いちゃいちゃ大好き提督日常   作:ぶちぶち

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甘え上手な彼女の悩み

 帰還して補給を済ませたら、迷わずに提督さんが待ってる所へ全力疾走するっぽい。

 扉を壊さないように気をつけつつも、勢い良く入って。

「たっだいま~!!」

 

 提督さんの待つ執務室へ帰ってきたっぽい。とっても優しい微笑みで佇んでる。…顔色が悪いっぽい。夕立に気付かれたら、提督さんは悲しむの。

「おかえり夕立「提督さん!」

 

 顔が見えない様に抱きつく。ぎゅ~! 暖かい。提督さんの良い匂い。ちょっとだけ、その、酸っぱい匂いも残ってるけど。でも嬉しい。暖かくて嬉しいっぽい!

「えへへ。思いっきり甘えてるっぽい!」

 

 ぎゅって力を込めるの。夕立の胸と提督さんのお腹がくっついてるっぽい。幸せっぽい。触れあいは大切ね。ふふ。暖かい。優しく受け入れてもらってるの。

 もっともっと。提督さんが痛みに気付かない位、いっぱい甘えたいっぽい。

「ねっ、提督さん。その、褒めて」

 

 ちょっとだけ照れる。甘え過ぎっぽい? でもでも、素直な気持ちなの。

「よしよし」

 提督さんが頭を撫でてくれる。柔らかく髪を梳いてくれる。無条件で許されるような、ここにいて良いって伝えてくれてるの。嬉しい。暖かい。

 

「暖かい。優しい手。もっと、もっとほめて」

「出会った頃より甘えん坊だな」

 くすぐったそうに笑ってる。困らせたっぽい? それはヤダ。提督さんに笑ってほしいの。

「駄目っぽい?」

「嬉しいよ」

 

 わしゃわしゃと頭を撫でてくれる。優しい声と微笑みで見つめてくれる。お父さんっぽい。なんだか胸が痛くなる。夕立は艦娘、兵器だから。

 それでも人として愛してくれる提督さんがいるから、艦娘としても頑張れるっぽい。

「ほんと?」

 

「ほんとにほんとだ。ぽいじゃなく、確実にそうだとも」

 戦えるから甘えられて、甘えられるから頑張れる。提督さんとの出撃は、本当に楽しかったっぽい。皆いっしょだったら、もっと素敵だったっぽい。

 

 それは日常も同じ。時雨や皆といっしょに遊びたい。

「甘えて良いんだ。そっか。うん。とっても嬉しいな」

 甘え下手な姉妹もいるから、夕立が一番甘えてるっぽい。皆も許してくれるなら、幸せね。

「提督さん、もっと甘えて良い?」

 

「遠慮する必要はないぞ。今日のMVPは夕立だ。報酬があるべきだろう」

「ふふ。ん~」

 提督さんの胸に顔を埋める。すりすり~。ふふ、幸せ。暖かいなあ。心臓の音が聞こえる。提督さんの生きている音が聞こえるの。

 

 守りたいんだ。戦うのが好きだけど、危ないのが好きだけど。

 そんな夕立だから守れるんだって、証明したいんだ。貴方の心に甘えさせて。そうしたら、もっと強くなって応えられる。とりあえず今日はもっと触れ合うっぽい!


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