朝日が昇り始めた頃、虚は眠っている他の人達を起こさないよう寝袋から出て服を着替える。
そして歯を磨こうとコップと歯ブラシをカバンから取り出しテントから這い出た。
公共水道場で身支度を終えテントへと戻ってくると、コンロで何かをしている真司がいた。
「おはようございます真司さん」
「あ、虚さん。おはよう」
「何をされているんですか?」
「みんなの朝食に燻製ベーコンを用意しているんです。あとは目玉焼きと焼いたパンを出す予定です」
「それって…」
「えぇ。あの映画のご飯シーンと同じものです。いいですよ、映画飯を再現するのは。実際に美味しいですし」
笑顔を浮かべながら真司はコンロの火を見守る。すると何かを思いついたのか虚のほうに顔を向ける。
「そうだ。皆さんの朝食を虚さんが用意してみませんか?」
「わ、私がですか?」
真司の突然の言葉に虚は驚いた表情を浮かべ、すぐに首を横に振る。
「む、無理ですよ。昨日野菜とか肉を切るのだけでも緊張したのに…。そ、それにみんなの朝ごはんとなると失敗したら…」
「大丈夫ですよ。私もそばにいますし、やばかったら手助けしますから」
真司の言葉に虚はしばし悩んだ表情を浮かべ、その後意を決したのか首を縦に振る。
「わ、わかりました。やってみます」
「ではまずはベーコンが燻製されるのを待ちましょうか」
そういい二人はベーコンが燻製されるのを待った。しばらくして真司は燻製機からベーコンを取り出しまな板の上へと置く。
「それじゃあこのベーコンの塊を1人2枚配れる様にしたいので、このくらいの厚さで切っていてください」
そういい真司はベーコンを切り、分厚くもなく薄くもない程度の厚さのベーコンを切った。
「わ、わかりました」
虚は緊張した面持ちで包丁を握りゆっくりと真司が見本で切ったベーコンと同じ厚さで切り始めた。
緊張で手が震えながらもしっかりと昨日教えてもらった左手を猫の手にしながらベーコンを抑え右手の包丁でスッと引きながら切っていく。
「いいですよ。昨日よりも上手になっています」
「そ、そうでしょうか? こっちのこれは少し厚いですし、これは薄いように感じるのですが?」
「それは仕方ありませんよ。どれも同じ厚さで切ろうとするのは難しいですしね」
「そ、そうですが…」
「それと虚さん。料理を少し難しく考えているんだと思いますよ」
「え?」
真司の言葉に虚は首をかしげる。
「料理が苦手な人って難しく考えたりしすぎるんですよ。調味料の量はこの量ぴったりにしないといけないとか、材料とか混ぜたりする際にどれだけ混ぜれば良いのか?とか難しく考えるためにいろいろと時間が過ぎていき、どんどん工程が圧迫していって失敗するんです」
「なるほど」
真司の言葉に虚はどこか納得のいった表情を浮かべる。
虚がこれまで何度か料理を作ろうとしたが、どれも上手くいったことはなかった。虚はそれは自分には料理の才能がないとばかり思っていた。
しかし真司の言葉で自分が難しく考えていたから上手くかなかったのか。そう思えたからである。
「そうですね。今までやってきた料理の練習でも難しく考えていたせいか、焦がしたり、煮込みすぎたりって言ったことは多々ありましたね」
「そうでしょ? 料理は多少の誤差は別に問題ないんですよ。ましてや最初のうちはね」
笑顔を向けながら告げてくる真司に虚はドキッと今まで感じたことのない胸の高鳴りを感じ、さらに頬にも熱を帯びるのを感じ顔を明後日の方向へと向ける。
「どうかしましたか?」
「い、いえ。何ともありません!」
そういいながら作業を続ける虚。
そして次に焼きの工程に入る。
「それじゃあ虚さんはベーコンを焼いてください。自分は目玉焼きを作るので」
「わかりました」
虚はフライパンに油を入れ、熱した後ベーコンを入れる。ジュージューとそそられる音と香ばしいにおいがあたりにひろがる。
(そろそろ上げるべきでしょうか? けど肉でしたらもっとしっかりと焼かないといけないでしょうか?)
色々と不安的なものが浮かび上がってきた。
どうしようかと悩んでいたが、虚はハッと隣にい真司がいることを思い出し申し訳なさそうに口を開く。
「あの、真司さん。ベーコンの焼き加減ってこれくらいでいいですか?」
「そうですね。それくらいでいいですよ」
そう言ってもらえ虚は安心しベーコンを並べた皿にそれぞれ2枚ずつ取り上げていった。そして真司の目玉焼きもフライパンの上で切り分けてそれぞれの皿の上に並べていく。
それからしばらくしてそれぞれのテントから料理研究部から一夏達が出てきた。
「うわぁ~、いい匂いしてると思ってたらおいしそぉ~!」
「これってあのアニメ映画のご飯だよね?」
「ですです! 私あの映画何度見直してもあのベーコンが焼かれるシーンのところでおなかが空くんですよねぇ」
「朝からボリュームがある感じだけど、動けば問題ないわね」
「うむ、朝はしっかり食べるのが一番じゃ」
そう話している中、真司がニコニコと笑顔を浮かべながらある事を話し始めた。
「みんな、その朝食は実は虚が用意してくれたんだ」
「「「「「おぉ~~~!!」」」」」」
真司の言葉に全員歓声の声を上げる。虚はというと
「い、いえ。私がやったのは燻製されたベーコンを切って焼いただけですよ」
「けど、いい経験になったでしょ?」
「ま、まぁそうですね」
真司の問いに虚は照れながらそう答える。
「うむ、それじゃあ虚が用意してくれた朝食を「おぉ~~~~~い!!」ん?」
千冬が早速食べようかと声をかけた途中で知っている声が聞こえ、その場にいた全員が声がしたほうに顔を向ける。
顔を向けた先にいたのは登山服を身に包み大きなカバンを背負った女性と小さなカバンを背負い、白杖を持った少女。そしてその少女に手を握られているメサが一夏達のほうへと近づいてきていた。
「あれ誰だろう?」
「それに隣のロボットは一体?」
上級生達は一夏の隣にいるメサを見たことが無い為首を傾げいる中、1年生たちはというと
「あれって臨海学校の時に来ていたロボットだよね?」
「そやなぁ。てか、隣の人どっかで見たことあるような気がするなぁ」
そう話していると、2人は一夏達のもとに到着し、女性は背負っていた荷物をドサッと地面へと下す。
「いやぁ~、遅くなってごめんねぇいっくん、ちーちゃん、よーくん、しんちゃん」
「まったくだぞ。メサのメンテナンスが終わったらすぐに行くといっておったのに、全然来なかったから心配していたんだぞ」
「めんごめんご!」
千冬の叱責に女性は笑いながら謝罪をする。
「もとはといえば束様が普段から掃除しっかり行っておれば遅くなることなどなかったのにでは?」
目を閉じた少女がそう口にすると、束と呼ばれた女性は顔を明後日の方向に向けながら「アッハッハッハ!」と笑いながら誤魔化す。
【全くです。坊ちゃまに新作のぬいぐるみ等を作成されるのは良いですが、掃除も大事ですよ。(ーー;)】
「はぁ~い、次から気を付けまぁす」
メサの言葉に気の抜ける感じで返す。そんな中少女が口にしたある名前に料理研究部や虚は驚いた表情を浮かべていた。
「今、あの子あの女性のこと、束様って呼んでなかった?」
「え、えぇ。呼んでたわね」
「ま、まさか本当にあの…?」
「ま、まさかこの様な場所におるわけないじゃろ?」
2,3年生は目の前にいる女性があの篠ノ之博士なのか?と疑問に見ている中、1年は
「や、やっぱりあの時臨海学校の時に来てた篠ノ之博士だ!」
「ほんまやぁ。まさかこんなところで会うなんてなぁ」
そう零し2,3年生は本当にあの篠ノ之博士なんだと確信したのだった。
「おい、束。いい加減こいつらに自己紹介したらどうだ?」
「おっといっけねぇ。はろはろ~天才博士篠ノ之束さんだよぉ。本当は昨日参加するつもりだったけどさっき聞いた通り遅れてね。今日、明日とよろしくね」
「「「「「は、はい! よろしくおねがいします」」」」」」
束の挨拶に2,3年生たちは緊張した面持ちではあるものの挨拶を帰す。
「ところで束、そっちにいる少女はクロエだったか?」
「うん。クーちゃんだよぉ」
束がそういうと、クロエは一歩前に出て奇麗にお辞儀する。
「皆様初めまして。束様のもとでお手伝いをしております、クロエ・クロニクルと申します。今日、明日とよろしくお願いします」
「うん、よろしく」
「よろしくなのじゃ」
そう挨拶をする料理研究部の子たち。そしてもう一体もプラカードを出す。
【皆様方初めまして。織斑家の家事補助ロボットのメサでございます。2日間よろしくお願いいたします。( `・∀・´)ノヨロシク】
「よろしく」
「はぁ、家事補助のロボットとはまた凄いロボットですわね」
メサの姿形に皆興味津々で見ている中、束が真司に声をかける。
「ねぇねぇしんちゃん。束さんとクーちゃんのご飯は?」
「おっと、そうだった。すぐ作らないとな。2人分だけでいいか?」
「いいえ、
「そっか、3人分だな。……え?3人?」
突如聞きなれない声が聞こえ、全員声がしたほうに顔を向けると、其処には一夏の隣に赤茶髪の少女が座っていたのだ。
「え? だれ?」
誰かがそう声を漏らす中、一夏が口を開く。
「あ、アイラ出てきていいの?」
「いずればれるもの。だったらアンタが信用できる人物たちには先に明かしてもいいでしょ」
一夏の問いにアイラはあっけからんといった表情で返す。
「あ、アイちゃん久しぶりぃ~」
「えぇ、久しぶりね本音。ところで夏休みの宿題、ちゃんと進めているんでしょうね?」
「も、もちろん「嘘つきなさい。全然してないでしょ」うぅ~、ばれてるぅ」
「あたりまえでしょうが」
呆れた表情で溜息を吐くアイラ。すると全員が唖然とした表情を浮かべたまま固まっていることに気づく。
「ちょっといい加減現実に戻ってきなさいよ」
アイラがそういうと、我に戻る料理研究部の子たちに千冬たち大人組。
そんな中、幸平が代表するかのように口を開く。
「えっと、貴女は一体誰なのかしら?」
「誰っていう質問の仕方は可笑しいけど、まぁいいわ。私はアイラ。一夏の専用機、バレットホークのISコアの人格よ」
そういうと
「「「「「えぇぇえ~~~~!!??!!」」」」」
全員驚きの声を上げた。
そんな中、束は興味津々といった表情を浮かべていた。
「まさかいっくんのISコアの人格が人型となって出てくるとはねぇ。こりゃ確かに驚きだぁ」
「まったくだな。だが束、お前なら予測できたんじゃないのか?」
「いやいや。いくらいっくんのISが
と、千冬と束の会話の中でとんでもない言葉が混じっていた。
「え? 織斑君のISはフォースシフトしているんですか?」
「おっと、束さんとしたことがついうっかり。まぁいいか」
束はうっかりと言いながらも笑顔を浮かべながら一夏のISについて話し出す。
「そうだよ。いっくんのISはフォースシフトまで「博士、フォースじゃないわよ」え?……まさか」
「えぇ。一夏のバレットホークは既にインフィニットフェイズに移行しているわよ」
アイラの口から出たインフィニットフェイズという言葉に料理研究部の子たちや伊田達大人組を首をかしげていた。
そんな中束は目を見開き驚きの表情を浮かべていた。しかしそのあと沸々と笑みを浮かべ大声で笑いだした。
「アッハッハッハ! まさかいっくんのISがインフィニットフェイズに移行するなんて。いやぁ~、束さんが生きている間には誰も到達することはないと思っていたけど、まさかいっくんのISがなるなんて束さん驚きだよぉ。それで、その姿もそのインフィニットフェイズに移行したから?」
「そんなところよ」
二人だけで会話を進める中、千冬が喉を鳴らして意識を向けさせる。
「うぅん! おい、二人だけで話を進めないで私達にも説明しろ。インフィニットフェイズとはなんだ?」
「インフィニットフェイズっていうのはISのフェイズシフトの最終到達地点だよ。サードシフトになればISコアの自我が表に少し現れるけど、フォースシフトになれば完全に表に現れて自由に会話ができるの」
「そしてフィフスシフトになればパイロットはそのISのコア世界に自由に行き来できるようになる。そしてインフィニットフェイズは―――」
「ISコアの人格が肉体を持ちこっちの世界に出てこれるようになる。束さんはこのフェイズに到達するのは今の人類ではまず無理だろうなって思っていたんだぁ」
束とアイラの説明に呆然と言った表情を浮かべる料理研究部の子たち。
するとアメリアが疑問が浮かび上がったのか、口を開く。
「しかし彼はIS学園に来てから初めてISに触れたのでは? そんな早くにインフィニットフェイズにまで移行するのは無理なのでは?」
アメリアの質問に確かに。と同じ疑問を持ち始める料理研究部の子たち。その質問に束はニンマリと笑顔を浮かべる。
「いい質問だねぇ。確かに今年にISを触れてもインフィニットフェイズに行くのはまず無理だね」
「じゃあどうしてなんですか?」
「そりゃあいっくんがISを動かせるとわかったのは中学2年生の頃からだもん。その時からいっくんはISを所持してたからねぇ」
「えぇ!? 中学2年生の頃から? ど、どうしてその時に動かせることを発表しなかったんですか?」
「そりゃあ中学2年生がいきなりIS学園に行かされるなんてしんどいじゃん。それにその時期辺りでいっくんは女性恐怖症を発症したからだよ」
そういうと料理研究部の子たちはそう言うことか。と納得の表情を浮かべる。
そんな中、洋一や千冬、そして束は懐かしそうな顔を浮かべる。
「それにしても本当にあの時は驚いたよねぇ」
「まぁ、確かにな」
「本当にあれは驚き以外の感情は浮かばんかったからな」
そんな会話をする中、本音が一夏にあることを聞く。
「ねぇねぇイッチー。アイちゃんと初めて会ったのも中学2年生の頃なの?」
「は、はい。まぁその、事故みたいな感じなんですけどね」
そういい一夏はぽつりぽつりとアイラとの初めての出会いを話し始めた。
時は遡り、一夏が中学2年生の頃。
千冬が2度目の日本代表に選ばれ帰りが遅い日々が続いていた頃、一夏は伊田の家で千冬が迎えに来るまで過ごす日々を続いていた。
ある日、一夏がいつも通り伊田家にて千冬が帰ってくるのを待っていた時のことだ。
伊田家の居間にて一夏は学校で出された宿題を片付けていた。すると洋一が居間へとやってきてきた。
「一夏君、今ちょっといいかい?」
「はい、何ですか?」
「少し手伝ってほしいことがあってね」
「いいですよ。何を手伝えばいいんですか?」
「うちの庭に物置にしている家があるのは知ってるよね? いい加減整理しなくちゃまずいからそれを手伝ってほしくてね」
「いいですよ」
「助かるよ。それじゃあついてきて」
そういい一夏は洋一の後についていき庭へと出て隣にある家へと入る。中には段ボールだったり、古い雑誌だったり道具が大量に置かれていた。
「少しずつ片付けようとしていたんだけど、なかなか出来なくてね。今日は久しぶりに時間ができたから少しでも進めたくてね」
「わかりました。それじゃあ、どこから手を付けますか?」
「出入口あたりにあるのは元から処分するやつだから置いておいて、隣の車庫と奥の部屋かな」
「それじゃあ荷物の出しやすくするために車庫からやりますか?」
「そうだね。それじゃあ車庫からやろうか」
そういい一夏と洋一は車庫へと入った。中にはいろいろな古い道具やら色々と置かれていた。そんな中一夏は車庫の中央にシートで覆われた大きな物が置かれている方に目が行った。
「これっていったい何でしょうか?」
「うぅ~ん。俺も随分この車庫には入ってないからな。何を置いてたのか忘れてしまったなぁ」
そういいながら洋一は車庫の照明を点け、シートをめくる。長いことおいていたことがわかるようにシートをめくったと同時に埃が宙を舞う。
シートの下から現れたモノ、それは
「IS?」
一夏がそう零す。シートの下にあったIS。外格の装甲が無い為か、内部のシリンダーだったり、ホースやらコードが丸見え状態のものが寝かされて置かれていた。
「なんでまたISがこんなところに?……あっ、思い出したぞ」
車庫にあったISに疑問を浮かべていた洋一は思い出したかのそう零しながら口を開く。
「昔束が『フルスキンのISの研究のため造ったんだけど、今の隠れ家に置く場所がないから暫くおかせてぇ』って頼まれてたんだ。すっかり忘れてた」
「てことは束お姉ちゃんも」
「おそらくアイツも忘れてるだろうな」
そういいながらどうするかこれ?と頭を掻きながら悩む洋一。
「仕方がない、これは後で束に連絡して引き取りに来てもらうか。それじゃあ一夏君他の荷物から片付けようか」
「はい」
そういい一夏と洋一はISをそのまま置いておき置かれている荷物などを片付け始めた。
暫くして荷物が片付き始めた頃、洋一は母屋から持ってきたジュースを一夏へと手渡す。
「手伝ってくれてありがとうね一夏君」
「いえ、大丈夫ですよ」
「それじゃあ少し休憩していてくれ。俺は少し束に電話をしてくるよ」
「わかりました」
そういって洋一はスマホをもって出ていく。一夏は洋一から受け取ったジュースをゆっくりしながら飲もうと思い手近にあった簡易椅子に座ろうとした。
「よいしょって、うわっ!?」
椅子に座った瞬間、突然後ろへと倒れそうになる一夏。
慌てて一夏は手近にあったモノにつかまろうとする。そして手近にあったモノを掴んだ瞬間突如一夏の目の前が真っ白になった。
強い光が徐々に弱まり目が慣れ始めた一夏はあたりを見渡す。周辺は少し薄暗い空間であった。
「ここ、どこなんだろう?」
そういいながらあたりを見渡す一夏。周辺には何もなく、地平線が続く平坦な空間であった。
【アンタ、一体どうやって此処に来たのよ?】
「えっ!? 誰?」
突如誰もいない空間にもかかわらず声が響き一夏は驚きあたりを見渡すも姿はなかった。
【見渡したっていないわよ。で? アンタなんでこの世界にこれたのよ? 男でしょアンタ?】
「そ、それがわからないよ。それよりも、ここってどこ?」
【はぁ? アンタ、自分でIS触ったんじゃないの?】
「えっと、椅子に座ろうとしたら突然後ろに倒れそうになったから、何かに掴もうとして掴んだからわからなかったんだ」
【……つまり無意識に掴んだ先がISで、此処に来たと。なにそれ?】
意味が分からんと言った雰囲気で話す姿なき女性。
「そ、それでここってどこなの?」
【此処はISコアネットワークの世界よ。本来なら入れるはずが無い世界なのになんでアンタが入れたのよ?】
「え? ISコア? ど、どうして僕此処に?」
【私が知りたいわよ。まぁいいわ。で、アンタ名前は?】
「一夏、織斑一夏。君は?」
【私? 私はバレットホークよ】
「女の子なのに?」
【うるさいわね。ISに名付けられた名前が私の名前なんだから】
「そう、なんだ」
少女の言葉に一夏は何とも言えない表情を浮かべる。しばしの沈黙の後一夏が何かを思いついたのか口を開く。
「あの、それじゃあ『アイラ』って名前はどう?」
【何よ急に?】
「いや、バレットホークって格好いい名前だけど、女性の声だからなんだかおかしいなと思って。あの、気に入らなければいいよ、適当に思いついた名前だから」
そういい再び沈黙が漂う空間。
すると今度は女性の方が口を開いた。
【ふぅ~ん。まぁ、適当に考えたにしては良い名前じゃない】
「そう? それならよかった」
そういいホッと一安心する一夏。
【あ、そういえば外でアンタのことを心配している人がいるわよ。そろそろ戻りなさい】
「え? あ、伊田さんだ。でも、戻るってどうやって?」
【あぁ、そうだったわ。いいわ、私が戻してあげるわ。それじゃあね】
「うん、またね」
そういうと視界が再び真っ白に染まっていく一夏。
「―――それで視界が晴れると僕は寝かされていて、そばに洋一さんと束お姉ちゃんが心配そうにいたんです。その後はISを起動できたことや、色々話して一度ISを束お姉ちゃんに預けたんです」
「それからしばらくしてこいつが女性恐怖症を発症させるでしょ。で、博士が
「へぇ~、だからそのインフィニットフェイズまで行ったんだぁ」
一夏とアイラの思い出話に本音はそうつぶやき、ほかの人達もそうだったんだぁ。といった感じでうなづいていた。
「さて、私とこいつとの思い出話もここまでにして、朝食は?」
「おっと、そうだったね。ちょっと待っていてくれ、すぐに用意するよ」
アイラの発破に真司は思い出したように返し、3人分の朝食準備に取り掛かる。
「あ、真司さんお手伝いします」
「助かります」
虚はそういい真司とともに3人の朝食作りの手伝いへと向かう。そんな光景に残った者達は
((((((あの二人、いつか付き合うな))))))
と思ったとか。
次回予告
一夏達がキャンプを楽しんでいる頃、IS学園の隔離校舎では問題児5人が生活していた。
今回はそんな5人が今どういう状況なのか覗こうと思う。
次回
隔離校舎を覗いてみよう!
一夏「最近主さん、タイトルが適当な気がするのですが…」
主「気にするなぁ!」
以下、投稿遅れの理由
いつも当小説を読んでくださっている皆様、大変ありがとうございます。
頻繁に投稿が遅れた理由ですが、仕事が繁忙期に入り忙しい日々が続いた上に流れは思いつくのに、うまく文章に書けないというスランプに陥っておりました。
今も若干スランプ気味ですが何とか書いております。
これからも投稿遅れが頻発するかもしれませんが、どうか御容赦ください。
次回投稿してほしい小説(詳細は活動報告の「次回作一覧」を見てください)
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①IS×ウォーシップガンナー2
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②IS×メタルギア
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③IS×オリジナルストーリー①
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④IS×オリジナルストーリー②
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⑤IS×クロスアンジュ
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⑥IS×タイムクライシス
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⑦IS×オリジナルストーリー③
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⑧IS×人狼 JIN-ROH
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⑨IS×東方project
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⑩IS×オリストーリー④
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⑪IS×R-type
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⑫俺ガイル×IS