元気いっぱいです
白露との楽しいやり取りから二日が経過した。
彼女のお姉ちゃん力をたっぷりと知り、無邪気な幼なじみぶりを感じつつ。
最後には膝枕。膝枕~!! いやっほう!! 寝ちまって匂いとかは楽しんでないけど、最高に癒やされたぜ!!
…いやほんと。わけが分からんレベルで調子が良い。
妙に快適な脳みそ。内臓も快調である。筋肉の調子も良い。
今まで死んでいたのでは、と思うほど疲れが取れている。
しかもあれだ。起こすときの白露の声ときたら。
『提督。起きてよ。早くしないと晩ご飯に遅刻するよ~』
まずここで一度達した。
いやいや達してない。落ち着け。落ち着くのだ。…朝だちしなくて良かったね。
なんだろう。――嫌な、嫌な夢を見ていたんだが。何時も通りに見ていたんだが。
何かとても暖かで、尊いモノに包まれていた記憶がある。許された覚えがある。
「…少しだけ、不眠症も治ってきたのもソレか?」
白露に聞いたけど。
『ん~? ずっと穏やかに寝てたけど。…あ、すけべな夢見てたんでしょ』
そうしてここで二度達した。
ちょっと危なかったね。冗談抜きで危なかった。なにあの笑顔。ヤバいやん。
ばぶ~! ってなる所だった。軽蔑する響をイメージしなかったら、ちょっと止まれなかった。
さて。
今の俺ならば、烈海王にだって勝てる!! なんて調子に乗ってると、悲惨な目に遭いそうなので自重しておこう。
つまりは、白露からの提案を速攻で実行、行動どうようチェケラあ!!
などとラップってないと、元気すぎて精神の限界が来そうなので、リズムに乗ってみた。なんちゃって未満ラップであった。
提案を実行した日。翌日適応は無理だったので、一日あけてのである。
白露型秘書艦大作戦。栄えある初日の艦娘は――夕立である!!
平穏を楽しんで生きていくと決めてから、ず~っと意識していた相手。俺も暇な時間を見つけては、ぽいぽいと口ずさんでいたのだ。
今ではすっかりとぽいぽい状態。夕立さんってば、可愛いっぽい? ってなもんだ。ふう。
「ふふ。楽しみだ」
全部嘘だ!!
なぜ嘘をついたのかって? 白露に言われた事が悲しかったからさ。
『提督はまだまだ怖いから、初日から夕立は止めてね』
他の姉妹から徐々に慣らしていって、外堀を埋めるイメージである。俺は毒物かな?
しかも、そう告げた時の白露の表情だ。
申し訳なさそうにしつつも、真面目な声で言っていた。俺は泣いた。
別に良いんだ。それだけ彼女が真剣に考えてくれた証拠。
俺という人間を伝えれば良い。実にシンプルである。
そんなこんなで初日は。