「だる。」
あの試合の後から、取材とか抜かすアホが来た為、取り敢えず姿をくらました。
「おい、何故ここに来る。」
「ここが一番安全なんだよ。」
そう、理事長室にだ。
「貴様が中途半端にやるからだ。」
「んだよ、『卍禁』まで使ってやったのにか?」
「アホか。アレが一番強いわけないだろう? しかも霊装も出さずに。」
「当たり前だよ。俺の霊装はそうそう出していい物ではないからな。」
そう。
俺の霊装は中々出せるものじゃない。
「出したら瞬殺じゃん?」
「確かにな。幾千幾万の刃が飛んで、四方八方の斬撃をどうやって躱すかだよな。」
「いや、前非公式の試合で全て叩き落とした奴はいたよ。」
「は?」
いやぁ、アイツはヤバかったな。
「そいつは認識不可能に近い速さで尚且つ斬撃を飛ばしてくるからな。」
「お前と同等の奴がいるのか?」
「そうともいう。あと、雷切と比べるのもおこがましい速さだったよ。」
「雷切が早いのか?」
「冗談よせよ。あっちが何倍も速いぜ。」
理事長は頭を抱える。
「はあ、お前なら負けんだろうが、今年は出るのか?」
「いや、出たいけど出場したら相手がやる気なくすじゃん?」
「それを含めてBランクとしているのだがな。」
「いや、やっぱ出る。そこでランクを明かす。」
「それがお前の考えか?」
まあ、そっちの方が面白いけどね。
「さあ? 取り敢えず出るよ。あ、そろそろ警察から連絡くると思うよ?」
「なに?」
そこで理事長の携帯が鳴る。
「どうした? は? 分かった。すぐに行こう。」
理事長はまた頭を抱える。
「ね?」
「ね? じゃない。全く、今度は解放軍だ。」
「まあ、千里眼で見てたし。ま、相手が決まったら教えてよ。」
俺は笑いながら理事長室を出た。
それから1時間後に俺の携帯に連絡が来た。
『一回戦対戦相手『クロノ・メイザース』となります。時間は明日の10時に闘技場に来てください。』
「ふん、Dランクか。大したことはない。」
俺は通知を見て笑う。
次の日俺は1時間前に闘技場に来ていた。
理由は黒鉄の試合結果が知りたかったからだ。
「ま、当然アイツが勝つよな。」
そこには勝者黒鉄と書いてあった。
「次は俺か。ま、負けるわけないよな。」
『次の出場者はゲートまで来てください。』
俺は放送であった通りにゲートに向かっていく。
「やあ。」
「お、黒鉄か。おめでとう。」
「いや、君も出るとは思ってなかったよ。」
「俺もちょっとは興味が出てきたからな。」
「君も頑張ってね。」
「当たり前よ。楽しみにしてるぜ!」
それだけ言葉を交わし、俺はゲートに向かった。