魔法少女の幼馴染 R   作:竜智

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 聖王教会の就職試験を合格してから1週間ほど経った。正規雇用されるのは約1年後で、今の職業を答えると修道士ってのが当てはまるらしい。他にも先輩修道士は多く、寮での生活の仕方、仕事のやり方、修道女との接し方など教えてもらっている。

 

「って言っても子供のお守とはな・・・」

 

 教職員でもなければ事務員でもない。ミッドチルダにある、教会系列の魔法学校の要人警備の職務に着かされている。先輩方の話だと新人を働かせるにはちょうどいい職場らしい。

 

「12時半、警備記録。学校周辺、内部ともに問題なし。これより学校内部の巡回警備に入る」

 

『音声を記録しました。内容を本部に転送しておきます』

 

「おう、頼む」

 

 此処に来てから1週間、朝と夜は課題となった身体強化魔法の訓練と基礎訓練は続けている。業務開始前に、前日の業務内容についてのレポートを提出して、それから業務をはじめる。ほとんど索敵魔法による要人警備で、あとたまにくるらしいシスターシャッハと訓練をするらしい。

 

「てりゃああ! りゃああ!」

 

「・・・・・」

 

「ブラザーヤサカ。こんにちは」

 

「こんにちは」

 

 子どもを相手にするのは楽だが殴りかかってくるのは勘弁してもらいたい。顔を会わせる度に襲い掛かってくる少女をいなして、飄々とくる攻撃を避けていると他の子どもが集まってきた。

 

「っく!?」

 

「集まるな。仕事ができねぇじゃねぇか?!」

 

「えー。遊ぼうよ」

 

「仕事が終わったらな」

 

「この前もそう言って休み時間来なかったじゃん!」

 

「あれは道に迷っててだな・・・」

 

 無駄に広い魔法学校、ここでは同じ敷地内に初等部と中等部があり、前回遊ぶ約束をした時間には中等部の廊下を彷徨っていた。

 

「・・・ほら、予鈴がなりますよ。良い子は教室にもどって、授業の準備をしてください」

 

「は~い!」

 

「・・・シスターシャッハ、居たなら声をかけてください」

 

「先ほど此方に着いたばかりです。それで1週間ほど働いてどうでしょうか?」

 

「まだ1週間しか働いてないので新しい生活には慣れませんね」

 

 巡回中、教室の中の様子を確認するシスターシャッハ。巡回後、初等部1年生の子どもたちに囲まれニコニコしていたので、おそらく子どもが好きなのだろう。

 

「ブラザーヤサカ! あーそーぼ」

 

「・・・OK、わかった。何して遊ぶんだ?」

 

「う~んとう~んと・・・・。追いかけっこ!」

 

「じゃあ! ブラザーヤサカが犯人ね!」

 

 つまり、日本で言うどろけいなのだろうか。ルールは魔導師側が犯人を捕まえれば魔導師の勝ち。10分間逃げ切れば犯人側の勝ちらしい。それから10分間魔法なしで逃げ切り、今度は数十人の1年生とシスターシャッハ対俺になり、シスターシャッハが1年生の守りを固めていたので。一人も捕まえることは出来なかった。

 

 

・・・・・・

 

 

「・・・なぁ、なんで今日呼ばれたんだ?」

 

「さぁ? はやてちゃんに考えがあるのでは?」

 

「考えって・・・、それより基礎訓練に魔導訓練、最後にアレとの模擬戦って新人は持つのか?」

 

「大丈夫なのです」

 

「本当か?」

 

 時空管理局の上層部に呼び出され、休日を返上して八神が部隊長を務める機動六課のトレーニング場に、リンフォースⅡと並びながら一緒に訓練を見学している。

 

「それじゃ、中の方も見学しましょうか!」

 

「案内よろしく頼む」

 

 ということで、今度は機動六課の隊舎の方を見学することになった。中ではデスクワークが主でシグナムもデスクワークしていたので少しおかしく思えた。

 

「・・・八坂か。どうした?」

 

「上司からの勅命で見学に来てます」

 

「そうか。・・・どうだアレから」

 

「無理せず。頑張ってますよ」

 

「そうか」

 

「それでは、失礼します」

 

 シグナムと話したいことはまだあるけど、今日は此処の見学に来てるのでリインフォースⅡの後を着いて行き、機動六課が何の為に設立されたとか色々と説明を受け終わるころには昼を過ぎていた。

 

「・・・なんでお前居るんだ」

 

「ヴィータ副隊長お知り合いですか?」

 

「まぁ・・・な」

 

「聖王教会所属修道夫見習いの八坂輝です。ちょくちょく此方にご厄介になると上司から言われているのでお見知りおきください」

 

「あ、はい」

 

 知らない新人二人はこちらが敬礼すると敬礼を返してくれた。ヴィータは気味が悪いのか顔が引きつっているが・・・

 

「そうだ。ブラザー八坂で良いのか? こいつらに模擬戦見せてやれよ」

 

「・・・だるいから嫌だ」

 

「てめぇ! さっきまでの丁寧口調はどうした!」

 

「面倒くさい。それに・・・」

 

「・・・なんだよ」

 

「参考にならないのを見せても意味ないだろう」

 

「参考になるかならないかは、ひかるが決めるんじゃないんだよ。見てた誰かが、それを参考にするんだから」

 

「あれ、ひかるさん?! なんでいるんですか!」

 

「お久しぶりです」

 

 廊下で立ち話中、フェイトが話に入ってきた。その後ろには見知った子どもが二人が居た。

 

「それでひかる。お願いしても良いかな?」

 

「・・・・ホールドアップてか。何も言わずに後ろで構えるのやめないか?」

 

 カチャっと後ろから音が聞こえ同時に殺気を感じる。この場に居る全員が防御態勢を取っている。身体に砲撃の恐怖が染み込んだのだろうか?可愛そうに

 

「わたしとフェイトちゃん。どっちと模擬戦やりたい?」

 

「その顔と口調やめっ?! フェイトさん模擬戦の相手お願いできますか?」

 

 高町のお話は怖い。それが機動六課に来てもっとも印象に残ったのだった。

 

 

・・・・・・・

 

 

「ふぅ・・・、ひかる白髪増えてるけど大丈夫?」

 

「最近は前よりトレーニング量落としてるから、体力面では大丈夫だよ?! 心配するなら少しは手加減しろ!」

 

「本当に固い。これは手こずるね」

 

 模擬戦開始から10分、最初から今までフェイトの高速機動魔法に着いて行けず。カウンター狙いで何度か攻撃するが、タイミングがずらされ防御しかできないでいる。

 

「・・・・・?!」

 

「やっと捕まえたなこの野郎」

 

「?!」

 

「電撃くらい我慢してやるよ。喰らいやがれ!」

 

 やっとの事で、バルデッシュを足で押さえつけることが出来たが、放電と逃げようとするところに左手でフェイトの前に張られてるシールドに殴りるける。

 

「バリアブレイク?!」

 

「轟天!?」

 

「八坂、そこまでだ」

 

 シールドを破壊して、右手でフェイトの腹部を殴ろうとするが後ろから羽交い絞めにされた。背中に感じる感触と声でシグナムに押さえつけられているとわかるのに数秒ようした。

 

「やせ我慢もいい加減にしなさい! 身体を痛み付けて動かなくなったらどうするの!」

 

「非殺傷設定なんだし、行けるかってぇ!?」

 

「行けるわけないだろが!」

 

 そしていつものようにシャマルに回復してもらいながらお叱りを受けたが、今回はシグナムも参戦して時間が長引いた。

 

 

・・・・・

 

 

「アレは悪い例だ。もし自分より強い奴と闘うときは、仲間と一緒に挑め。さっきのは馬鹿野郎がやる例だ」

 

「でも、なんでブラザー八坂はあんな無茶をしたんですか?」

 

「あいつは馬鹿なんだよ。それも本物な!」

 

 なのはが言っていたように、ひかるには驚かされた。前のなのはとの模擬戦はひかるの魔力切れで勝ったとか言って、最後に闘うときは、はじめから本気で行けと助言をなのはから受けていた。

 

「あははは、ヴィータ副隊長そこらへんで、ではみんな今日の事は何が良くて何が悪かったのか明日までにまとめて来てね」

 

「なのは・・・」

 

「うん、わかってる」

 

 今日の模擬戦で感じたこと、たぶんなのはも思い当るところがあるのだろう。私が言う前にわかっているみたいだ。

 

「・・・リンフォース」

 

「呼びましたか?」

 

「ううん。なんでもないよ」

 

 ツヴァイがちょうど横を通り、不思議そうな顔で聞いてきたが、これは、はやてとヴォルケンリッターの問題で私は口出ししてはいけないことなんだろう。医務室から出てきたシャマルとシグナムに叱られてるひかるを見てそう思ったのだった。

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