漢字変換・ルビ振りが一定していなくてすみません……。
キバオウの元ベータテスターに向けての
ステージを満たしていた
「それじゃあ、会議を続けるから、リョウヤ君も席に戻ってくれるかな」
「あー…えっと…あのー……すいません。戻る前に、自分からも一つ皆さんに伝えておきたい事が有るんですが、良いですか……?」
観客席へと戻らない様子の俺を見て、案の定ディアベルから、観客席へと戻る様に、と
元より、会議の最中に許可を得て発言する予定でいたのだ。折角
そんな俺の願い出に対して、彼は「構わないよ」と快く
という訳で、俺は彼に一礼してから、観客席の方へと向き直る。集まる視線で
「えっと……先ずは、改めて自己紹介を。俺の名前はリョウヤ、元ベータテスターです」
「皆さんはもう、《トールバーナ》
俺が取り出した本状アイテムの正体は、《エリア別攻略本》という物だ。
丸い耳と左右三本ずつのヒゲを図案化した《
内容は、詳細な地形から出現モンスター、ドロップアイテム、クエストの解説などといった様々な情報が
とは言え、アルゴとて一介の人間。一度で全ての情報を
そして、今から俺が
俺は《攻略本》を開き、問題の
「《攻略本》の町の地図に記されている【!】マークが、クエストNPCの位置を示しているものである事は、皆さんもう既にご存知ですよね」
前置きの確認を入れてから……さて、此処からがいよいよ本題だ。
「其の中の一つ、町の南東の
俺の言葉に、再びステージが騒めき始める。
特に此れに関しては、元ベータテスター達の方が
「《鼠》に調査して貰って、俺のパーティーの方でも実際にクエストを受けて確認しましたので、ほぼ間違い無い情報だと思います」
俺は考えていた。
ベータテスト時のゲーム内容は
なので俺はアルゴに依頼して、主にクエストに関する情報を調査して貰ったのだ。町で大きな変更や追加が有るとすればクエストが一番可能性が高い、と考えたからだ。
其の結果、今回の情報が発覚したのだ。
「そして、此のクエストは非常に重要なものであり、ボス攻略にも大いに関係の有るものです」
ただ、
勿論、そんなのは百も承知の事だ。
俺は、情報の詳細についてを語る。
「結論から言いますと、此のクエストでは、《カタナ》スキルを使うモンスターと戦闘する事になります」
俺が語った内容に、ステージの騒めきが一層に大きくなる。
そうなるのも無理のない話だと思う。何せ、《カタナ》スキルはゲーム開始時点では選択不可能な武器スキルであり、
自分達が知らないスキルをモンスターが使うともなればそりゃ驚くだろうし、
だが、問題は其れで終わりではないのだ。
「そして、此のクエストの達成後に、NPCが非常に重要な情報を教えてくれました」
「リョウヤ君…………其の非常に重要な情報っていうのは……まさか……」
「多分、お察しの通りだと思います。──ボスは、《カタナ》スキルを使用すると思われます」
此処までの流れで話の着地点を察してしまった様で、問い掛けて来たディアベルも、観客席の
俺達にクエストを依頼したNPCの子供達が言っていた──前に、大きなコボルトが、村を
大きなコボルト、というのは、塔──
其れはさて置き。
子供達から教えて貰った情報が事実なのだとすれば、状況は大分厄介なものであると言えよう。ただでさえ強くて厄介であるボスが、俺達にとって知識の明るくてない
だが、救いは在る。
其れこそ
「ですので、ボス攻略前に必ず一度は此のクエストを行って《カタナ》スキルに慣れておいて下さい」
最後にそう
此の報告によって、一応
結局の所、キバオウによる元ベータテスターへの万謝と、俺からのボスの使用武器の情報が攻略会議のハイライトとなった。
何せ、
一応ベータテスト時の情報が有るには有るが、しかし、其れは
そういう訳だから、詳細な作戦会議は一度ボス部屋を
後は《迷宮区》最上階までのマップデータが全員に共有され、其れを
……其の後が少し大変だった。
と言うのも、ステージを立とうとした所で、他の参加者に声を掛けられたのだ。其の目的は単純に
……ただ、話し掛けて来たのは一部の参加者だけではなく、参加していたほぼ全員だった。次から次へと話し掛けられるものだから、解放されるまでに時間が掛かってしまった。
後、
そんな訳で、
スクアーロ達とも別れ、ずっと待っていてくれた妹達にお礼を言って、リズ達と合流するべく改めてステージを立とうとした……其の時だった──
「なあ、ちょっと良いか……?」
……またもや声を掛けられた。どうやら俺が解放されるまでにはもう少し掛かるらしい。
其の事に若干の
振り向いた先に居たのは、四人のプレイヤー。
他三人よりも前に立っているのは、大人しいスタイルの黒髪に、性別の判断に困りそうな線の細い顔立ちをしたプレイヤー。……服装から判断するに、恐らくは男性だろう。
他三人よりも前に立っている事や、先の声の声音から察するに、話し掛けて来たのは恐らく彼(?)なのであろう。
……だがしかし、驚きの原因は彼(?)ではない。俺が驚いたのは、寧ろ彼(?)の後ろに立っているパーティーメンバー達の方だ。
一人は、線の細めな顔立ちながらも、一人目よりは明確に男性であると判断出来るプレイヤー。柔らかそうなアッシュブラウンの髪の下に有るのは、優しげな目鼻立ちで、
……ただ、原因は彼でもない。
一人は、さらさらとしたショートの黒髪の女性プレイヤーであり、額の両側で
……残念ながら、彼女でもない。
詰まる所、驚きの原因は残りの一人。
……俺は、彼女に覚えが有る。
直接彼女と会った事が有る訳ではない。が、サービス開始日に《はじまりの街》にて、俺は彼女とそっくりなプレイヤーを見掛けている。割と目立つ見た目をしていたので印象に残っているのだ。
《はじまりの街》の彼女は、俺がサービス開始日に少し仲良くなった《キリト》というプレイヤーを
《はじまりの街》の彼女と目の前の彼女が同一人物であると仮定した場合、其処から導き出される答えは、詰まる所──
「……お前……キリトなのか……?」
半信半疑の思いで、導き出した答えを確かめる。
そうなるのも当然の事で、俺達はGMによって強制的に現実の姿に
其れはさて置き。
すると
「ッ! やっぱり! お前があの時のポニーテールのリョウヤなんだな!」
瞬間、俺も目の前の人物がログイン直後に出会った《キリト》である事を確信した。俺のチュートリアル前のアバターの容姿を知っているのは、妹にユウキ、ラン、そしてキリトだけだからな。
「おう。久し振りだな」
「ああ、久し振り。無事で何よりだよ」
「そっちもな。……ところで、お前……どうやって俺の事を判断したんだ?」
再会とお互いの無事を喜び合う俺達だったが、俺はふとある事に疑問を
先にも
では、キリトは何を以てチュートリアル前の《リョウヤ》と今の俺を同一人物であると判断したのだろうか?
「あー……其れなんだけどな……俺も確信が有った訳じゃないんだ。フレンドの位置情報でお前が此の場に居るって表示されてたから、
「あー、成る程な」
其れに対するキリトからの返答は、確固たる
俺が彼の返答に納得していると、今度は彼の方から俺に対して疑問を問い掛けられた。
「そういうお前こそ、何で直ぐ俺だって分かったんだ?」
「ん? あー……ぶっちゃけるとな、お前を見て判断した訳じゃなくて、そっちの金髪の子を見てお前なんじゃないかと思ったんだ」
「……アリスを?」
俺の返答に、《アリス》という名前らしい金髪の子に目を向けて首を
「彼女が、サービス開始日に《はじまりの街》でお前の事を探していた金髪の子とそっくりだったから、一緒に居るお前が若しかして《キリト》なんじゃないかって思ったんだよ」
「あー、成る程な。……あ、因みに、同一人物だよ」
「やっぱり、そうだよな」
其れで漸く、キリトも納得がいった様だ。
「ちょっと、キリト! 友達と再会出来て
「そうだよ、リョウヤ君! わたし達の事も紹介して欲しいな」
そうして話の区切りが付いたタイミングを見計らってか、此処まで
「あー、スマンスマン。どうしても気になったもんだから、ついな」
「ご、ごめん……」
此れは此方の分が悪いし、そもそもの話、彼女達をほったらかしにして話し込んでしまっていた俺達が悪いので、二人で素直に謝る事に。
そうした所で、それでは此処からは彼女達も交えて会話を……
「そんじゃあ、先ずはお互いの自己紹介から…………と行きたいところだけど、こんな所で長々と話すのもアレだし、連れも待たせてるんだ。てな訳で、話は何処かの宿か店で夕飯を食べながらでも構わないか?」
……再開するのではなく、俺は場所の移動を提案する。
今は十二月の夕方。仮想の身体であるが故に風邪をひく事は無いとは言え、それでも寒空の下で長々と会話をするのは身体に応えるだろう。
それに、リズとサチを長い事待たせてしまっている。
付け加えて言えば、分けて紹介をするのが面倒だというのもある。恐らくキリト達とは今後も会う事になる事だろう。其の時にリズとサチの事を紹介をする、キリト達に自己紹介をさせるというのは割と手間であろう。であれば、
後は、腹が減って来たというのも理由の一つだ。仮想世界であるSAOに
「さんせー! ボクお腹空いて来ちゃったよぉ……」
「確かにそうだね。それに、話を続けるには外は寒いもんね」
「サチ達を此れ以上待たせるのも悪いしね」
「異議無ーし!」
以上の理由からの提案に対し、俺のパーティーメンバー達からは続々と賛同の声が挙がる。
「えっと……俺は其れでも構わないけど、三人はどうする……?」
「わたしも構わないわ。
「僕も構わないよ」
「私も、良いと思うわ」
一方のキリトや、キリトのパーティーメンバー達からも色
「決まりだな。んじゃ、先ずはうちのメンバーと合流しに行きますか」
という事で、俺達は漸く野外ステージを立ち、リズ達の
……因みに
「やっぱり知ってやがったんだな! んで、テメェが教えたんじゃ面白くねえとか考えて、俺には黙ってたんだろ!?」
「オー、短い付き合いなのに、オレっちの事よく解ってるじゃないカー。オネーサン嬉しいゾー」
「じゃかあしいわ
リズ達の
[今回の
・ボスの武器を知る為のキークエストを発見・公表していたら。
──という訳で、本作品に於けるディアベル生存ルート(仮)への導入は此の様な形を取らせて頂きました。
第二層、第三層ではボスの情報が有ったのだから、第一層でもボスの情報は有ったのではないか、という解釈の
此れを受けて第一層ボス攻略がどの様な展開になるのか、乞うご期待です。
さてさてさーて、此処に来て漸くアリスの名前が出て来ました! ……すみません、アリスだけです。残りの二人の名前は次回となります。
其れに合わせて、アリスの説明も次回とさせて頂きます。今
さて、皆さんお気付きだと思いますが…………キリトが面倒を
此れは何故なのか?
恐らく本編で語る事は無いと思うので此処で書かせて頂きますと、『キリトからある程度の事を教わった時点でクラインが同行を断り、
クラインを第一層ボス攻略に参加させる、という案も考えましたが、こっちの方がクラインらしいかなと思い、原作通り第一層ボス攻略には不参加という形にしました。
という訳で、今回は此処まで。
……中々ボス攻略に辿り着かず申し訳ないです。