巫女御記
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◼️◼️を変えてしまうという、いぎょうをなし遂げた友奈さんは、大きなだいしょうを負ってしまいました。
どうにか友奈さんを救いたいと思った私は、私についている◼️◼️さんにお話をきくと、それは無理な話だ、と言われてしまいました。
神さま、これを見ているなら、私のお話を聞いてください。
私は友奈さんを救いたい。
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大赦書史部・巫女様
検閲済
☆
彼岸花が生い茂る地に、一人の小柄な少女と、彼岸花の地のど真ん中に大きな墓があった。
普通墓というのは、その人の名字や名前を掘るものだ。
しかし、その墓は何も書かれていなかった。
いや、消されたと言った方が正しいのだろう。
機械か何かで石を削った後が見える。
目を凝らすと何か見えそうな気もしたが、やはり解読は不可能だった。
そして、その前にいる小柄な少女。
髪は綺麗な黒…いや、純黒と表したいほどに美しい。
その純黒の髪を横で長めに桃色のリボンで結んでいる。
顔立ちはまだ幼く、小学低学年の顔つきだ。
目は、少し茶色がかった黒色、色素が少し薄いせいで目の色がたまに茶色に見える時がある。
肌は透き通るように白く、まるで天使だと言われてもおかしくはないだろう。
そんな少女が何故、彼岸花の生い茂るような土地で一人でいるのかと思っていたが、一人ではなかったようだ。
「こんにちは、【千景】さん、今日も会いにきました」
『はいこんにちは、灯さん』
灯と呼ばれた少女の前に、一人の中学生くらいの少女が浮遊する。
その姿は紛れもなく、西暦時代、活躍した勇者の一人郡千景だった。
「もー千景さん、私のことは篠目でいいってなんかいも」
『…ごめんなさい、あまり慣れてなくてね』
二人の出会いは篠目が東雲友奈に出会う前の数ヶ月前に遡る。
この閉鎖された空間に、篠目が迷い混んできたのだ。
元々巫女として優秀であり、灯という家系は代々霊能力者としても知られていた。
見えてはいけないものが度々見えてしまう篠目はそれで少し精神を病んでいた。
そんな時に、ここに迷い込んでしまって、幽霊の千景と出会った。
二人は話していくうちにだんだんと趣味が合うようになり、度々、篠目はここに訪れては自分に憑かせてゲームをさせる。
そんな生活を続けていくうちに篠目の精神は大分安定した。
そしてそれは、東雲との出会いでかなり精神が強化されていく。
「でね、ゆうなさんがーーー」
『ええ、この時代の友奈という名前の人も優しい人なのね』
千景は目を細め、篠目を慈しむかのように話す。
千景は長い年月を幽霊として過ごしていく中で、かなり丸くなったなと、自分で思った。
800年ーー。
長い時を幽霊として過ごしたなと感慨に耽ける。
篠目には千景の生い立ちについて話していない。
彼女が無理に知ることはないと、千景が思ったからだ。
ただ、幽霊として現世に留まっているのは心残りのことがあるから、それは篠目は分かっていた。
千景は篠目にはかつて非業の死を遂げてしまい、未練がましく現世に残っている女と話している。
「篠目ちゃん、またここにいたんだ」
「あ、ゆうなさん!」
東雲は篠目をさがし、彼岸花畑に足を踏み入れた。
篠目は東雲の元へ駆け寄る。
その光景を見て、千景は思った。
まるで高嶋さんと私だと。
千景は東雲友奈と初めて会った時、何か妙な親近感というか既視感をおぼえた。
東雲が高嶋の生まれ変わりだと思った事もある。
しかし、違ったようで、なにか別の人物の生まれ変わりだと分かった。
とても、『友奈』によく似たような。
「また、千景さん?」
「はい!おはなししてました!」
『ふふ、そうね』
東雲には千景の姿や声は聞こえない。
ただ、篠目がよく話す、幽霊の子だと認識しているだけだ。
故に東雲は千景の事を知らない。
しかし、篠目がこんなに楽しそうにしているのだから、悪霊の類ではない事を東雲は分かっていた。
「…千景さん、今日も篠目ちゃんがお世話になっております」
墓の前で静かに手を合わせる。
そして、その後にはお供え物を差し出した。
『…ええ、こちらこそありがとう。お陰で退屈しない日々が続いてるわ』
「よかったですね、千景さん」
こうして、勇者、巫女、幽霊という不思議な組み合わせの優しい歓談が始まった。
よし、書き溜め分の狭間編と日常編は終わりましたー!
また花結いの章(ゆゆゆい)14話、15話、16話分と進めていきたいと思います!
そして評価してくださった方、誠にありがとうございます!
誤字とかありましたら教えてくれると嬉しいです。
感想もお待ちしてます。