魔法少女の幼馴染 R 作:竜智
心に秘めよ。世界が知るとき、悲しみの連鎖が始まるだろう
高校3年目の春、母さんが亡くなった。トラックに轢かれかけた子どもを突き飛ばして即死だと医者には言われた。母さんの葬儀等は親族が色々とやってくれた。そして葬儀後に一度も会ったこともない伯父叔母が一緒に住まないかと聞いてきた。
何故かは、母さんは運が良い人だったみたいで、俺に内緒で買っていた宝くじで1等を当てていた。金額は10億円だったらしく、それを嗅ぎ付けたのだろう。結局、莫大な遺産は母さんが残した遺言状に従って、半分は俺に残りは世界の使われべき場所に寄付した。
「・・・・・・」
「どうだったの?」
「・・・・・・」
「・・・落ちた?」
同じ高校では無いけど、たまに遊ぶお金持ち二人とミッドチルダから送られてきた封筒を開け中身を見ている俺が居た。
・・・・・
「うっす。片づけ手伝いに来ましたー」
高校卒業まで、残り数週間。進路は魔法使いと書いたら担任に怒られた。もう一度同じく書いても意味ないので、サラリーマンと書いて提出した。
「・・・・前より片付いてるか」
無限書庫内に入れるポータルに入り転移してもらい、線の細い友達を探す。
「あれ、なんでいるの?!」
「何でって、呼んだろうが」
無限書庫内は無重力なので、逆さまになっているユーノは俺を見た瞬間驚いたように言った。
「呼んだけど、一般人はひとりで入れないよ。いつもなら館内放送か通信が来るのに・・・」
「毎回、俺が入館のたびに仕事が伸びるからじゃないのか? それと、此処の職場は黒すぎんぞ」
「黒いって?」
「この前、手伝い来た時の帰りに何かテスト受けたんだ。それの結果がこれだ!」
カッと受け取り損ねたユーノの額にささる俺の名刺上の資格証。点数はギリギリだったが、受けたことすら知らなかった無限書庫の司書資格試験。あのババア赦すまじ・・・・
「これって、なんで持ってるの? 偽造?」
「あっちより、技術的に進んだ世界の物を偽造できると思ってるのか?」
「じゃあ、本物!? これでぼくの仕事量も少しは減る!」
「友達におめでとうも言わねえのか! それと高校卒業しても管理局関係には絶対に就職しない、ブラックすぎる」
額を抑えながら、資格証を確認したユーノは、疑いの目で見てきたが本物とわかると手をあげて喜んだが、すぐに上がった手は下に降りた。
・・・・・
「それで、なんだコイツは」
「いや、無限書庫を片づけていたら道が合ったんだよ。そしたら
「守護者ってより、倉庫番だろ。でも鎖で縛って放置か。えげつないな・・・」
「で、君を呼んだんだ」
その守護者は、体長は5mほどあり姿は蜘蛛に似ている。使われてる部品は金属的な何かだろう。
「・・・・・・・・」
「どういけそう?」
「・・・専門的なことはわからないが、駆動炉を見るにロストロギアだと思う。違っても封印はした方がいいな」
「わかった。封印は僕がする」
「分解は・・・。無理そうだな、関節とか鋼殻の裏に何か仕組みがあるからな・・・・」
「じゃあ、どうしよう」
過去の人たちは、なんでこんなめんどくさい物を置いて逝ったのだろうか。とりあえず、解体したいけど、足が外れたり、体を覆う鋼殻が外れたらそこから爆発するようだ。
「・・・壊していいデバイスある?」
面倒くさいので、ごり押ししよう。そう考えがまとまり、ユーノにデバイスを用意してもらう。
「じゃ、ユーノ以外の職員の方は離れてください。失敗して爆発して、巻き込まれても知らないので」
ロッド型のアームドデバイスを構えながら、ユーノ以外に居る人たちに避難を促す。
『ユーノ、結界頼む』
『結界いるほどなの?!』
『書庫の本が吹っ飛んでも知らないぞ』
ユーノにそう頼むと直ぐに結界を張ってくれた。さすが単独でロストロギアを回収していただけある。これで周りからは、これからやることは見られないだろう。
「剣の掟にて、強者との闘いを望む。場にて一滴も水が落ちることを望まぬ。封じよ・・・」
『いまの何の詠唱?』
『今張った結界に介入して、此処のお偉いさん達から見えなくしただけだ』
「古の術により空間を縮め、空間を裂き、いかなる障壁を触れず宝玉を掴ませたまえ!」
改めてロッドを両手で持ち、詠唱を始める。はじめの文で目の前の空間がよどみ。次の文でよどみが開きだし、最後の文で今も動き続ける駆動炉まで繋がる。
「ぎっ! ああああああ!!!? ユーノ!!!」
「封印! ひかる!? 無理し過ぎだよ!」
繋がった空間に右腕を突っ込み、駆動炉を引き抜いて強制停止させる。ロッドは引き抜いた瞬間に役目を果たして自壊した。ミッドチルダ式のデバイスでは古代ベルカの魔法は耐えきれなかったみたいだ。
「治癒魔法が使える人! 急いで治癒して!? 早く!!!」
空間と空間を繋げる。ようは距離を縮めることだ。それは物体が音速を超えると同等のエネルギーが伴い、その音速を超えるときに生じた衝撃に肉体は耐えきれず自壊する。ようは今現在の右腕はテレビで見せられない状態になっている。なんで、こんなに冷静に思考が進んでいるのかは、激痛過ぎて痛みを感じなくなっているからだろう。
病院で緊急手術が決定して、しばらくの入院とリハビリが余儀なくされたのだった。
・・・・・
「ひかる専用のデバイスか・・・。ユーノがあんなに必死に言うんだ。必要なんだろう」
『でも、今回は何したの? ユーノ君もひかるも原因について黙りっきりだし』
『アレを見た感じだと。書庫整理中に罠に引っかかったんじゃないかな?』
「作ってくれるんだったら、手が自由なやつが良い」
「・・・まぁ必要経費は、これまで手伝ってくれた仕事分の働きで賄えるだろう」
『普通、書庫に罠って仕掛けるの?』
『それほど重要な本だったのじゃないかな?』
今日は、はやてちゃんは居ない。右手全体をギブス固定している八坂くんを見たら、はやてちゃんは何を言うだろうか。2秒考えたけど、とりあえずビンタするだろうとわかったので、考えるのをやめた。でも罠が仕掛けられるほどの本ってどんな内容なんだろか。私はすこし興味がある。
あとで、ユーノ君に聞いてみよう。ちゃんとおはなしすれば、きっと教えてくれると思うし・・・・
「高町、化粧上手くなったな」
「? ありがとう」
「ちゃんと見ないと騙されるところだった。身体休めないと倒れるぞ」
「え・・・」
「で、クロノ。日本円でいくらぐらいかかるんだ? それとCLASS3のデバイスが欲しんだ。今年でDSAAの参加が最後になるんから一回で良いから出てみたい」
『なんだか。怪我してもいつものひかるだね』
『そうだけど、なのは、最近休めてないの?』
『休めてるよ。月に・・・』
「しかし管理局ブラック過ぎだろう。あっちだとアルバイトは週40時間業務だぞ。それに怪我してる人も居るのに働かせるとか」
「・・・・・・・・・・」
「・・・怪我してる人が働いているって、どういうこと?」
「無限書庫、あそこに行くまでに何人か職員とすれ違うんだが、腕が折れてても平気で働いてる人が居るんだよ。もしかして、そういう美学でもあるの?」
それを聞いたクロノ君は急に黙った。どこかに連絡を取っているのだろうか。後日、いつも通り仕事をしていると検診の通知があり、同じ職場の人が忙しくて受けれないと笑いながら言っていたが、検診は強制で日別で次空管理局全体が受けることになった。検診に引っかかった人は、休暇を貰った。この休暇で、ユーノ君を誘って食事でも行こうかな。
・・・・・・
「これは・・・」
あの蜘蛛が片づけられ、蜘蛛は研究所で調べるそうだ。それで、蜘蛛が守っていたのが気になり“守っていたところ”には調べたけど何も重要なものはなかった。
それで蜘蛛が居たところに戻り、天井と床を調べると天井に隠し部屋を見つけた。中には一冊の本があり、他はなにもなかった。
「複次元世界美女名鑑?」
開いて目録を見ると、知り合いが何人か写真つきで、3サイズに、好きなもの嫌いなものなど、その人について載っていた。これは死蔵にすべきだろう。もし誰かがこれを見ることがあるだろから、ミッドチルダ語で書置きしておこう。短く的確に・・・・