いちゃいちゃ大好き提督日常   作:ぶちぶち

289 / 322
海遊び。爽やかな風です

 お互いに、いつの間にか出来ていた更衣小屋で着替えた。黒のトランクスタイプの水着だ。傷痕が多い体だけども、まだ引き締まっていた。

 さて。涼風を待たせすぎてもいけない。早々に小屋を出た。

 そこで待っていたのは。

 

「おっ、さすがに良い体をしてるねえ」

 にこにこと楽しそうに笑っている。涼風の姿。真っ白なビキニを着こなして、負けないくらい透明な肌が美しい。美乳、美脚。にひひと笑う顔が愛らしい。

 髪はポニーテールにまとめたようだ。美しい。まじで。良いのか俺。

 

 お、落ち着け。きゅんきゅんしている。なんて眩しい水着姿だ。無邪気な娘だと思っていたけど、意外とあると言うかね。

 まじか。…幸せになってほしいなあ。何だろう。成長した娘を見た気持ちになった。優しさを受けたおかげだろうか。

 

「さっそく遊ぼう! へへ、涼風の本気見せたげる!!」

 彼女に手を引かれて、この世界ではとても贅沢な海遊びが始まった。

「それ!」「うぉ!?」

 さっそく海水をかけてきた。無邪気な遊び方だ。海水が心地良い。

 

「やったな…!」

 彼女の手より遙かに大きな俺の掌で、水をかけ返した。

「きゃ~!」

 くすぐったそうに楽しんでくれた。楽しいぞ。これ、楽しいぞ!

 

 遙か昔、リア充共のこんな遊びが欠片も理解出来なかったが、こうして楽しい相手とやると、凄まじく良い気持ちになれる!

 ふ、はは! 海水が、ちょっ、意外とエネルギーがあるというか、割と勢いがすごい!

 

「楽しい。な、提督!」

「ああ」

 ただ全力で海水をぶつけ合っているだけなのに、本当に楽しかった。

 小一時間海水で遊んで、また砂浜に戻ってくる。ぺたぺたと素足で踏む感じが良い。肌が灼けているようだ。

 

「素足で踏む砂浜が堪らん」

「夏の醍醐味だねえ」

 ぼけ~っとしていると、また彼女から手を引いてきてくれた。

「ちょっと泳ごうよ」

 

 段々と海の深い所に進んでいく。俺の腰くらいの深さだ。涼風は胸くらいの深さである。仄かに浮かぶ美乳が美しい。

 姿勢をするりと変えて、軽く泳いでいる。滑らかな動きだ。

「泳ぎが上手じゃないか」

 

「艦娘だからね」

 ぷかぷかと海面に浮かんでいる。艦娘の力ではなく。力を抜いた自然体だった。背泳ぎの姿勢である。

「普段海に浮いているから、泳ぎは下手なのかと思っていた」

 

「そいつはないさ。他の子は分からないけど、涼風は好きだよ」

 くるりと姿勢を変えて、クロールの体勢。俺の視点からは尻が見える。ぷるりとした愛らしい尻だ。子供らしく、はりのある小振りな尻だった。

「ふふふ。本気の泳ぎ、見せたげる」

 

 音もなく滑らかに泳ぎを始めて、俺の周りを一周してくれた。再び立ちの姿勢に戻る。疲れた様子も見えない。

「滑らかに泳ぐ。余程泳ぎが好きなんだな」

「まあね。こうやって自由に遊べる海なんて、それこそ最近になってからだから」

 

 遠征と同時進行で、ここの平和を安定させた。艦娘が遊べる海としては、唯一に近いかもしれない。

「休みの日は大体海遊びをしてるかな」

 元気に泳いだり、案外静かに楽しんでいるのだろう。

 

「ま、疲れて寝てる時も多いけど」

 どの日常を過ごしていても、彼女らしく爽やかで楽しいのだろうな。目に浮かぶようだった

「提督のおかげで、めりはり? って言うのかな」

 

 にひひと楽しそうに笑っている。涼風らしい爽やかな笑みだった。

「遊ぶのがすっごく楽しくなったんだ」

 俺も笑えているだろうか。応える様に、静かに微笑めた気がした。

「これが私。涼風の歩んできた道。楽しかったし、今だって全力で楽しんでる」

 

「これが君の」

 涼風の歩む、愛している日常なのだ。他の子達と遊んでもいるのだろう。白露型の姉妹達からは、彼女の元気な遊び姿は聞いていた。

「提督はどう? 涼風の本気、楽しめてる?」

 

「…肌を撫でる海が心地良い。追いかけっこも楽しかった」

 彼女の流儀に付き合って、全力で楽しみ切れた。まだ一日は終わっていないけど、この先の時間も楽しみだけど。

 今が、終わるのが名残惜しい位に楽しんでいる。

 

「昼飯も美味かった。汗を流してのラムネは最高だったぞ」

 素直な感想を真っ直ぐに伝える。そうすると、楽しそうに俺の肩を叩きながら。

「提督も分かってるねえ! 海遊びの後は、冷えた麦茶も持ってきてるからさ」

 

 涼風らしい真っ直ぐな好意を伝えてくれた

「最高だ」

 二重の意味を込めた言葉に、彼女はおそらく気付かないけれど。

「よっし! もっともっと遊ぼうか!!」

 全力で、遊びに誘ってくれていた。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。