東雲友奈は勇者である   作:うみうどん

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十話『日常』(3)

『園子の夢(出張版)』

 

 園子たちがいつものように、部室に入ると、そこはまるで違う世界だった。

 

「来たな、園子」

 

 薄い金色の髪をして、丁寧に切り揃えられている長身の男が園子たちの目の前にいる。

 どうやら今はその人物しか部室にいないようだ。

 

「うーん、どこかで見たことあるー?」

「あ〜もしかしてご先祖様?」

「おいおい、まだ寝ぼけているのか?」

 

 どこからどう見てもイケメンにしか見えないこの人物こそ、乃木若葉本人であった。

 自分が男になっていることにもさして驚いてない様子から園子は夢だと悟る。

 

「あれ?若葉くん早いですね」

「ああ、ひなたか」

 

 少し長い黒髪をかきあげるように、男用のカチューシャをつけた謎の色気を醸し出す、長身のイケメンが部室に入ってくる、それは上里ひなた本人だった。

 

「あわわーイケメンさんが増えたよ〜」

「うんすごいね〜イケメンさんだね〜」

 

 園子たちは夢だと分かってしまったのでこの状況を楽しむべく、マジマジと二人を見る。

 そして部室が空いて、残りの西暦組も入ってきた。

 

「あれ?今日はタマたちだけか?」

 

 小柄の幼い印象を受ける、可愛らしい男の子、土居珠子…いや今は土居珠緒とでも呼ぼうかと園子たちは思った。

 

「そう見たいですね、タマっち先輩」

 

 長髪の金髪を揺らしながら入ってくる長身の、ゆったりとした印象の男の子、伊予島杏。

 

「何をやっているんだ、君たちは」

 

 黒い綺麗な髪をしており、おかっぱ頭にスタイリッシュな眼鏡をかけたイケメンの男の子、郡千景。

 

「楽しいことやってるの?みんな」

 

 短く切り揃えられた、赤っぽいピンク色の髪に花の髪飾りをつけた男の子高嶋友奈。

 

「うわ〜イケメンさんが増えたね〜」

「そうだね〜イケメンさんでいっぱいだね〜」

 

 二人して体を揺らし、この状況を楽しむ園子たち。

 すると突然、部室の窓が空いた。

 

「やあ、お邪魔するよ」

 

 褐色の肌に友奈とよく似た顔、短く切り揃えられた髪、赤いリボンをチョーカーのようにつけたイケメン、赤嶺友奈まで現れた。

 

「「もしかして〜?」」

 

 園子たちは期待を胸に寄せる。

 それはここまで部室にイケメンがいる、そして赤嶺が来るとなれば次は絶対に女体化した東雲だろう。

 

「待って!赤嶺ちゃん!これ何!?このひらひらしたスカート!?え?なんで胸があるの?え?」

 

 まんま高嶋や、結城と同じような女の子が基本的なセーラ服に身を包んで窓から入ってきた。

 入ってくるときにちらりと可愛らしいピンク色の下着が見えた。

 

「「「「「「「!!!???」」」」」」」」

 

 さすが多感な時期の中学生。

 ちらりと見えた下着を見てしまったことにより、各々顔を赤らめる。

 

「し、東雲ちゃん…入ってくるときはスカート気にしようか…」

「…そ、そうだぞ!君は敵とは言え、女の子なんだからな」

「!?なんでこの人たちも男の子になってるの!?」

 

 赤嶺が注意した後、若葉も注意する。

 しかし、それどころではない東雲は遠慮なしに赤嶺にその豊満な胸をぶるんぶるんさせながら、赤嶺に詰め寄る。

 

「あわあああああ!」

 

 赤嶺が酷く狼狽して、窓から自主的に出て行った。

 

「待ってよ!これ説明してよー!」

 

 東雲が赤嶺を追いかけて行った所で、園子は夢から覚めたと、イネスのジェラートコーナーで小学生組で歓談していた。

 

「女の子になった東雲友奈…」

「うーん…ロック…?」

 

 ☆

 

「なんか悪夢を見たような気がするよ…」

「僕も…」

 

 友奈ハウスでは何故か、園子の夢と連動してしまった東雲が無意識のうちに赤嶺にまで連動してしまったようで、二人して悪夢を見たとため息を吐いた。




最終回の構想とか全部思いついてるんだけど、その間のお話を考えるのしんどい。
東雲友奈の章はぼんやりと出来てはいるけど、長引きそう。

誤字とかありましたら教えてくれると嬉しいです。
感想もお待ちしてます。
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