いちゃいちゃ大好き提督日常   作:ぶちぶち

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やっぱりこんなやつです

「おはよう。良い朝だね」

 耳に届く透き通った声。静けさは冬の風みたい。ただ心に通る透明感のある声色。好き。いっぱいちゅき。

「ああ」

 

 んんっ! 俺の声から言葉が出にゃいにょ!! もっとこう、素敵な言葉で返したいのに!!

 …と、いかん。落ち着け。先程から感情が爆発しすぎている。冷静に。そう冷静に。

 パンツを見るのだ。

 

「今日もよろしく頼むよ。司令官」

「こちらこそ」

 何時も通りのやり取りを経て、お互いの業務が始まる。

 

 それはどうでも良い。こなしてきた量と密度が違う。十分の一程度の意識でも、滞りなく処理出来る。毎日繰り返している業務だ。面白みなんて欠片もない。

 問題は、どうやってパンツを見るか。それだけだ。

 

『響、パンツを見せてくれ』論外。

『おぱんちゅを拝見出来ませんか』引くわ。

『汝が纏いしセイなる衣を示せ』意味が分からん。

 冷静に考えてみれば、パンツを見るのはとても難しい事なのでは?

 

 当然か。いや待ってほしい。想像してほしい。そう。想像しろ…!

『し、司令官…恥ずかしいよ』

 響は赤面しながら、仄かに震える小さな両手でスカートをたくし上げる。徐々に、徐々に裾が上げられて、中の秘所を隠す下着が。

 良い! 良いね!!

 

 問題は!! 恐らく俺が命令しても、そんな事にはならないという事実。

『……司令。貴方はそういう人だったのか。прощай(プロシシャーイ)

 と軽蔑されるだけだろう。そうして艦隊全てに伝達されて、俺の評価は地に落ちきる。

 

 興奮してきた。じゃなくて。うんうん。

 ただでさえ、容赦ない用兵と練兵で怯えられていたのだ。此処で位、どうにかしたいと思ってはいる。いるんだよ。ほんとほんと。

 今はパンツだ。パンツを拝もう。

 

 さて。状況を冷静に分析しよう。

 執務室の内装。少し広めのワンルーム。木製の机と椅子。秘書艦用に同じ物がワンセット。彼女の小柄な体に合わせて、サイズは若干小さめに作られている。

 電灯や資料用の本棚など。それらの基本的な設備はあっても、他の遊びは存在しない。

 

 謎の掛け軸とか。BARテーブルとかはない。脱衣所もな……はっ!? そ、そうか。脱衣所を設計すれば、ほぼほぼ合法的にパンツが見られる。

 というか、最早裸も見られる。と言っても過言ではない。

 なぜなら脱衣所だから。脱衣、そう衣を脱ぐと書いて脱衣。完璧――なわけがない。

 

 一体どの面下げて、此処に脱衣所を作れば良いのだ。意味が分からん。

「司令官」

「どうした?」

 なにやら彼女が訝しげに俺を見ている。可愛い。

「難しい顔をして考え込んでいるけど、何か問題でもあったのかい?」

 

「いや。今日の仕事は既に完了している。不備なく、不足もない」

 就いたばかりの頃は辛かったが、今は平和である。

 響もそうだろう。大した仕事量はないのだ。今日もこの鎮守府は平和である。

 

 一日の大半は、響との時間に使われている。俺も読書やトレーニングをしてみたり。艦隊の規模は小さくないのだが、如何せん資材管理のお仕事。遠征と演習が主なので、緊張感が薄いのも事実。

 

 響以外の艦娘とも話せてないからな。まあ、仕事漬けで閉じこもっていたのもあるが。引き継ぎとかも終わったし、そろそろ関わりたいもんだ。…怖がられて、もっと言うなら、畏れられているんだよなあ。

 どうしたもんだろう。はははは。いや、良いんだけども。

 勘違い系とかで、実は好かれている可能性は。

 

 なんて考える時点でないだろう。うむうむ。

「そいつは良かった」

 ほっと息を吐く姿。萌える。小さな動作が愛らしい。ぎゅっとしたい。むしろぎゅっとされたい。

 

『甘えん坊だね』

 とか耳元で囁かれて、正気を失って獣になりたい。それで、ダメだよと叱られたい。

「ならどうして、考え込んでいるのかな」

 言えるわけがないだろう。

 

「私には話せない内容?」

 察したのか、少し寂しそうに問いかけてきた。ちょっと心が痛むけどな。仕方ないね。

「難しい問題だ」

 

「…そう。まだ私は、貴方に信頼されていないんだね」

「それは違う!」

 慌てて訂正すれば、落ち込んだ顔から一転し笑いながら言うんだ。

「ふふ。冗談だよ」

 

「からかってくれるな」

 心臓に悪いだろう。

「私と君の仲じゃないか」

 やだかっこいい。仲も嬉しいけど、俺は響のスカートの中が気になるなって。

 

「一日の殆どを共有して、数年も経っているんだ。家族みたいなものだろう?」

 だから俺は、響には興奮するんだけどね!

「…見た目の年齢差を考えれば、兄か父だろうな」

「兄さん、とでも呼ぼうか? 司令官にそういう趣味があるとは思わなかったな」

 

 ジト目で見る響に興奮してきた。めっちゃ可愛い。ぞくぞくと背筋を快楽が通る。

「どういう趣味だ」

「見た目年下の女の子に兄と呼ばせて、悦に浸る趣味さ」

「ふん」

 

 あえて、気を害した様に顔を背けた。にやけそうな表情を見られたくない。

「ははは! 怒らないでくれ。親愛を示しているだけだよ」

「そういえば聞こえは良いがね」

「分かった。悪かった。お詫びをするよ。何が良い? 何でも良いよ」

 

 じゃあパンツ! って言えたら苦労しねえよ!! だってこれ信頼的なアレじゃん。嫌われたくないし。昔からの仲間は響しかもう残ってないし。この鎮守府で俺に好意的なのって、彼女くらいだもの。

 夕立で妄想してたけど、此処の夕立は俺に懐いていないからな! ぽい~!! …ちょっと真面目に。

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