女性恐怖症の一夏君   作:のんびり日和

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57話

2学期が始まってはや数日が経ったある日の事。

何時ものSHRの時間に教壇に立つ千冬が生徒たちの方に体を向けながら口を開く。

 

「今日は今月の下旬に開かれる学園祭の説明会が行われる。そのためSHR終了後皆グランドへ集合するように。それと織斑、今日は多くの生徒たちが集まるが、行けるか?」

 

「その、すいません。1年生の集まりなら大丈夫なのですが…」

 

「構わん。そのために副代表の布仏が居るんだからな。そういう訳だから布仏、済まんが織斑の代わりに代表として説明を聞いて、織斑に教えてやってくれ。織斑は伊田のいる医務室で説明会が終わるまで居てくれ」

 

「わかりましたぁ!」

 

「は、はい」

 

本音と一夏の返事を聞き、千冬はでは頼む。と言いSHRを終え真耶と共に教室から出ていく。

 

「本音さん、すいませんがお願いします」

 

「うん、任せて!」

 

そう言い一夏は護衛のモッフ達と共に伊田のいる医務室へと向かい、本音は他の生徒たちと共にグランドへと向かって行った。

 

本音達がグランドへと到着すると既に多くの生徒たちが集まってそれぞれのクラスごとに並んでいた。本音達も自分たちが並ぶ場所に向かい奇麗に2列となって並ぶ。

暫くして全生徒(一夏と隔離校舎の生徒を除く)が集まり、壇上前に整列した。

暫くして司会を務める生徒なのか、一人の生徒が前へと出てくる。

 

『ではこれより、第○○回学園祭説明会を行います。司会進行を務めるのは学園祭運営委員会所属の吉村です。では最初に学園長からお言葉を戴きます。よろしくお願いします』

 

そう言うと学園長(轡木十蔵の妻、轡木佳代)が壇上に上がる。

 

『皆さま、おはようございます。早いもので学園祭の時期になりました。2,3年生は既にご存知の通り、当学園の学園祭は各部活動で催し物を出し合い、生徒達の投票で上位の部活動には特別助成金がでる仕組みになっております。毎年楽しい催しを出しておられますので、皆さまの楽しい催し物心待ちにしておりますね』

 

そう言い一礼後壇上から降りて行き、生徒達はそれを拍手で答える。

 

『ありがとうございました。では続いては―――』

 

そう言い吉村は進行を続けた。風紀委員会や環境美化委員など委員会の挨拶をしていきそして最後の委員会が紹介されようとした。

 

『では最後に生徒会長からのお言葉です。生徒会長お願いします』

 

そういうと水色の髪の短髪、そして切り目の女性が壇上へと上がる。

あがっていく女性に2,3年生の生徒達は少し不安そうな表情を浮かべる。

 

「彼女、また奇想天外な企画を出すんじゃないのかしら?」

 

「そうよね。出来れば平穏に学園祭を楽しみたいんだけどね」

 

と零す。

上級生達が過去にあった出来事に嫌な顔を浮かべている中、生徒会長は壇上を上がり切りマイクを手に取る。

 

『1年生の皆さん、初めまして。当学園の生徒会長、更識楯無です。これまでずっとつまらない話ばかり聞いて飽きているでしょうから、此処で私からサプライズ企画です!』

 

そう叫んで突如大きな空間ディスプレイを出した。其処には

 

『特別企画 織斑一夏君争奪戦‼』

 

と書かれていた。

 

『この企画は一番多くの生徒から投票された部活に一夏君を入部させるっていうものよ! そしてこれはクラス同士でも競い合ってもらうわ! 一番のクラスには一夏君を移籍してもらうものよ!』

 

『おおぉおぉぉお!!』

 

楯無の説明に1年生達は湧き上がっていた。だが、1組と一部の生徒達は険しい表情を浮かべており、中には楯無を睨みつける者さえいた。

すると

 

「こんなの反対よ!」

 

と大声を叫ぶ人がいた。

 

『セレスティーナ先輩何か?』

 

楯無は笑顔を浮かべながら応対するも、セレスは怒った表情を浮かべていた。

 

「彼は私達料理研究部の部員よ! 勝手にそんなことしないでちょうだい!」

 

セレスの怒りに呼応するように料理研究部の部員たちも反論の声を上げる。

 

「まったくよ! 生徒会長だからってやっていい事といけない事の判断もできないわけ!」

 

「おいたが過ぎるぞ、更識よ!」

 

「流石にわたくしもキレますわよ!」

 

上からニコラス、神崎、藤條がキレ気味に声を荒げる。更に

 

「私達1組も反対よ!」

 

そう、これまで一夏の事を見守ってきていた1組の生徒達も、同じく声を荒げる。

 

「織斑君はようやくクラスのみんなと打ち解けてきたのに、それを無下にするようなことしないでください!」

 

「織斑君が可哀そうじゃない!」

 

「生徒会長だからって、そんな横暴が許されるわけないじゃない!」

 

1組生徒達からの抗議の声で場が完全に緊張状態にあるにも関わらず楯無は笑みを浮かべながら

 

『残念だけど、私はこの学園の生徒会長。そして学園一最強なの。だからこれくらいの事は許されるの。それじゃ生徒会からは以上よ』

 

そう言い壇上を降りて行った。

 

「ちょっと待ちなさい! まだ話は終わってないわよ!」

 

そう叫びセレス達は楯無を追いかけようとするも、既に楯無の姿はなく。皆悔しそうな顔を浮かべながら列へと戻っていった。

 

 

グランドからさっさと退散した楯無は笑みを浮かべながら歩いていた。

 

「さぁて、後は適当に競わせて生徒会の出し物で一気に票を戴く。我ながら良い策だわ」

 

そう自画自賛しながら生徒会室に向け歩く。

 

 

だが、楯無は気付かなかった。

この行為が原因で、何もかも失うことになろうとは・・・・・。




次回予告
説明会の出来事に怒り心頭の1組と料理研究部の部員達。
楯無の企画に対抗するべく両者はある方針を掲げた。

次回
目指せ一位! 楯無の野望をブッ飛ばせ!

次回投稿してほしい小説(詳細は活動報告の「次回作一覧」を見てください)

  • ①IS×ウォーシップガンナー2
  • ②IS×メタルギア
  • ③IS×オリジナルストーリー①
  • ④IS×オリジナルストーリー②
  • ⑤IS×クロスアンジュ
  • ⑥IS×タイムクライシス
  • ⑦IS×オリジナルストーリー③
  • ⑧IS×人狼 JIN-ROH
  • ⑨IS×東方project
  • ⑩IS×オリストーリー④
  • ⑪IS×R-type
  • ⑫俺ガイル×IS
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