえてきたが、リオはそれを無視して歩を進めていった。
ポケモンジムを探しているあいだ、リオは先程のシアの言葉が頭から離れなくなっていた。
「ポケモンと友達になる。」
自分が忘れていたことだ。
でももう強さを求める、ということが自分にとって一番重要なことだ。あのポケモンが弱いからと言って切り捨てるトレーナーにどんなポケモンも強くなると思い知らさせてやるために。
その時、急にリオのモンスターボールが開いた。
「!?おい、どうした!」
中からはヒトカゲが出てきてリオの方を睨みつける。
リオがヒトカゲの行動を理解出来ずに固まっているとヒトカゲは走ってどこかに行ってしまった。
「え、おい!待てよ!ヒトカゲ!!」
ヒトカゲはリオの静止も聞かず、走り続けて街の端まで行くとリオの方に向き合い、大きな声で叫んだ。
「なんだよ…。何が言いたいんだ、ヒトカゲ?」
ヒトカゲの行動の意図が理解出来ず、リオはただヒトカゲの瞳を見つめ返していた。
だが、ヒトカゲの真っ直ぐな瞳を見つめるのが何故かとても申し訳なくなってリオは目を逸らした。
ヒトカゲはもう一度大きく叫んだ。
「お前もシアと同じこと言うのか?でも俺は……。」
そこまで言ったところでヒトカゲがリオに向かって突っ込んできた。
その衝撃でリオはその場に倒れ込む。
「何すんだ!」
ヒトカゲはリオをずっと見つめ続けてその場から離れなかった。
その目を見たリオの頭にはシアの姿が浮かんでいた。
「かわいそうだね。」
「ああ、そうだよな。ヒトカゲ。強さだけ求めて他のこと捨ててるんじゃあいつと同じだよな。」
そう言いながらリオはヒトカゲに手を差し伸べる。
結局リオは強さだけを求める、ということは出来なかった。
「ごめんな、ヒトカゲ。また俺と戦ってくれるか?」
リオがそう言った瞬間ヒトカゲの姿が変わり、さらに大きく強そうな姿に変化した。
「これ、まさか……。進化!?」
初めての体験だった。このような出来事に遭遇するのは。
リオはすぐにポケモン図鑑でヒトカゲの進化系の名前を調べる。
「リザード……。」
リオはリザードを抱きしめ、
「これからもよろしくな。」
そう言った。
闇落ち展開考えるのめんどいんで早々に切り上げました
そういやイーブイさんのことすっかり忘れてました( ̄▽ ̄;)
この街のジム戦で活躍させられるかな