いちゃいちゃ大好き提督日常   作:ぶちぶち

290 / 322
ちょっと爽やかすぎるお誘いです

 久々に泳ぎを楽しむ。海の中が心地良い。滑らかに泳ぐ涼風を観ているだけで、それもまた面白い。

 ああ。良いな。良い時間を過ごしている。

 海の水は太陽で温く。だが心地良い。涼やかな時間を与えてくれた。

 

 一際大きな波が流れた。顔も頭もずぶ濡れになって、目と目が合った。示し合わすように微笑み合って、ゆっくりと海中から浜辺へと戻る。

 ぶるりと涼風が身震いした。舞い散る飛沫も美しい。そうして、持ってきた袋へ歩を進める。袋の中からタオルを二枚出した。

 

 片方を俺に渡して、簡単に水気を拭き取ったようだ。俺も渡されたタオルで体を拭く。海水のべたついた感じこそあるが、随分と楽になった。

 後はシャワーでも浴びれば、もっと良くなるだろう。

「本当に用意が良いな。ありがとう」

「んんっ。涼風の本気、楽しめた?」

 

 にこりと笑ってくれた。愛らしい子であった。ふふふ。海が俺を浄化している。ほぼ下着姿みたいな水着を見ても、性的に興奮していない。

 これが賢者モードか。違う。父性である。

「最高だったぞ」「へへ」

 

 砂浜に座り。のんびりと時間が流れていく。段々と日が落ち始めて、薄らと赤らんでいた。心地良い。夏の美しさだ。

 これが紫色に、夜闇の色に変わっていく。色彩が目に良い。 

「こういう時って、スイカ割りが定番だよね」

 

「持ってきたのか?」

「いやいや。さすがに入らないって」

 さすがにスイカは用意していないようだ。困った様に微笑んでいた。

 

「それにスイカ割りは皆でが良いもんさね」

 ああいう遊びは、大人数でやるから盛り上がる。いつか皆と遊べたら良いのだがね。これからどうなるのやら。大分、気持ちは楽になったけども。

 最近エロエロスイッチと言うか、俺の本能が落ち着いている。

 

 ふふふ。良い事なのだろう。こうしていても、ふと心のどこかで響を思っているんだ。我ながら重症であった。草津の湯ですら効かないのさ。

「ふ~いい汗かいた。次はいっしょに風呂だな!」

 あまりにも迷いなく言っていたので、きっと俺の聞き間違いだろう。聞き返そう。

 

「それはさすがに」

「なんだいなんだい。涼風との風呂は嫌だって?」

 ばしばしと背中を叩いてきた。面白い反応である。海風や川風の感じとは違って、本当に爽やかに誘っているんだ。

 

 少し考えすぎたか。やはり俺は変態なのだろうか。いや、今回は俺のせいではない。風呂はいかんよ、うん。

「は~寂しいねい。こんなに遊んだってのに。水臭いじゃないか!」

 泣き真似までして、本格的にからんでくる。

 

「ああいいさ。嫌ならいいとも。はああ」

 本気ではないけども、わりと落ち込んだ姿を見せている。ここまで遊んでくれたのに、確かに冷たい言葉だったか。

「分かった、分かったよ。俺が悪かった」

 

 お手上げとでも言うように返してみると、嬉しそうに目を輝かせてくれる。

「じゃあ…!」

 わくわくとした彼女へと。

「よければ俺と風呂に入ろうじゃないか」「おうさ!」

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。