魔法少女の幼馴染 R 作:竜智
「じゃ、模擬戦行ってみようかー」
同じ出身地の幼馴染が空を飛びながら、そんなことを言っている。その対戦相手の管理局職員(複数)は、固まらず幼馴染を包囲するように散りだした。
「わたしに攻撃が当てたら、今日の訓練終わりだから、がんばろー!」
「・・・ヴィータは参戦しないのか?」
「わたしは良いんだよ。おまえのお守があるから」
「そっか。つか、なんで呼び出されたんだ?」
「・・・資料送られたろ。察しろよ」
「あー、なるほど」
手加減なのか、砲撃を使わず。アクセルシューターで、砲撃を相殺、ビルに隠れているのに、バインドで捕縛。15人中8人は、被弾しこっちに送られ始めている。
「管理局員募集という、資料か」
「それだな? 読んだか」
「流し見程度に、就活してた時に気になるとこだけ調べてたからチグハグだけだなー」
「入る気はないのか?」
「飛べないし、それに陸じゃ。なんか凄いの建てたんだろ?」
「別に飛べない魔導師は何人も・・・」
「それに言っちゃ悪いんだけど、此処で働きたいと思ってない。そりゃ、みんなから教わったことは、誰を助けることは、できるんだろうけどさ」
「言い訳はいいから、わたしと模擬戦しよっか」
「コイツと同じ職場で働くとか考えられない」
後ろから、白い悪魔が話しかけてきた。どうやらヴィータとの話は、聞かれていたらしい。戦闘一家高町の血が騒いでるのだろうか? 将来の夢は、お菓子屋さんとか言ってたのが懐かしい。
「それじゃ、全力全壊でいっくよ~」
「マジか」
昔のことを思い返している間に、戦闘場に運ばれた。今日が命日なのだろうか。
・・・・・
今日、小学校から中学校まで同じ学び舎で、学んだ彼との模擬戦。制限時間は20分、ヴィータちゃん曰く、彼が向かってこない限り、勝てないらしい。
はやてちゃんの家族、それも守護騎士4人に鍛えられた彼は、どこまで強いのか。ユーノ君に、彼のことを聞いたら、手段問わずで、闘うなら絶対に止まるなだそうだ。
もうすぐ彼を評価する模擬戦がはじまる。
「なぁ高町」
「なに?」
「見えてんぞ」
「・・・・?!」
「はぁ、一応男性も居るんだ。そこ配慮しろよっと」
「ウソでしょ」
「ウソってなんだ。 俺が誰に教わったと思ってんだ?」
始まる前の数秒に彼に指摘され、開始のブザーなった瞬間、ディバインシュ―ターを放った。この距離の被弾は間違いなし、そう思っていたまでは良かった。でも彼は、当たり前かのように掴み粉砕した。
「なぁ高町」
「模擬戦闘中は私語しない。全力で来なさい」
「・・・・、勝ちと負けの条件聞いてないんだけど」
「互いにポイントは3000で、制限時間内に、ポイントの消失または少ない方が負け」
「なるほど、って話中にタメ技かよ?!」
「・・・・・・」
いつも通りの彼、危機感は無いのだろうか。
『空尉! 後ろだ!!!』
「!?」
「・・・・」
『何、今の動き!』
模擬戦中の外野の念話は本来、禁止で、念話を送ってきた人は、今頃ヴィータちゃんに怒られてるだろう。
「はっ?!」
「オラ!! 固った?!」
さっきは後ろから、今度は前から、拳による単純な攻撃が来る。威力は、ヴィータちゃんより、少し弱いぐらい。
ふざけてるのか知らないけど、殴った彼は、拳を摩っている。
「ディバイン! バスター――――!!!!」
「繋げ! 旅の鏡!!!」
「?!」
今度は、彼の前に真っ黒なベルカ式の魔方陣が現れ、砲撃があたった瞬間、後ろから彼が現れた。
「近づいて! 殴る!!」
シールドに罅が入る。この魔法は、アルフさんが良く使ってた魔法に似ている。
「本気で行くよ!!!」
「・・・降参」
「へっ?」
こうして私は不完全燃焼のまま模擬戦終了のブザーが鳴り、勝利したのだった。
・・・・・・・
「・・・・魔力切れ?!」
「あれだけ、大技使えばなー」
「コイツ、技術はあっても魔力量に問題があるんだよな」
模擬戦後、高町に襟を掴まれ問いただされ、訳を言うと呆れられた。ヴィータ、フォローになってない。
「カートリッジは?」
「そこまで金は無い」
「はぁ・・・」
高町は呆れたようにため息をついて、他の局員と一緒に何処かに行ってしまった。
「・・・ひかる。偉いぞ」
「何がだよ。結局、此処のお偉いさんの監視下だったんだろ?」
「・・・・黙秘する」
「アイツ一回抜かれて、懲りないのか?」
「単純に、他のことで忘れてるんだろ。まぁ取りあえず、気を付けて帰れよ」
そう言い、ヴィータも高町を追い走っていった。
「どうすっかな、コレ・・・」
俺と言うと、掠め取れ、隠し持っていた“コレ”の処分を考えなくてはいけないことになった。バレルのも時間の問題だろう。
・・・・・
「あれ? 今日は連絡してないけど、手伝いに来てくれたの?」
「こっち来たから顔出し・・・。ユーノコレやるよ」
「・・・シュシュかい? ちょうど良かった。髪留めが切れてね」
「おう、喜んでくれたのなら・・・、やべぇ?! バレた!!!」
ユーノはプレゼントに喜んでくれたが、逃亡空しくディバられた。誰がやったとは言わないし後悔も反省もしていない。ただ危機感を持ってほしかった・・・・。