食堂です
間宮食堂。鳳翔さんと並んで、艦これ界の食文化を形成している艦娘である。
給糧艦として現れた艦娘と、あらゆる空母の母として、イメージされている鳳翔。
ちょっと鋼臭すぎるこの世界線でも変わらず。
一家に一台ならぬ、一鎮守府に一人はと言った具合で、配備されているのだ。
ご多分に漏れず、我が鎮守府にも二人がいてくれている。伊良湖さんもいるのである。忘れてないよ。鳳翔と間宮が二大巨頭すぎるだけだ。
お姉さんチックな間宮。妹分的でもあり、料理上手な伊良湖。皆大好きおかんな鳳翔。
此処が平和な証拠でもある。
最前線に送る戦闘糧食も、間宮と伊良湖が作っているのだ。
逆に言えば、最前線に間宮と伊良湖はいない。鳳翔は、お艦じゃない。修羅だ。
…まあ、最前線はね。しょうがないね。のんびりする暇とかね。
うん。
さてはて。響に連れられて、夕食の時間に食堂へお邪魔したのだけど。
――耳が痛くなるほどの静寂。楽しげな雰囲気は霧散。
あ、うん。そうだね。プロテインだね。え、何が? あはは。…落ち着け。
落ち着け。
分かっていたことだ。俺はその、なんていうか。ちょっと物騒な風貌をしている。
重ねてきた戦歴もヤバい。何がヤバいって、本当にヤバい。
そんな感じだ。
食堂に入る前に、響との手つなぎも終わっている。
一人で先に席へと進む彼女に、何も言わずついていった。
周囲の圧ときたら。人気者は辛いね。へへ、へへへ。マジ泣きしそうだ。
彼女が座った対面の席へ座れば、周囲に座っていた者達が立ち上がり去って行った。
そうして、殆どの艦娘がすぐに食事を終えて、それぞれ消えていく。
あれれ? 俺は提督だよ。艦隊のアイドルのていとくんだよ~!!
――止めておこう。死んでしまう。
やっぱり任務に行くのかな? 大切だね。そうだね。プロテインだね。
泣きそう。
それが嫌悪からではないのは、逃げる時の緊張しきった姿を見れば分かる。
何か粗相をしないようにと、怯えながら動いてくれたんだ。
気付けば残ったのは川内と響だけ。
他の皆は敬意を表わしているのである。泣きそう。そうじゃないよ。
そうじゃない。
敬意を表わすなら、もっと良い方法があるでしょ! 君達の魅力を味わせてくれよ!! 接待しろとは言わないさ。でも、でもさ!! …ふう。落ち着こう。
響から一つ席を離して、彼女の右隣側に川内だけは残ってくれたとも。
これはチャンスだ。ここを掴まずして、何を成し得ると言うのか。
仲良くなりたい。転生前に萌えていたキャラ。ここで生きてきて、艦娘に対する信仰すらある。
断言しよう。あえて、断言しよう!!
俺は変態だ。変態かもしれない。スケベだ。スケベかもしれない。
しかしな。俺には誇りがある。矜恃がある。
今まで様々な提督を見てきた。二次創作でも、俺が生きる現実でも。
その上で、俺が見いだした理は一つ。
――やっぱり萌えが一番だ!!
無理矢理はちょっと違う。はあはあもきゅんきゅんも、同じ熱量に他ならない。
この異様な緊張を見よ。感じろ。違うだろう。
夜戦夜戦って騒ぐ川内が良いんだよ!
そうして、そうしてだな。
夜戦を意味深にとらえて、からかって、真っ赤にさせてみたり!!
『そ、そう意味じゃないっての。提督のすけべ!』
って感じでときめく胸の切なさが欲しい!!
覚悟完了。当方に会話の用意…はないけど!! 頑張る!!