「だから、今日一日は提督さんに甘えるっぽい!」
提督さんも笑ってくれるっぽい。何より夕立が甘えたいの。提督さんは大っきくてお父さんっぽい。時雨も甘えたんだから、夕立はもっと甘えたいっぽい!
「ならば俺も司令官として、夕立を甘やかそうではないか!」
「ふっふっふ。夕立の甘えっぷりはすごいっぽい。降参するなら今の内よ」
ニコニコ笑顔になってくれた。ふっふっふ。なんだか可愛いっぽい。
夕立を好きなのがよく分かるの。私も提督さんが大好きっぽ…っぽいじゃなくて。大好き!!
「俺とて軍神と謳われし男。降参の二文字は、我が魂に在らず!!」
とっても格好良い語りっぽい。でもでも、ふいんき? 雰囲気! がバカっぽい。
楽しいノリ。良いんだ。提督さんの好きな所をまた一つ見つけたっぽい。
「よっし。こい夕立。ソロモンのなんかこう、良い夢見せてくれ!」
「ふふ、それならソロモンの、えっと。良い感じの夢、見せてあげる!」
堂々と佇んでる提督さんに抱きつく。
「えいっ」
筋肉質な体。ちょっと体温が低いっぽい? 鼓動が聞こえるっぽい。生きてるんだ。暖かい。胸が暖まる匂いっぽい。いっしょにお昼寝したら良い夢が見られそうね。
「初手はハグか!?」
「そして、すりすり~」
提督さんの体に額をすりつけて、甘えてくっぽい。えへへ。暖かく受け止めてもらえてる。大っきな樹みたいに安定してて、それでも人の温かさもある。
とっても素敵な抱き心地ね。やっぱりいっしょにお昼寝したいっぽい。
「くっ…! 夕立の額でこすられているぜ!!」
「更に」
提督さんをとんと押して、ソファに倒すっぽい。そのまま倒れた所に馬乗りする。
…ドキドキするっぽい? 変なの。提督さんの楽しそうな顔が良く見えるっぽい。
「押し倒されただと!?」
大っきな声でリアクション。うん。楽しいっぽい。なら大丈夫。
「そうして~もっとすりすり!」
ぎゅ~っと抱きついて頬をすり寄せる。提督さんの肌つるつるっぽい。柔らかくて気持ち良い。
「頬ずりもきたか! こいつは豪快だ!!」
豪快っぽい? でも嬉しそうだから大丈夫っぽい!
「えへへ、撫でて撫でて」
「よしよし。くぅ~、おねだりまでされちまったぜ!!」
とっても優しく、愛おしいと伝わる手が頭を撫でてくれてる。
時雨が甘えた理由が分かったっぽい。この人は、艦娘をとっても愛してるんだ。夕立を愛してくれてるんだ。もっと提督さんを好きになってく。
どれだけ甘えても良いのかな? 夕立にも甘えてほしいっぽい。
「ふふ。提督さんって、とっても優しくてノリが良いっぽい」
「俺も大分変わったからな、はっはっは!」
心の底から楽しそうな笑い声っぽい。どこか白露に似てる。ふ~ん。二人は本当に仲良しっぽい。ちょっと嫉妬? ううん。嬉しいっぽい!
「白露のおかげ?」
「切欠はそうだった」
噛みしめる様な表情が素敵ね。ぎゅってしたくなる。でも駄目。甘えるのが良いっぽい。提督さんを甘やかすのは夕立じゃないっぽい?
「時雨に甘えられて、村雨の願いを知って」
甘えベタな時雨が頼れる人っぽい。心を隠すのが上手な村雨がさらけ出せる相手っぽい。
「春雨の想いも知りながら、夕立に応えたくなった」
本音を言えない春雨が甘えられる人っぽい。夕立だっていっぱい甘えてる。
「五月雨も良い子だから、期待するっぽい」
ドジを気にして落ち込んでるあの子を、提督さんに許してほしいのはワガママっぽい? でもでも、提督さんなら笑ってくれる。
「うむ。後は改白露型の子達だが」
「今回は関わらないっぽい?」
とっても残念そう。笑っててほしいっぽい。けど、そういう表情を見せてくれるのも嬉しい。
「白露の影響力が及ばないからな。まだ怖い所もある」
気にする必要ないっぽい。あの時雨が甘えられた相手っぽい。抱擁力がとっても素敵ね!
『…安心、する人だと思う』
あの人見知りな山風が、仄かに求めてたっぽい。他の子達は言うまでもないっぽい。
「後はそう。気になる事もある」